【完結】長男は悪役で次男はヒーローで、私はへっぽこ姫だけど死亡フラグは折って頑張ります!

くま

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へっぽこ姫の仲良し作戦⑨ 九章 恋愛編

死亡フラグは折れたはず…

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ある貴族のパーティーでブラッドは紫と黒のドレスを着て女性を装って参加していた。皆仮面を被っていて、素性がわからないパーティーにブラッドはため息を出しながらドレス姿の自分を見てボヤいていた。

「……クソっ…ユーディアライトの作戦はいつもこんなばっかだな」

長い黒髪の仮面の美女(ブラッドです)が儚い溜息姿を見せるたびに、遠くにいる男性達は頬を赤らめて熱い視線をブラッドに送っていた。

苛々しながらもワインを飲むブラッドの横に、オレンジと黄緑がハーフ色になっている短髪の男性が声をかけてきた。

「その紫色の仮面と黒髪の女性姿は…《ブラ子さん》ですか?」

ブラッドは身構えて、その男性を殺気出して睨む。そんなブラッドにハーフ色の男性はニッコリ笑いながらそばに置いてあったワインを取り飲んだ。

「睨まないでください。私は第三騎士団のライと言います。私も、ペリドット宰相様から頼まれたものです」

そう言いながら、ライと名乗る人物は、裏のポケットに隠している騎士団の証であるブローチをブラッドに見せるとブラッドは殺気を消した。

「…この怪しい貴族のパーティーを開いた主催者がまだ見当たらない」

そうブラッドが小声で話すと、ライはブラッドにダンスを申し込むふりをして近づき話した。

「…上の階へ行きましょう。あそこの扉が怪しい気配を感じます。もうすぐ騎士団達が来てここにいる者達を摘発します」

「逃げられる前に、首を取るべきということだな」

お互い確認し合い、ライとブラッドは人の目を避けて上の階へと上がる。

黒いドアの前に立ち、ブラッド達は隠していた剣を取り出し逃げられないように一気攻め始めた。

「…っな!?死んでる?」

ブラッド達がその部屋に入ると既に、このパーティーを開いていた主催者である女性は、干からびて殺されていた。ブラッドは死体のそばにある聖書を手に取る。

「…このボロボロの聖書…」

「この聖書は、聖教会の物ですよね?黒と白が別れていて教会の紋章も刻まれています。やはりこの殺された人は元聖教会の者…」

ブラッドとライは目を合わせてコクンと頷き

「「ベリル・コーネルピンは近くにいる」」

二人が同時に声を出した時、スターダイオプサイト国の騎士団達がパーティーへやってきて、パーティーを参加している者達を捕らえ始めた。そんな騒ぎがあった夜、エメラルドはスヤスヤと夢を見ていた。



昨日までは、良い天気だったのに今日はどしゃ降りの雨。私の髪の毛がうねうねしちゃうから、憂鬱な日だわ…。

「おはよう、エメラルド」

「ハウライト兄様、おはよう!今日凄い雨だね」

私は窓から雨を見つめながら溜息を出した。ハウライト兄様はクスッと笑いながら私の髪の毛を優しく触った。

「少しクセがあっても可愛いよ」

「ハウライト兄様、乙女の悩みの一つよ!ハウライト兄様はサラサラ髪で羨ましいよ。あ、プリちゃんも髪の毛、クセっ毛だから雨のとき凄いって前言ってーー」

っていちいちプリちゃんは出てこないで!今のなし!私が一人で悶々としていると、ハウライト兄様は首を傾げていた。ハウライト兄様と話していると、ガーネット兄様も来て私の顔をジッと見つめた後話した。

「……エメラルド、朝食の前に少し伝えたい事がある」

そうガーネット兄様が私に話すと、隣にいたハウライト兄様も深刻な表情を出していた。…何かあったの?

私はガーネット兄様とハウライト兄様にパパの応接間まで一緒に向かって歩いた。

「…父上失礼します」

ドアを開いた瞬間、レピさんとユー君、リビア、ブラッドはいない…けど、パパの応接間には顔見知りの人達がいた。

「ハナナ女王とナグサ王!それとブバルディア王、皆さんお久しぶりです」

「エメラルド姫、綺麗になったのう」

「母親譲りなのだな」

「俺の息子と仲良く勉強してるか?」

「えーと、はい…」

私は久しぶりに会ったハナナ女王達と少し世間話しをしていたら、レピさんは眼鏡をくいっと直しつつ話し始めた。

「おや、久しぶりの再会のお話は後ですよ。今日から姫様に影の護衛の人数を増やしていきます」

「え?どうして?何かあったの?」

そう私が質問をするとずっと黙っていたパパが口を開く。

「エメラルド、覚えているか?ベリル・コーネルピンを」

「ベリル・コーネルピン…?」

確か…ずっと前に一度会った事があるような気がする…確か聖教会のトップだった、なんだかムカつく白い服を身に纏っていたおじいちゃんだ!

「脱獄した」

「え?脱獄…?!」

どうやら、ベリル・コーネルピンはあの脱獄が難しいと呼ばれていた監獄をいとも簡単に抜け出したらしい。元々…モルガ側についていた人でよくリビアと顔を合わせていた。だからリビアは呼ばれて、今一緒にベリル・コーネルピンを探しているわけだ。

私は今ベリル・コーネルピンがこの国、もしくは近辺にいるかもしれないとパパ達に説明をされた。なんでも今、元正教会だった者達がまた集まり出しているらしい。そして不可解な事件が色々とあると…。

「魔力のない王族、貴族の心臓が盗まれた……?」

「そうだ。ちょうど一か月前に、南の国の魔力のない姫君が殺された。そして、昨夜に元正教会の者で貴族であるレジエ家の者…その女性も元々魔力はなかった人だ。どちらも、心臓が綺麗にくり抜かれていた」

その事件にベリル・コーネルピンが関わっているみたいで、魔力のない王族を狙っているようだった。私が狙われやすいのでガーネット兄様とハウライト兄様は学園の送り迎えをしてくれるみたい。学園では、厳重な体制で護衛を沢山つけるとパパ達は説明をしてくれた。

「…魔力のない王族…それって…」

私はもう一人いる事に気づいた。プリちゃんだ。プリちゃんは知っているの?ブバルディア王の方を見つめるとブバルディア王は私の頭をポンと撫でた。

「昨日話したぜ?すごーく眉間に皺を寄せてたわ!ま、学園の中では護衛もいるし、保護魔法もかかってるから大丈夫だろ!プリムラもいるしな!」

「…そう、ですか…」

そのあと、何故かみんなが馬車で学園まで送ってくれて嬉しかったけれど、かなり目立ってて凄く恥ずかしいんですが!?何故一番レピさんが誇らしげなのかな?あぁ、パパ…この国で一番偉いのに…めちゃくちゃ隅っこに座らせられてる!体育座りだよう!?

「えーと、みなさん、送ってくれてありがとうっ」

私はみんなに挨拶をしてから教室に向かった。それにしても…これ死亡フラグ立ってないよね?!今更また何かあるわけじゃないよね?

おお、落ちつこう!マシュマロ、とりあえず食べて落ちつこう!

「ちょっとエメラルド姫、あんたマシュマロ食べ過ぎよ!」

「…マシュマロ食べて落ちついてるだけだよ」

「はあー?」

リン嬢は首を傾げながら、後ろの席にいるプリムラの方を見た。

「雨を見つめながら、巨大チョコレートを朝から食べているプリムラも変だわ。この二人朝からこんな甘いもの…」

そう呆れていたリン嬢だった。







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