BLエロ小説短編集

五月雨時雨

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見出された男は新たな原料をまた提供させられる

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自らの足首を手で掴む。そんな状態からの脱出を不可能にさせる為に巻き付けられた黒色の粘着テープによって右の手足と左の手足をそれぞれ一つに結合された男はもう、抵抗と逃走を試みることはおろか衣服を剥ぎ取られたせいで無防備に露出させられた恥部を覆い隠すことすらも叶わない姿へと追いやられてしまっている。
誰かに助けを求めることも、責めに対して覚悟を募らせることも許さない。口を塞ぎ視界を閉ざす目的で顔面へと貼り付けられた手足を縛める物と同じ黒のテープによって残りわずかな自由すらも削ぎ落とされた男はもはや、無様に救いを請う行動はおろか苦悶を和らげようと努めることすらも認められない立場へと置かれてしまっている。
文字通り手も足も出せず、見ることもしゃべることも禁じられた。だが、男を捕獲しありとあらゆる選択肢を削ぎ落とした非道な者達の悪意はここで終わりはしなかった。
自分達と敵対していた男を罠に嵌めて生け捕りにし、惨めに裸体を晒し続けるしか無い存在へと貶めた者達の非道はむしろ、極限まで行動を制限した後からが本番で。その非道な仕打ちを抗えぬ肉体に容赦無く叩き込まれる以外の道を断たれた哀れな男は、正義としての矜持のみならず年上として、雄としての尊厳すらも無慈悲に砕かれながら、休み無く前後から襲い来る恥辱に間抜けで淫らな翻弄を強いられ続けていた。

「刑事さん、さっきからイきすぎだよ? お尻ほじほじされながらチ〇コ扱かれるのそんなに気に入っちゃった? まぁ、答えなんて聞くまでもないよね? 何せ、またイっちゃいそうだもんね?」
「んぐうぅ! ぶみゅぅぅぅっ!!」

嘲りと侮蔑をたっぷりと混ぜた声音で痴態を罵りながら、刑事である男の背後に回った少年が守る物を失わせた恥部に苛烈な責めを嬉々として注いでいく。刑事が閉ざされた口でみっともない悲鳴を上げながら何度目かも分からなくなった絶頂に達しても、少年は白の薄まった精液を迸らせている男根を摩擦する左手の動きをとめようとはしない。年齢にそぐわない技を有する少年の巧みさに屈してだらしなく解れた尻穴がきつく窄まり雌の快楽を極めた事実を伝えてきても、残酷な少年は窮屈になった尻穴を右手の人差し指から薬指で無理矢理に拡げさせつつ三本の指で過敏に高まった穴を蹂躙する刺激を特に過敏な前立腺を抉る攻撃を交えながら手加減無しに施してくる。
それだけでも、甘く気持ち良く、苦しい。けれど、刑事を嬲る地獄は顔面の側にも用意されている。それは、口にテープで栓をされているが故に唯一の呼吸孔となった鼻を責め立てる地獄。汗ばんだ髪を左右の手で鷲掴みにされているせいで頭部を振って逃がすことも不可能にされたままもたらされる、もう一人の少年の男根を常に鼻先へと突き付けられる淫臭の地獄だ。

「あーぁ、刑事さんイっちゃったね。イっちゃったら呼吸が乱れて僕のチ〇コを一生懸命嗅ぐことになっちゃうのに、また射精させられちゃったね。それとも、本当はそうなりたくてイきまくってるのかな? 僕のチ〇コを嗅ぎながら酸欠にさせられるのが癖になっちゃったから、そんなにみっともなくイき狂っちゃってるのかな?」
「むぶっ! ぶふ、んむうぅ……!!」

鼻の穴を遮らんばかりに押し付けられた亀頭から放たれる雄の香りが、男根と尻穴をいたぶる快楽に掻き乱された刑事の思考を更に追い詰めていく。髪を掴まれた頭皮に走る痛みを意識する余裕すらも与えずに送り込まれる恥部の悦楽に擦り減らされた理性が、鼻の穴の入り口付近に自身から分泌された先走りをまるでマーキングでもするように塗り付けていく少年の男根の匂いによってじわじわと、しかし確実に瓦解へと導かれていく。
限界を超えた淫獄に打ちのめされている刑事の男から、少年達の言葉を深く認識する力はすでに消え去っている。
各地で悪と認定される事件を起こしていた少年達がこれ以上必要無いと判断して本性を表わした発言を紡ぎ始めても、今の刑事はそれを耳にして絶望することさえ出来ないのだ。

「ふふっ、刑事さん本当に可愛いね。こんなに上質なご飯をくれる子には滅多に巡り会えないよ。だから……絶対逃がさずに、永遠に気持ち良く飼い殺してあげる」
「刑事さんのお望み通り怪盗もやめるし、盗った物も返すよ。ほぼ死蔵されてる魔導具から残り滓みたいな魔力を啜るよりも豊潤な魔力を分泌してくれる人間を手に入れられたんだから、怪盗なんてもうする必要も、ほとんど骨董程度の価値しか無い魔導具を手元に置いておく必要も無いしね」
「んもっ、ぶむうぅ! むぎゅぅぅぅーっ!!」

遠回しに自分達が人間ではないと告げる少年達の声を自らの淫らに歪んだ絶叫で掻き消しながら、怪盗少年達を追う中でその怪盗少年達に自身も知らなかった才能と適性を一方的に見出された男は自分が二度とこの快楽漬けの日々から逃れられないという現実を知る由も無いまま感触から粘着テープだと誤認していた手足を包み顔面を覆う黒い魔力を通して二人が望まぬ形での発狂と死を封じる冷酷な魔術を刻まれつつ、己よりも遥かに年上な人ならざる少年達の前で魔力の原料となる精液と悶絶の感情をまた、新たに引きずり出されていくのだった。
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