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大人になったうちの子へ
4(R18)
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俺は仕事帰りだからシャワーを借りた。
部屋に行くと玄樹はバスローブでベッドに腰かけていて、俺が腿のすぐ横に膝をつくと身を委ねるように俺を見上げた。
跨らずに横向きで腰を下ろした俺に不思議そうな玄樹。
「今日は大人な玄樹くんの魅力を見せてほしいな」
あどけなく首をかしげる玄樹に少し両腕を広げる。
「いつも『イタズラするな』って止めちゃってただろ?
今日はお任せするよ」
一瞬おいて玄樹の喉がゴクリと鳴った。
玄樹が俺の両頬を両手で包んで唇だけのキスをする。一度離れて俺の目に拒絶の色が無いのを確かめると、両腕を首に巻き付けながら押し倒してきた。素直に倒れた俺のバスローブの紐を夢中でほどいて合わせを開いたくせに、胸に顔を埋めると舌を出さずに割と密着したままゆっくり腹へと移動。次にたぶん腹筋の溝に沿って唇を滑らせている。玄樹の首元には俺の気持ちが突きつけられているのに、唇はその横あたりに投げ出されていた俺の手へと移動してしまった。
ベッドに押さえつけるようにして手を握って手首にそっと口付けただけで顔を上げた玄樹。その表情は意外にも優しさを含んでるように見える。
「遠ざかると思わなかった?」
俺が反応するよりも先に、少しだけ口角を上げてから俺の先端に上下の唇をムニッとくっつけた。そのまま唇の力に強弱をつけながら顔の向きを変えて傘をぐるっと一周。スタート地点に戻ったら口に含んでゆっくりと根元まで。生え際に尖らせた舌先が触れた。
「……つ」
ここぞとばかりにイタズラしてくると思ってたんだ。バスローブの紐をほどいた勢いのままに、長い『待て』から解放された子犬みたいにがっついてくると思ってた。
年単位で『待て』をくらってたのは俺の方。経験を活かして耐えた後で、俺の前ではまだまだ子供だと、子供でいいんだとナデナデしてやるつもりだった。
いつも俺がやってるのを真似たリズムや角度になるように口を上下させる玄樹。口の中でこんなに動いたことはないのに再現できるってすごいな。完コピ過ぎて本当に自分で動いている気になってくる。
それでいて急に予想外の感触がきた。裏筋を舌先で舐め上げて、傘との境目で小さく弾いたんだ。
「ぅあっ……」
まさか……こんなに早く……。
悔しくてできるだけ胸を上下させずに息を整えていたら、玄樹の手が左ももに触れて唇が左の鼠径部にキスをした。内ももをランダムについばんで右手は腿の裏側を撫でまわしてくる。
あっという間に元気を取り戻したことには特に触れずにゴムを着けてくるってことは、何か俺が感じやすい癖を見抜いてて計画通りなんだろうな。
俺にまたがって位置を調整した状態で見下ろしてくる玄樹の表情は甘えるようないたずらっぽいような不思議な表情。
「動いちゃダメだよ?」
舌足らずで掠れた声になっているだけで興奮が増す。
「動いちゃダメだってば」
なんとか翻弄されていない風に返す。
「動かしてはいないだろ」
「その余裕が無くなるまでは僕のイタズラターンだからねっ」
良かった。騙されてくれたみたいだ。
待てよ?いっそバレた方が俺のターンになったんじゃないか?
ゆっくりと根元まで入れたら俺の腰に手をついて動く玄樹はもどかしそう。両腕を45度に上げて手のひらを玄樹に向ける。
「動きにくいんだろ。掴まって」
素直に恋人つなぎにすると上下の動きがスムーズになった。しばらく弾んでから仰け反って倒れてきた玄樹を受け止めて背中に腕を回す。ふくらはぎを絡めて固定して腕の力を強める。
「こ、コウちゃん?
まだ僕の……」
「余裕がなくなるまでなら、いかされた時点で終わりだろ?」
「え……」
本当は「え~!」ってむくれたいんだろうけど、まだ俺のが入ってて声が出なかったんだな。
「っていうか俺はいつだって玄樹に夢中なんだから、そのルールでいったら永遠に玄樹のターンはこないよ」
「……ずるい」
2回目はたっぷりと時間を掛けて俺のターンを楽しませてもらおう。大人になったうちの子へは、もう遠慮はいらないよな。
たっっっぷりと楽しませてもらおう。
部屋に行くと玄樹はバスローブでベッドに腰かけていて、俺が腿のすぐ横に膝をつくと身を委ねるように俺を見上げた。
跨らずに横向きで腰を下ろした俺に不思議そうな玄樹。
「今日は大人な玄樹くんの魅力を見せてほしいな」
あどけなく首をかしげる玄樹に少し両腕を広げる。
「いつも『イタズラするな』って止めちゃってただろ?
