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15】【番外編:Side・K】器が小さい
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15】【番外編:Side・K】器が小さい
今日も今日とて、一人自身の片思いについて考える。昼は、山田さんの一言で嬉しくなり。あの後の仕事を、いつも以上のやる気で片付けた。機嫌が良いまま定時あたりに葵の所に行けば、俺に気づいて定時に上がってくれた。また嬉しくなって、帰って来たところ。
「はぁ~……」
俺は葵が好き。自身の恋心に気づいたのは、割と早かったと思う。
皆好きだけれど、葵は特別。他の人に対する好きとは違う。それこそ、小さい頃に葵に好きだと言ったことだってある。
『俺、葵のことが一番好き』
思い出すと少し恥ずかしいけれど、子供ながら結構本気の告白だった。葵は、あの告白を覚えているんだろうか。
(覚えていて欲しいような。覚えていて欲しくないような)
恋心とは、実に複雑。確かなのは、あの告白の時に対して葵は特に嫌悪感を抱いていなかったこと。
(まぁ、お互い子供だったし。あの頃に好き嫌いなんて特に無いんだろうけど)
『俺も、圭介のこと好きだぞ』
『嬉しい!』
それでも、葵からの答えは俺にとって嬉しかった。思わず抱き着いて、あの日は眠れなかったっけ。あれからも変わらず、俺は葵のことが好きなんだけれど。
「葵、本当に鈍感なんだよな」
鈍感は鈍感で、助かっていることがあるけど。
思い出せば、色々ある。葵も顔が良いからモテていた。それを、俺が常に隣をキープしてマウントを取るようにしていたのだ。それこそ、俺たち二人の間には誰も入れませんよ? という感じで。それでも、葵に好意を向ける人は後を絶たない。分かる。分かるよ。葵、面倒見は良いし可愛いし、優しいから。皆、葵の事好きになるよな。分かる。
そのめげなかった子たちだけじゃない。葵は俺のように異性からばかりではなく、同性からも好かれやすい。この同性が曲者で、異性よりもボディタッチも多く。俺はその光景を笑顔で見つめながら、心の中が大荒れだった。それはもう、荒れていた。何なら、さりげなくボディタッチが終われば、次は俺の番ですね? という雰囲気を出して、俺で上書きするように、同じようなボディタッチをしていた。それでも、葵は気づかない。
『圭介、どうしたんだよ』
それで終わり。
『んー? 何となく』
上書きだよ、と言ったら葵は分かってくれただろうか。
何なら、学生時代に俺が「葵」と呼んでいると、硬派な印象のある葵は「遠野さん」と呼ばれることが多かったのに。初めて友達になった人たちも、何人か葵と呼ぶようになった人もいたくらい。それにも嫉妬して、社会人になってから会社では葵ではなく、遠野さんと呼んでいる。
「俺、器が小さいな……」
確かに自分の行動は、器が小さかったと思う。現在進行形で。だが、それもこれも葵限定だから許して欲しい。
俺はこんなに片思いを拗らせているのに、葵ときたら!!
「何が彼女が欲しいだよ~~……!」
その一言に、思わずええい! と酔ったフリをして、思わずキスしてしまったのは秘密だ。
(まぁ、葵のことだから。やっぱり酔ってるで何も言わなかったけど)
*******
今日も今日とて、一人自身の片思いについて考える。昼は、山田さんの一言で嬉しくなり。あの後の仕事を、いつも以上のやる気で片付けた。機嫌が良いまま定時あたりに葵の所に行けば、俺に気づいて定時に上がってくれた。また嬉しくなって、帰って来たところ。
「はぁ~……」
俺は葵が好き。自身の恋心に気づいたのは、割と早かったと思う。
皆好きだけれど、葵は特別。他の人に対する好きとは違う。それこそ、小さい頃に葵に好きだと言ったことだってある。
『俺、葵のことが一番好き』
思い出すと少し恥ずかしいけれど、子供ながら結構本気の告白だった。葵は、あの告白を覚えているんだろうか。
(覚えていて欲しいような。覚えていて欲しくないような)
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(まぁ、お互い子供だったし。あの頃に好き嫌いなんて特に無いんだろうけど)
『俺も、圭介のこと好きだぞ』
『嬉しい!』
それでも、葵からの答えは俺にとって嬉しかった。思わず抱き着いて、あの日は眠れなかったっけ。あれからも変わらず、俺は葵のことが好きなんだけれど。
「葵、本当に鈍感なんだよな」
鈍感は鈍感で、助かっていることがあるけど。
思い出せば、色々ある。葵も顔が良いからモテていた。それを、俺が常に隣をキープしてマウントを取るようにしていたのだ。それこそ、俺たち二人の間には誰も入れませんよ? という感じで。それでも、葵に好意を向ける人は後を絶たない。分かる。分かるよ。葵、面倒見は良いし可愛いし、優しいから。皆、葵の事好きになるよな。分かる。
そのめげなかった子たちだけじゃない。葵は俺のように異性からばかりではなく、同性からも好かれやすい。この同性が曲者で、異性よりもボディタッチも多く。俺はその光景を笑顔で見つめながら、心の中が大荒れだった。それはもう、荒れていた。何なら、さりげなくボディタッチが終われば、次は俺の番ですね? という雰囲気を出して、俺で上書きするように、同じようなボディタッチをしていた。それでも、葵は気づかない。
『圭介、どうしたんだよ』
それで終わり。
『んー? 何となく』
上書きだよ、と言ったら葵は分かってくれただろうか。
何なら、学生時代に俺が「葵」と呼んでいると、硬派な印象のある葵は「遠野さん」と呼ばれることが多かったのに。初めて友達になった人たちも、何人か葵と呼ぶようになった人もいたくらい。それにも嫉妬して、社会人になってから会社では葵ではなく、遠野さんと呼んでいる。
「俺、器が小さいな……」
確かに自分の行動は、器が小さかったと思う。現在進行形で。だが、それもこれも葵限定だから許して欲しい。
俺はこんなに片思いを拗らせているのに、葵ときたら!!
「何が彼女が欲しいだよ~~……!」
その一言に、思わずええい! と酔ったフリをして、思わずキスしてしまったのは秘密だ。
(まぁ、葵のことだから。やっぱり酔ってるで何も言わなかったけど)
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