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淫獄からの解放は新たな淫獄を無慈悲に引き寄せる

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自らを抱き締めているかのような状態に腕を固定し自由を奪う白色をした拘束服を耳障りに軋ませながら、男達が敵の手で与えられた監禁の状況からの脱出をひたすらに求め続けている。
動きを制限された上半身と丸出しにさせられた下半身を柔らかなクッションが敷かれた床の上でのたうち回らせながら、男達は仲間との協力を行うことすらもままならない状態に追いやられた肉体を休み無く暴れさせつつどうにかして事態を好転させようと努力を繰り返す。
だが、そんな頑張りは無駄以外の何物でも無くて。前触れ無く放たれた扉の音に驚き開いた扉の向こうに見えた敵達の姿に戦慄の表情を浮かべた男達は、徒労でしかなかった足掻きが引き寄せた疲弊に苛まれている肉体を怯えながら後ずさりさせる様を嘲笑われつつ、今日も抗いの手段を没収されたその身に、敵である悪の調教によって雌の素質を暴かれた無様な身体に、容赦の無い快楽という名の甘い地獄をもたらされ始めてしまった。

「あぅっ、んあぁ! ふぁぁぁっ!! そんにゃに、打ち付けないれぇぇ……っ!!」

肩と膝で肉体を支え、悪達が部屋に訪れる前から限界まで張り詰めていた男根を背後へと無防備にさらけ出す体勢を強要された男が淫猥に蕩けた悲鳴を上げながら責めの緩和をねだっても、男根を始めとした異物を下準備無しで受け入れられる器官となった尻穴を犯す悪は腰振りの速度を落とそうとはしない。むしろ悪の男は苦しさと心地良さが混ざり合った鳴き声を発している無様な男の様子に更なる興奮を加速させ腸内に収めた男根の硬度を高めながら、小刻みに震えていた上半身を両手で無理矢理に抱き起こしつつ腰を前後させる勢いを嬉々として引き上げさせていく。

「んひぃぃ!? りゃめ、しょれりゃめぇっ!! イぎゅ、イっ、イぎゅぅぅぅーっ!!」

尻穴のより深い位置を残酷に抉られる体勢を取らされた男はもう、抵抗を禁じられた上半身を無慈悲な男の腕の中で痙攣させながら、触られてもいない男根を射精へと断続的に導かれるだけの存在だ。

「あぁ、やら、もぉやらぁ! もっろゆっぐりぃ……おぢりぐるじいのぉっ!」

頭部と上半身を床に敷き詰められたマットに預け、下半身を上半身側へと大きく持ち上げさせる格好に追いやられた男は、天井に向けさせられた尻穴を真上から貫く男根に絶叫し大粒の涙を零しながら、己を蹂躙する悪の男に許しを請うている。
もちろん、何をされても受け入れるしか無い男を雌の刺激でいたぶっている残酷な男は惨めな懇願を聞き入れようとはしない。己を淫らに狂わせる悦楽を心の底から嫌がっている滑稽な男に加虐に対する熱量を増幅させた悪の男は、左右の足首を掴む手に込めた力を強めつつ、より体重を掛けた動きで男根を尻穴へと突き入れ始めた。

「はぎっ!? ふぎぃぃぃっ!? あっ、あうぅ! イぐっ、ぶあぁ! まりゃイぐ、イっじゃうぅぅぅっ!!」

男根を強く尻穴に打ち付けられ、それに押し出されるかの如く男根から精液を噴き出させた男は自らが放出した白濁に呼吸の通り道を阻害された自分が息苦しさと大きすぎる快感由来の苦悶に満ちた叫びを飛ばしても慈悲を示さない悪に改めて恐怖を募らせながら、腸壁を征服されつつ己の顔に次々と精液を迸らせていく。

「あんっ、んあぁぁっ! だっ、だじゅげで、もぉ、やしゅませへぇ……!」

床に寝転がった悪の上に跨がらされ、尻穴に飲み込まされた男根を自らの動きで摩擦するよう指示された男は、荒く乱れた呼吸混じりに助けを求めながら肉体をガクガクと激しく震わせている。
しかし当然、悪は助けの手など差し伸べはしない。ほとんど自分への奉仕を行っていないというのに早くも限界を訴える駄目な男への苛立ちを抱いた悪の男は、マットの上に置いていた右手をゆっくりと動かし絶句したまま首を左右に振ってまた助けを求めている男を無視しつつ、罰と称して男根への責めを注ぎ始めてしまった。

「やっ、やら、やらやらぁっ! それ、やぁぁっ! ゆりゅじでぇぇっ!!」

硬く張り詰めた男根が、右手で巧みに捏ね回される。堪らない快感が、雄の弱点を責め立てる。しかし、男はいつまで経っても頂点には辿り着けない。尻穴をほじくられる雌の悦びが無ければ絶頂出来ないよう躾けられた哀れな男は、自分から肉体を上下させて尻穴の男根を用いた自慰を行わなければ延々と生殺しの責め苦に苛まれるしか無い拷問へと、為す術無く突き落とされていくしか無いのだ。

「やっ、やぁぁぁんっ! ぎもぢっ、ぎぼぢいぃぃぃっ!!」
「んぶっ、ぶあぁっ! ぐりゅじっ、にょにぃ……ひぁぁぁっ!! イぐ、イっじゃうぅぅぅーっ!!」
「おにぇがいぃ! おにぇがいじまじゅぅぅっ! うごいれぐらじゃいぃ……もぉ、これいじょうむりぃぃっ!!」

三者三様の悶絶と痴態を見せながらよがり狂う男達を弄んで愉しむ悪達は、一切の哀願を全て聞き流しつつ辱めを叩き込み、三人の男を快楽の淵へと追い詰めていった。




魂が抜ける程に心と身体を悦びに打ちのめされた男達は、虚ろに濁った目から涙を伝わせ閉じきれなくなった尻穴から凌辱の証である悪の精液を零しつつ、マットの上に横たえさせられた肉体をビクビクと跳ねさせている。再び悪が去り三人だけの空間となった部屋の中で、男達はようやく淫獄が去った事実に対する安堵を噛み締めている。
けれど、その安堵は長く続かない。尻穴を掻き毟られる責めの虜となるよう躾けられ、尻穴に何も入れられていない状態に違和感を覚える異常な肉体に仕立て上げられてしまった男達は、やっと快楽から解放されたばかりだというのに早くも快楽を欲して疼き出した己の尻穴に絶望しつつ、度重なる射精に萎えた男根をまたじわじわと膨らませていく。

「あぁ、んあぁ……誰か、たひゅけ、へ……!」
「おひり、変になるぅぅ……」
「おにぇがい、誰、かあぁ……っ!」

誰にも届かない言葉を悲痛に紡ぎながら、憔悴しきった肉体をもがかせ始める男達。悪への憎しみを叩き潰され正義の自覚を削ぎ落とされた態度で救いをねだりながら、持ち主の自分の制止を無視して発情に向かう肉体を諦め悪く拘束と戦わせる男達。そんな男達が試みる行動は全てがやはり無駄で。悪に捕らわれた正義達は今日も覆せぬ敗北を拘束の圧迫と望まぬ火照りと呼吸に合わせて鼻腔に入り込む淫臭に思い知らされながら、昨日以上に尻穴への辱め無しでは生きられない淫乱へと堕落させられていくのだった。
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