今日はお任せするよ」
一瞬おいて玄樹の喉がゴクリと鳴った。
玄樹が俺の両頬を両手で包んで唇だけのキスをする。一度離れて俺の目に拒絶の色が無いのを確かめると、両腕を首に巻き付けながら押し倒してきた。素直に倒れた俺のバスローブの紐を夢中でほどいて合わせを開いたくせに、胸に顔を埋めると舌を出さずに割と密着したままゆっくり腹へと移動。次にたぶん腹筋の溝に沿って唇を滑らせている。玄樹の首元には俺の気持ちが突きつけられているのに、唇はその横あたりに投げ出されていた俺の手へと移動してしまった。
ベッドに押さえつけるようにして手を握って手首にそっと口付けただけで顔を上げた玄樹。その表情は意外にも優しさを含んでるように見える。
「遠ざかると思わなかった?」
俺が反応するよりも先に、少しだけ口角を上げてから俺の先端に上下の唇をムニッとくっつけた。そのまま唇の力に強弱をつけながら顔の向きを変えて傘をぐるっと一周。スタート地点に戻ったら口に含んでゆっくりと根元まで。生え際に尖らせた舌先が触れた。
「……つ」
ここぞとばかりにイタズラしてくると思ってたんだ。バスローブの紐をほどいた勢いのままに、長い『待て』から解放された子犬みたいにがっついてくると思ってた。
年単位で『待て』をくらってたのは俺の方。経験を活かして耐えた後で、俺の前ではまだまだ子供だと、子供でいいんだとナデナデしてやるつもりだった。
いつも俺がやってるのを真似たリズムや角度になるように口を上下させる玄樹。口の中でこんなに動いたことはないのに再現できるってすごいな。完コピ過ぎて本当に自分で動いている気になってくる。
それでいて急に予想外の感触がきた。裏筋を舌先で舐め上げて、傘との境目で小さく弾いたんだ。
「ぅあっ……」
まさか……こんなに早く……。
悔しくてできるだけ胸を上下させずに息を整えていたら、玄樹の手が左ももに触れて唇が左の鼠径部にキスをした。内ももをランダムについばんで右手は腿の裏側を撫でまわしてくる。
あっという間に元気を取り戻したことには特に触れずにゴムを着けてくるってことは、何か俺が感じやすい癖を見抜いてて計画通りなんだろうな。
俺にまたがって位置を調整した状態で見下ろしてくる玄樹の表情は甘えるようないたずらっぽいような不思議な表情。
「動いちゃダメだよ?」
舌足らずで掠れた声になっているだけで興奮が増す。
「動いちゃダメだってば」
なんとか翻弄されていない風に返す。
「動かしてはいないだろ」
「その余裕が無くなるまでは僕のイタズラターンだからねっ」
良かった。騙されてくれたみたいだ。
待てよ?いっそバレた方が俺のターンになったんじゃないか?
ゆっくりと根元まで入れたら俺の腰に手をついて動く玄樹はもどかしそう。両腕を45度に上げて手のひらを玄樹に向ける。
「動きにくいんだろ。掴まって」
素直に恋人つなぎにすると上下の動きがスムーズになった。しばらく弾んでから仰け反って倒れてきた玄樹を受け止めて背中に腕を回す。ふくらはぎを絡めて固定して腕の力を強める。
「こ、コウちゃん?
まだ僕の……」
「余裕がなくなるまでなら、いかされた時点で終わりだろ?」
「え……」
本当は「え~!」ってむくれたいんだろうけど、まだ俺のが入ってて声が出なかったんだな。
「っていうか俺はいつだって玄樹に夢中なんだから、そのルールでいったら永遠に玄樹のターンはこないよ」
「……ずるい」
2回目はたっぷりと時間を掛けて俺のターンを楽しませてもらおう。大人になったうちの子へは、もう遠慮はいらないよな。
たっっっぷりと楽しませてもらおう。
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