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執事クロ

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私はクロ・クロレラロイド。通称クロ。
ジオ様の専属執事です。

少しだけ、少しだけあの困った王子とのお話をいたしましょう。
私とジオ様の出会いはジオ様3歳、私が6歳の頃です。

「次期王太子のジオ様の専属執事?!やらせて下さい!」

私の父もまた国王専属の執事。執事一家にて生まれ、私と兄どちらをジオ様の専属執事にするか話をしていた。

兄は執事ではなく騎士になりたいと夢があるとのことで辞退。父も兄の夢を応援したいとのこと。
私は父のような優雅な執事となり主人を支える立派な執事になりたくその話に乗っかった。

「ただなあ、ジオ様に何人か執事を送ってみたが皆んな拒否するんだ。」

拒否?どうやらジオ様は気難しい方なのだろうか、王子なだけあり、気高い方なのだろう。それでも私は一度会うことにした。



次の日王宮に入りジオ様の部屋に案内をされる。

そこには金髪で青い目をした可愛らしい幼子が俯いていた。

「今日から貴方の専属執事となるクロです」

ジオ様は私をみた瞬間。キラキラした目を向ける。


ん??


「黒い髪に黒い目…」


「…!あぁ、申し訳ありません。この国では珍しく、不吉な色ですよね。生まれつき、この色で…」

黒髪黒目は不吉だとよく言われ、執事になりたくても、なかなか雇ってくれるご主人と巡り会えなかった私。

ジオ様はまだキラキラした目を向ける

「そんなことないぞ!なつかちい!なつかちいぞ!
にほんじんみたいだ!うれしー!みんなキンパツとかこあいじゃん!

キレーなくろだ!」

そう笑顔で私にいう。


わたしの名前をもう一度聞き、驚いて
何やらゲームと一緒でクロは攻略対象者だとか、わけわからないことを言う。

そしてあと2年後メアリーとゆう悪役令嬢と出会うらしい。

たしかにお二人は出会いました。婚約者となる方が婚約者にならず、他の令嬢からアプローチかかってるのにもかかわらずジオ様はメアリー様と仲良くしています。

「メアリー様と婚約しなくてよろしいのですか?一言貴方が言えば向こうの家も喜ぶでしょうに」

「んー婚約とゆうか。まずは好きになってもらいたいでしょ」

おや、自覚はあったらしいです。

「無理やり婚約して本人の意思を無視するのとか嫌だし。
あと恋人なってそこからでしょ。それに…」

「それに?」

「じわじわと追いかけていくほう、楽しいじゃん?」

ニコニコしながら語るジオ様。

メアリー様、ジオ様はSです。

獲物を狩るようなハンターな目をしながらジオ様は今日もメアリー様の元へ行く。
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