BLエロ小説短編集

五月雨時雨

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狼は袋と檻の中で白く染め上げられる

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例え捕らわれの身となっても、狼としての誇りは決して捨てない。どんなに激しい尋問を受けようとも、敵国が欲しがる情報は決して白状しない。虎獣人の兵士達に捕らわれ捕虜の立場に堕とされた狼獣人の兵士は、敵国の施設に連行され、その施設の中で裸体に剥かれ、背中に回した手と左右をきっちり揃えた足に爪を使えなくさせる機構を持った拘束具を嵌められ、頭部に視界を封じる目隠しと口を閉じたままの状態で固定させる口枷が一体化した黒革の器具を取り付けられ、手足の自由と視界と言葉を封じられた裸体を窮屈な袋に詰め込まれた上で小さな檻に入れられながらも、狼としてのプライドを胸に抱いて虎などには屈しないと考えていた。
普通の者であれば、命の危険を感じてなりふり構わず命乞いの唸りを上げる状況だ。しかし、狼の兵士は唸り一つ上げずに袋と檻の中でじっと大人しくしていた。
何も情報は吐かない。殺すなら早く殺せ。その意思を込め、暴れる事もせずに無言を貫く狼。だが、そんな狼の態度は尋問が始まってすぐに崩れた。苦痛を覚悟していた狼の想像とは全く違う、甘い苦悶が与えられたからだ。

自身を閉じ込めた檻が何かで吊り上げられるのを感じた狼は、水責めでも始めるのだろうかと考えた。けれど、その考えはすぐに違うと分かった。吊るされた檻の移動が終わると同時に狼はその鋭い嗅覚で男根が放つ強烈な淫臭を感じ、鋭い聴覚で自分の周りで発せられる粘ついた水音を、虎達が自分に向けた状態で男根を扱く手淫の水音を耳にしたのだ。
袋に詰められ、檻に入れられて逃れられなくされた自分を見て、敵国の虎兵士達が男根を扱いている。それは間違い無く異常な状況で。狼はその異常さに怯えを抱いて拘束を解こうともがき始めたものの厳重な拘束は全く解けず、虎の男根から放たれる精液は一人分二人分と狼入りの袋にかかり、中にいる狼を容赦無く犯し出した。

雄臭く生温かい精液が、それも憎くて堪らない敵国の虎達の精液が、袋に染みて体毛を濡らし口枷のせいで鼻呼吸しか行えない狼の鼻腔を嬲る。気持ち悪さとおぞましさが狼の全身を駆け巡り一層激しい身悶えをさせるがその身悶えはやはり自由を取り戻す結果には繋がらず、袋の形を内側から力無く変え、吊られた檻を弱々しく揺らすだけだ。

「んー……! んむうぅ……ふぐぅぅぅ……!」

狼が無意味なもがきを続ける間にもかけられていた虎の精液はもはや袋全体に染み込み、檻の底に溜まって柵の隙間から滴り落ちる程の量となっている。
けれど、かけられる量は一向に減らない。むしろ、時間が経てば経つ程多くなっていく。当然だろう、訓練を終えた若い虎兵士達だけでなく書類の処理を終えた壮年の虎達も袋と檻に閉じ込められた無様な狼のところに訪れて自らの男根を扱き、狼入りの袋を自らの精液で彩っているのだから。

「ふっ、ふぅ、ふむぅ……んぐぅぅぅ……っ!!」

この淫臭地獄がいつまで続くのか。そう思い呼吸を可能な限り抑えている狼は、理性を保った状態で袋と檻から自分を出す気が虎達に無いという無慈悲な事実を知る由も無く、無意味に理性を保ち、崩壊を拒んでいた。
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