元黒聖女シャーロットはもう祈らない

くま

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再会

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放課後、教室の片付けを終え、廊下に出たところで、背後から小さく呼び止められた。

「……シャーロットさん、ちょっとよろしくて?」

振り返ると、そこに立っていたのはミーアさんだった。
いつもより少し落ち着かない様子で、指先がそわそわと絡まっている。

「なにかしら?」

「あ、あのーー」

チラッと、隣にいるソラの顔を伺うミーアさんに、私はソラに話す。

「先に行ってて」

「あんまり、一人で行動するなよ」

「大丈夫よ、ソラ特製の物がたくさんポケットにあるわ」



ミーアさんと私はベンチに座るが、ミーアさんは、汗がすごいわね。

「そ、その……!!あの平民のお誕生日が近いでしょう?!プレゼントを選びたくて。でもいつもプレゼントを施してもいらないと言われるのよ」

「……なるほど」


「い、嫌ならいいわ!貴女に頼まずとも有名なデザイナー達にーー」

「いいわよ?」

私が即答すると、ミーアさんは目を丸くしていた。

「え……?」

「女の子同士でお買い物、してみたかったの」

そう私が微笑みながら話すと、何故か彼女は黙っていた。

「それじゃあ、また会いましょう」




一人残されたミーアはぎゅっと手を握りしめながら俯く。


「……誰よ、魔女だなんて、、あれじゃあ、、本当に、普通の女の子みたい」

そう呟いていた。





街は休日らしく賑わっていた中、宝石店、洋服店、甘い香りの菓子屋。ミーアさんは真剣な顔で、いくつも品物を見比べている。


「ソラは実用的なものが好きよ。薬草用の小さな道具とか」

「普通は宝石とか、嬉しいわよ?」

「ミーアさんは宝石が好きなのね」

「令嬢として当たり前ですわ!あんな見すぼらしいもの喜ぶ人いるはずがーー」

青い髪色の青年、ソラが小さな店へ入っていくのを、私達は見かけた、思わず隠れるミーアさん。

「変なものを買ってますわよ!?」

「薬を使うのに、色々薬草を買ってるみたいね」

顔を真っ赤にして、じっと見つめる姿がなんだか、、、

「羨ましいわね‥‥」

「なに?馬鹿にしてます?!」

「ソラが好きなのね」

「す、すすすすすきとかなっーー‥‥あ、貴女は、、、好きなの!?あの、平民が、その、好きというのは、、」

「ミーアさんは、男を見る目はあるわ。私は、無いわね。
‥‥人に恋をされたり、したり、よくわからないわ」

そう私がポソリと言うと、ミーアさんは私の腕をグイッと引っ張りだす。

「わたくしはね貴女が嫌いよ!でも、今日は付き合ってあげてもよろしくてよ!!」

「え、ミーアさんが誘ってきたよね?」

「パンケーキ食べるわよ!!」

頬を膨らませつつ、パンケーキ屋さんへ行き、一緒に食べたり買い物をして楽しかった。

「ミーアさん、ソラへのプレゼント買えて良かったわね」

「…た、助かりましたわ。ありがとう」


そう言って頷いたあと、ミーアさんは胸元を押さえつつ、
そこに、小さな小瓶があるのを、私は見逃さなかった。

「……それ、どうしたの?」


「あ……」

一瞬、ミーアさんの表情が一瞬曇り、何故か小瓶を睨みつける。

「……なんでもありませんわ!」

ミーアさんは、小瓶を地面に叩きつけた。
カシャン、と乾いた音を立てて、瓶は砕け散る。

「……っ!?」

「ふん!!!あの女狐より、真っ黒女の方がマシだわ!」

真っ黒女とは私のことだろうか、、、よくわからないわ。
私はただ、呆然と立ち尽くしていた。

その時だった。


「……おい」

背後から、低い声に振り向くより早く、複数の男達が路地を塞いだ。

「へへ。最近、女が足りなくてなー」

「運が悪かったな、お嬢ちゃん達」

ぞっとする視線が、私達を舐め回す。
逃げようとした時、腕を掴まれた。

「っ……!」

「シャーロットさん!ちょっと貴方達なんなんですの!?きゃっ!」

「ブスはひっこんでろ!」

この男達をどうするか、ソラに貰った爆竹でも投げつけてやろうと思ったときだった。

白い閃光が路地を貫き、地面を走る電流が男たちの足元を弾いた。

「……な、何だ!?」

「がはっ!」

次の瞬間、男の一人が吹き飛ばされ、壁に叩きつけられる。

「――そこまでです」

低く、冷えた声だった。
雷光の残滓の中から現れたのは、銀髪の青年で黒い布で口元を隠している。

剣を握る手には、まだ微かに青白い電流がまとわりついている。

その姿を見た瞬間、心臓が大きく跳ねた。


私の、義弟ユリウスだ。
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