【BL】腐れ縁の幼馴染と、キスから始まる恋もある?【幼馴染同士・隠れ執着攻×鈍感受】

彩華

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28】初夢より覚えている夢

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28】初夢より覚えている夢

 「ん……っ」

もぞもぞと身体を動かす。何だ。いつもより少しだけ布団が温かい。モゾリと身体を動かして、目を開けてドキリとした。

(圭介……!)

視界に、自身の幼馴染の男の顔があった。
一気に頭が覚醒する。昨日は大晦日で、圭介の部屋で年を越したんだった。圭介は、まだ眠っているらしい。近くに携帯が無いから時間は見えないが、まだ早い時間だろう。

(寝る時は、反対側を向いていたのに)

お互いに、今は向かい合うように眠っている。

(寝てると、あどけない顔してるな)

普段の可愛らしい顔立ちが、更に幼く見える。すぅすぅと寝息をたてている様子は、普段の「葵」と俺を呼ぶ賑やかさは当然無い。静かで良いと思うが、何となく寂しい。(いや、寂しいってなんだ)

(圭介も……)

(圭介も、いい加減俺離れすれば良いのに)

モテるくせに、俺の後ろばかりついてきて。俺よりも、圭介の方が早く恋人を作れば良いのにと思う。

(圭介が恋人を作ったら、もう俺は一番じゃなくなるんだろうな)

自分でも変なことを考えていると思う。当たり前だ。今だって俺は、圭介の特別じゃない。これじゃあ、まるで俺が。俺が圭介のことを……。


『葵。キス……について、教えて欲しいんだけど』


ドキッ。

(うわっ……!?)

初夢を見たかも覚えていない。それなのに、起きて早々思い出した夢は、昨日酔った時に見た僅かな時間の夢。大きな瞳が閉じていて、規則正しい寝息を立てる唇を思わず見てしまった。

ドキドキドキ。

(俺はっ……!)

酔っ払った、ノーカンのキス。そのキスを、こんなにも気にしている。

(おかしい。こんなこと、今まで無かったのに)

すっかり冴えてしまった頭を抱えながら、布団にもぐれば笑い声がした。

「あはは、葵。どうしたの? 朝から元気じゃん」

寝起きのせいか、いつも以上に柔らかな表情を浮かべる圭介は、俺から見ても可愛くて。それなのに、どこか男を感じる甘さもあって、また俺の心臓がドキリとした。

「ふぁっ……朝起きて、最初に見るのが葵の顔とか最高の朝だなぁ……。葵、今日も泊まってよ」

布団から伸びて来た圭介の腕が、俺の身体を抱き寄せる。膝が圭介の膝に当たって、身体が密着してくる。

「ばっ……!」

馬鹿、放せ。その一言を言う前に、また笑った圭介。

「まだ眠いし、もう少し寝よ?」

(こんなんじゃ、俺は寝れないんだよ……!)

*******
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