BLエロ小説短編集

五月雨時雨

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身悶えも許されぬ男は必死のおねだりを笑われつつ己の欲望に砕け散る

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他者から見えている部分は鼻から上と胸部の周辺、そして腰回りだけ。人間を無様な姿で拘束し見世物とする為だけに作られた悪趣味な装置へと組み込まれた男は今、裸体の大部分を機械仕掛けの縛めに覆われた状態に追いやられてしまっている。
胴体の横へと伸ばさせられ、根元から先を装置の内部に取り込まれた四肢に幾ら力を込めても自由は取り返せない。頭部をわずかに高い場所へと配置する仰向けの格好を強いられた裸体を必死になってもがかせてみても男は腹部を装置へと縫い付けている機構を全く振り払えず、顔の下半分を囲い内側に突き出た棒を用いて口を塞いでいる機構を軋ませることさえも叶わぬまま丸出しにさせられた恥部を狭い範囲で情けなく震わせることしか出来ない。
ありとあらゆる行動を禁止され逃れられぬ裸体を鑑賞物に貶められた男はもう、自身を捕らえた敵達の思惑に沿った無様な痴態を滑稽な娯楽として引きずり出されるしか無い。非道な装置に囚われた自分を嘲りを剥き出しにした笑みで観察する敵達に対して見るなと叫ぶことさえも封じられた惨めな男はもはや、同じ装置に搭載された無慈悲な加虐の機構がもたらす甘い責め苦にくぐもった悲鳴を上げながら悶絶する様で、敵達の笑みと興奮をより残酷に深めさせる展開しか生み出せはしない。
言葉を奪う枷としての役割だけでなく意に染まぬ液体の摂取も担わされている口内を貫いた棒から少量ずつ染み出す淫猥な薬品を為す術無く嚥下させられ、無防備な胸元と股間の周辺に存在する扉から現れた器具を拒絶も虚しく乳首と男根と尻穴にあてがわれた今の男に残された選択肢は、淫薬で高まった三箇所の弱点をもどかしく嬲る器具の攻撃でどうすることも出来ずに悶え狂わされながら、何時までも辿り着けない射精を欲して間抜けに痙攣する裸体を敵達を愉しませる鑑賞物として捧げさせられる選択肢のみなのだ。

「んっ、んうぅー……むぐ、ぶぐぅぅー……っ!!」

敵を睨み付ける余裕も無くした目を剥き、苦悶の涙を絶えず溢れさせながら男が悲痛に呻く。
思考を埋め尽くした射精への渇望に理性をすり潰されながら、男が誇りを捨てた態度で哀願の声を放つ。
だが、冷酷な敵達はその願いに一切応えない。乳首を乳輪ごと隠す形で被せられた聴診器のような見た目の器具と、男根を根元から亀頭まで囲う半透明をした筒状の器具、そして尻穴へと差し込まれた細長い棒状の器具に不規則な強弱を交えた足りない振動を行わせている敵達は、なりふり構わずに絶頂を請い始めた男を地獄とは無縁の位置で堪能しながら愉快な崩壊の過程を悠然と味わっている。
その敵達の振る舞いに絶望と恐怖を募らせながら、どれだけ要求しても恵まれないとどめの悦楽を更に瓦解が進んだ脳で希求させられながら、出口の無い生殺しの快感に閉じ込められた哀れな男は蓄積した衝動を逃がす身悶えさえもままならない汗と淫液に塗れた裸体を生物とは思えぬ程の勢いで跳ねさせつつ、受け入れられる気配すら無いおねだりの意思表示を諦め悪く、それをおねだりと認識する自我が砕け散る時まで唸りと全身で敵達に寄せ続けていた。
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