BLエロ小説短編集

五月雨時雨

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トラックの中で男達は淫らに壊される

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今日は良いところに連れて行ってやるからな。そう告げられてから数時間、二人の男は攫われた日からずっと監禁されているトラックに設置された金属製の檻の中で、何日も加えられた調教で快楽に弱くなった肉体を無感情な淫具達にいたぶられ続けていた。
男達をいたぶっているのは、尻穴を大きく拡張したまま小刻みに震えているアナルプラグと、男根に巻き付けられた二本のベルトと一体化しているローターの振動。決して絶頂には至れない、弱い刺激による生殺しの快楽責めだ。
奥深くまでを貫かれほじくり回される甘い悦びを教え込まされた尻穴は、到底入り口近くだけを弱く責める快楽では満足など出来る訳も無く、男達の尻穴の深い場所はもどかしさを覚え、いやらしくきゅうきゅうと窄まっている。容赦無く手で擦り上げられ淫具に嬲られ、休み無く絶頂に追いやられる責めに慣れてしまった男根はカリ下と根元の裏筋を弱く震わせるローターの責めではどうやっても射精には辿り着けず、男根はパンパンにふくれ上がったまま萎える事もイく事も許されずに透明な先走りだけを涙のように垂れ流している。

イきたいのにイけない、甘い快楽地獄。そこからどうにかして抜け出したいと思っても、男達に与えられた拘束はそれを許さない。
男達の手首と檻の天井を遊び無く繋ぐ黒革の枷と鎖は、足首と檻の床を繋ぐ短い鎖は男達に淫具を毟り取る事はもちろんもどかしさに苦しめられている性感帯に追加の快楽を注ぐ事も禁じ、その上立ったまま座る事も、口に与えられたギャグボールを外す事も、男根の淫具と尻穴の淫具に電気を供給しているコードを足で強引に取る事も封じている。

「んぐっ……んぅ、むぐぅぅんっ!」
「ふーっ、うふっ、ぐふぅぅっ!」

塞がれた口で喚き、二人並んで拘束された裸体をもがかせればもがかせる程、二人の中に絶望が湧き上がっていく。
防音がされているトラックの中で幾ら喚いても外には届かず、裸体を一心不乱にもがかせても拘束はおろか淫具さえ振り切れず、自力ではこの生殺しの地獄から脱出する事は出来ないという事実を理解させられるからだ。

「んむぅぅーっ……ふっ、うふぅぅ」
「むぐ、ぐふっ……ふぅ、ふぶぅぅ……!」

見開いた目から涙を零し、ギャグボールを噛まされた口から苦悶の唸りと唾液を零し、男根と尻穴から淫らな体液を零し、苦しげにくねる裸体から汗を檻の床に零す男達はもはや、射精の事で思考を埋め尽くされそれ以外を考える事は不可能な状態だ。
良いところに連れて行くと言われた事も頭から抜け落ち、そう告げてトラックで自分達を運んでいた男達が当の昔にトラックをとめている事にも、すでに男達がトラックを下りている事にも気付かない。

自由を奪われ、淫具に弄ばれ、射精の事だけを考える淫乱な思考へと追い詰められた男達を閉じ込めたトラックはそのまま一晩中放置され、男達は翌朝変わり果てた姿で発見された。
警察署の真ん前に道路をふさぐ形で駐車されていたトラックの中で、人間を性奴隷として売買する組織の一員として警察が探していた人物とは思えない淫液塗れの姿で発見された男達は、目の前にいるのが自分を逮捕する警察の人間だという事実も認識出来ず檻ごしに腰を突き出し、狂った声で呻いて射精をねだっていた。

壊された男達が所属していた組織に親類や家族を奪われた男達が自身の復讐を正当化し切れずに出頭したのは、それから数日後の事だった。
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