BLエロ小説短編集

五月雨時雨

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天使は穢され堕とされる

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「おぅっ、んぐぅ……」

薄紫の空、その下にある建造物の檻の中で。
一人の男が嬲られ、辱められていた。

「ふぅ、んふぅ」

白い肌を汗が伝う。今の男はそれを拭う事さえ出来ない。男の腕を封じる拘束服は幾重にも鍵がかけられており、脱ぐどころか緩む事も無い。
男の首に嵌められた隷属の証である黒の首輪は天井に鎖で繋がれていて、男に座らせる事も許さない。その事に対して悪態を吐きたくとも、口に噛まされた黒のボール状の枷のせいで何もしゃべれない。

しかし、腕の拘束より口の枷よりも男を屈辱に塗れさせているのは、背中の白い翼を広げられないように鎖で縛られている事だった。

「うぅぅ……っ!」

悔しげに檻の外を睨む男。視線を向けられているのは、頭部に二本の角を生やした男。

「どうよ、天使さん。大嫌いな悪魔に捕まって檻に入れられた気分は?」
「んぐぅっ!」

意地悪く言われ、檻の中の天使は呻いた。
いきなりに攫われ、魔界に連れて来られ、屈辱を与えられている。気分は、最悪に決まっていた。

怒りを込めに込めて悪魔を睨む天使。そんな反応は予測済みだったのか、怯む様子は全く無い。
むしろ愉しそうに、悪魔の笑みを浮かべていた。

「良い表情だねぇ。アンタみたいな気の強い天使の男は、調教すりゃ良い値になれるぜ」
「うぅっ!?」

調教? 良い値?
まさか俺は、売られる為に攫われたのか?

驚愕する天使のいる檻へと、悪魔が鍵を開けて入る。手に、残酷な淫具を持って。
その淫具を何の躊躇いも無く天使の尻に近付け、悪魔は言った。

「さぁ、愉しい調教の始まりだ」
「ふぅぅっ!?」

不意打ちでアナルをこじ開けられ、中に異物感が生まれる。無理矢理入れられたのに淫具には特殊な魔法薬が塗られていて天使の淡いアナルは楽に受け入れ、すぐさま快楽を覚えた。
しかし、薬を塗られている事など知る由も無い天使は自分の反応と侵入の衝撃に混乱し、天井と首輪を繋ぐ鎖が悪魔の手に握られても気付かない。

気付いたのは、強く首輪を引かれて檻の外に引き出された時だった。

「ほら、歩けよ」
「くむっ……うぅ!」

抵抗を奪われ、執拗に鎖を引かれては言う通りに歩くしか無い。
動物のように歩かされる度に中の淫具が天使の穢れた穴を蹂躙し、快感を発生させ。誇りをむしばんでいく。

「そうだ。もっと情けなく、惨めになるんだ。お前はもう、これからは性奴隷として生きていくんだからな」
「ふっ、んぅ」

悔しい、辛い、気持ち良い。ありとあらゆる感情に滅多打ちにされて、天使は涙を零した。
その涙を見て、悪魔は唇を舐め更に鎖を引く。

聖なる存在はもう聖なる存在でいる事を許されず、淫欲に支配された穢れた存在に、確実に堕とされていくのだった。
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