BLエロ小説短編集

五月雨時雨

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誇りは望まぬ快楽ですり潰される

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背中に回した手首と、足首に頑丈な黒革の枷を嵌められ。革の目隠しと穴の空いた赤のギャグボールを装着され。男根を睾丸ごと絞り出す首輪と同じ色の黒のベルトから伸びたリードを気まぐれに引っ張られる恥辱の散歩を強制させられ始めてから、何時間が経ったのだろう。
捕らわれの身に堕とされた刑事は、無理矢理に歩かされた疲労で汗塗れになった裸体を小刻みに震わせながら、ギャグボールを噛まされた口から荒く乱れた呼吸を唾液と一緒に溢れさせている。もはや、刑事は自分を拘束し、辱めを加えている男に怒りの呻きをぶつける事も出来ない。疲弊しきった状態では呼吸するだけで精一杯な上に、下手に反抗的な態度を見せればまるで罰を与えるように男根に繋がったリードを強く引かれ、痛みを与えられてしまうからだ。

「はっ、はぁっ……むぅ、ふぅ、うむぅぅぅっ……!!」

男根を人質に取られて抵抗を封じられた刑事は、大人しくリードに従って歩く以外の選択肢を取れなくされてしまった。
怒りを表に出す事すら許されず、裸体を従順に歩かせる刑事はこれ以上無く惨めで。体液に塗れた裸体を苦しげによじらせ、リードを結わえられた男根を情けなく左右にぶらつかせながら足を前に出す様子は、刑事を弄ぶ男にとっては支配感と征服感を掻き立てる娯楽だ。
だが、無慈悲な男はこの程度では満足しない。もっともっと刑事が無様に悶える姿を見たい。理性を失って獣のように吠える痴態を愉しみたい。そんな自分勝手な欲望を現実にするために、男は足を止めると握っていたリードを高く持ち上げ、窓の鉄格子にリードを固く結び付けてしまった。刑事が緩くつま先立ちをしたまま、座る事も移動する事も不可能な状態を残酷にも作り出してしまったのだ。

「ん、うぅ!? ふぅ、むぐぅぅぅっ……!」

塞がれた視界では把握しきれない状況の変化に戸惑い、リードが何かに結わえられた事を男根に伝わる振動で察して焦りを抱く刑事。その刑事の困惑を微笑んで愉しみながら、男は左右の手を刑事の胸元に伸ばして、何の躊躇いも無く乳首を強くつまみ上げた。

「んんっ!? むぅ、んふぅぅぅーっ!!」

捕らえられた日から丹念に調教を施され、大きさと感度を引き上げられた乳首を二つ同時に責め立てられた刑事は、甘い悲鳴を発しながらイヤイヤと顔を振って許しを請う。もちろん、許しを請われてやめるくらいなら最初からこんな責め苦を加えなどしない。男は刑事の懇願を見て一層残忍な笑みを浮かべて、乳首をくりくりと捻って淫らな刺激を注ぎ込んでくる。その刺激から逃れたくても、目と手足の自由を奪われ、男根を遊び無く繋がれてしまっては逃げられない。刑事は、乳首を好き勝手に嬲られ、望まぬ快楽で男根を膨張させ、刑事としてだけでなく男としての誇りをすり潰されるしか無いのだ。

「うーっ! んも……ほぉっ! むーっ! んむぅぅぅーっ!!」

勃起しきった男根を振り乱しながら汗に濡れた裸体をくねらせてよがる刑事の乳首に手加減無しの追い打ちを行う男は、捕らえた刑事が苦悶する様を、愛情と狂気が混じり合った瞳で優しく見つめ、幸せそうに笑顔を浮かべていた。
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