BLエロ小説短編集

五月雨時雨

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詰められた正義は何も分からぬまま淫らに責め嬲られる

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「うぅっ……! く、そぉっ! 早く、早く逃げないと……っ!!」

自分の身体すら見えない暗闇の中で、男が自由を奪われた裸体をじたばたともがかせている。見えない何かによる圧迫を裸体全体に加えられ、四肢を気を付けの形に保たされている。そんな事実をどうにかして覆そうと試みながら、男が息を乱し全身から汗を噴き出させつつの身悶えをひたすらに繰り返している。
けれど、状況は何も変わらない。男のなりふり構わない足掻きは、何一つとして望む変化を引き起こせない。
何も見えない。幾ら騒いでもその声は自分の耳にうるさく届くだけ。ここが何処かも分からず、今の自分の状態を正確に把握することも出来ない空間の中で脱出を求め続けていた男にようやく訪れた新しい展開は、男根の部分に施されていた圧迫だけを取り払われ性器を恥ずかしく外気に晒される屈辱の展開だった。

「っ!? 貴様! 何をしているっ!? 答えろ! 触るな! 今すぐ俺をここから出せぇぇっ!!」

予想外の展開に焦りと羞恥を募らせながら、男が荒く乱れた呼吸混じりに言葉をぶつける。もしかしたら向こうには一切声が伝わっていないかも知れないということも忘れて、男が気丈に解放を要求する。
しかし、それに対する返事の言葉は無い。代わりにもたらされたのは、無防備に露出させられた男根を嬲る淫猥な攻撃で。痛みを覚悟していた男は再びやって来た予想外の展開に驚愕に染まった悲鳴を制止と共に叫びながら、裸体を一層激しくよじらせつつ、意に染まぬ快楽への忍耐を行い始めた。

「ふっ、ふじゃっ、げるなぁぁっ! 今すぐ、やめっ、やめろぉぉっ! 絶対に、ゆりゅざっ! ゆっ、ゆるっ、ゆるしゃないぃぃぃーっ!!」

悦びを否定するように声量を引き上げながら、男が下腹部に力を込めて湧き上がる射精欲を抑え込む。為す術無く勃起へと至らされた男根を這い回り睾丸を揉んでいる手指の意図に逆らいながら、男が自分を弄んでいる存在への怒りと殺意を膨らませていく。
そんな感情を静まり返った自室で想像し自分だけの玩具に堕ちた元捜査員の男根を好き勝手に甘い至福で苛みながら、男は自身の置かれた立場をまだ理解出来ていないであろう捜査員に狂った笑みを浮かべつつ、テーブルに置かれた黒い箱の上で悔しげに跳ね回る男根と睾丸を飽きて再び蓋を閉じ捜査員の全てを改めて片手に乗る程に小さな箱へと封じ込めるその時まで手指で刺激し望まぬ絶頂を何度も何度も迎えさせていくのだった。
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