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29】二度寝から覚めたら
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29】二度寝から覚めたら
寝られないんだよ……! そう思いながらも、人肌というのか。
最初こそ、ドキドキと煩かった心臓に、強張った身体。それなのに、人の気も知らないで気づけばまた寝息を立て始めた圭介に、一周回って冷静になり。温かな体温と、圭介は俺のことを大して意識してないなという安堵感と、気疲れに俺にも二度目の睡魔がやってきた。俺の瞼も、重たくなって気づけば視界は暗くなり。二度寝をすると、一気に数時間は過ぎているもの。俺が圭介の顔を見て驚いたように、「わ゛っ゛」と声が聞こえて二度寝から覚めたのが少し前のこと。
「わ゛っ゛……! あ、葵……っ!?」
「んだよ……」
「え、え? 何で俺と葵、抱き合って寝て……?」
今度は圭介が顔を赤くして、驚いていた。俺以上に焦っていて、少し面白い。俺も起きるかと上半身を起こして、圭介に説明する。
「覚えてないのか? 俺が早く眼が覚めたら、圭介も目が覚めて俺の身体を抱き寄せたんだぞ」
「え゛!?!?!」
「うるさっ……!」
信じられないという表情を浮かべているが、事実だ。俺だって、抱き寄せられた時には驚いたんだからな。
「そ、うなんだ……ごめん」
俺から視線を逸らして、それから照れながら圭介が謝った。何だか調子が狂う。
「何で謝るんだよ。別に、俺だって嫌だったら起こしてたし。俺も眠かったから、まぁ良いかで寝たし」
俺って、本当に圭介に甘い。俺の言葉にホッとしながら、頬に赤みを残したまま胸を撫で下ろしていた。
「そっか……良かった」
「それより、何か食おうぜ。腹減った」
ふぁっ……と欠伸を一つしながら、話題を逸らす。圭介も、それに乗るように首を縦に振った。
「レンチンのお雑煮あるから、それを食べよ。あとパンとか適当に」
「おぅ」
とりあえずベッドを出て、冷蔵庫からお雑煮をレンチンへ。その間鏡を見れば、二人とも似たような寝ぐせがついていて笑ってしまった。
「葵、あとで初詣だかね」
「分かってるっての。元旦だし、人多いだろうな」
人混みの多さを考えると、うへぇ……と思う。だが、何となく行く習慣になっているから、今さら行かないのも妙に気になる。そんな会話をしていると、レンチンが終わり。顔だけ先に洗い終え、二人でまたテーブルへ。
出汁の香るお雑煮が出来上がり、一夜明けて再び挨拶した。
「気を取り直して……」
「「明けておめでとうございます。今年も宜しくお願いします」」
息が揃ったなと思いつつ、圭介がニコリと笑えば、箸を取って雑煮を口へ運びつつ。
「俺、服は持って来てないから雑煮食べたら、部屋戻るわ」
「うん、俺も着替え終わったら連絡する」
何事も無かったように、俺たちの調子は元に戻っていた。
******
寝られないんだよ……! そう思いながらも、人肌というのか。
最初こそ、ドキドキと煩かった心臓に、強張った身体。それなのに、人の気も知らないで気づけばまた寝息を立て始めた圭介に、一周回って冷静になり。温かな体温と、圭介は俺のことを大して意識してないなという安堵感と、気疲れに俺にも二度目の睡魔がやってきた。俺の瞼も、重たくなって気づけば視界は暗くなり。二度寝をすると、一気に数時間は過ぎているもの。俺が圭介の顔を見て驚いたように、「わ゛っ゛」と声が聞こえて二度寝から覚めたのが少し前のこと。
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「覚えてないのか? 俺が早く眼が覚めたら、圭介も目が覚めて俺の身体を抱き寄せたんだぞ」
「え゛!?!?!」
「うるさっ……!」
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「そ、うなんだ……ごめん」
俺から視線を逸らして、それから照れながら圭介が謝った。何だか調子が狂う。
「何で謝るんだよ。別に、俺だって嫌だったら起こしてたし。俺も眠かったから、まぁ良いかで寝たし」
俺って、本当に圭介に甘い。俺の言葉にホッとしながら、頬に赤みを残したまま胸を撫で下ろしていた。
「そっか……良かった」
「それより、何か食おうぜ。腹減った」
ふぁっ……と欠伸を一つしながら、話題を逸らす。圭介も、それに乗るように首を縦に振った。
「レンチンのお雑煮あるから、それを食べよ。あとパンとか適当に」
「おぅ」
とりあえずベッドを出て、冷蔵庫からお雑煮をレンチンへ。その間鏡を見れば、二人とも似たような寝ぐせがついていて笑ってしまった。
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「「明けておめでとうございます。今年も宜しくお願いします」」
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「俺、服は持って来てないから雑煮食べたら、部屋戻るわ」
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何事も無かったように、俺たちの調子は元に戻っていた。
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