【完結】長男は悪役で次男はヒーローで、私はへっぽこ姫だけど死亡フラグは折って頑張ります!

くま

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へっぽこ姫の仲良し作戦⑧ 八章 家族編

お父さんとお母さん

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ミーンミンミンと蝉の鳴き声が響き渡る。
この記憶の中では……夏なんだね。
そして今私の目の前にいる男子学生は、モルガ…リビアのパパって事よね?リビアのパパは私と同じ前世の記憶を持っていたんだ。しかも日本人!!私はジーッと男子学生の方を見つめた。うん、イケメン部類にはいるね!黒髪で少し垂れ目な感じがまた色っぽい!そしてマシュマロを食べてるというのがポイント高だね!

「それにしても…なんか見た事あるようなお顔なんだよなあ……懐かしいような…」

そう…なんだか懐かしい顔立ちなんだよね。なんかのアイドルか何かで見たかな?……なんとなく私はここにいたいくないような、いたいような…

電車が来て男子学生は電車に乗ったので、私は慌てて追いかけてついていった。記憶の中とはいえ
、、あぁ、電車の中で楽しそうに話している女子中学生とか懐かしいな。私もよく友達と帰り楽しくお喋りしてたっけ……。

男子学生はイヤホンをし音楽を聴きながら、ある所に立ち止まりその建物の中へ入る。

「マコ兄ちゃんだ!」

「マコ兄ー!おかえり!あ!宿題みてよ!」

「あー!ズルい!マシュマロ食べてる!またマシュマロー!虫歯なるよー!」

小学生くらいの男女何人かが集まり、マコ兄と呼び慕っている様子だった。私は建物をもう一度確認した。

「…ここは…児童養護施設?」

児童養護施設は、保護者のない児童、虐待されている児童達などがはいるところだよね。私はマコ兄と呼ばれる…モルガの前世である男子学生をもう一度見た。彼は小さな子供達の前で優しく微笑みながら頭をポンポンと撫でていると

「まったく!穀潰しが帰ってきたよ!!ほら!早く掃除しな!!この施設に高校生までいるなんて、本当厄介者だよっ!」

意地悪そうなおばさんが彼の頭をパチンと叩きながら、箒を渡していた。なんかやな感じ!小さな子達かなんだか怯えてるし…!絶対悪い人だね!

「早く高校卒業したら、さっさと施設から出ていってね!ただでさえ、施設を運営するだけでいっぱいいっぱいなのに!あんたみたいな馬鹿デカイ子はいらないんだから!って、無視かい!あー本当可愛げがない子だよ!だから親はアンタを捨てたんだよ!」

そう吐きすてておばさんは立ち去ると、彼を心配そうに声をかける子供達に、彼は無言でまた子供達の頭を撫でていた。

……モルガは…施設で育った子だったんだね。昔の私と…いや、前世の私と同じく親がいなかったんだ。ふふ、でも無口な感じは、なんだかパパみたい。でも…子供達には優しかったんだなあ。何を…彼の心が壊れちゃったのかな…?また場面は変わり学校の屋上へと変わった。

屋上で一人で昼食を食べている…。親しい友達いないのかな?小説を読みながらマシュマロを食べていた。そんな時突然ショートカットの茶髪でピアスをしている女子学生が現れた!メイク濃い!!!なんだろ!ルーズソックス履いてる!私が見ているこの時代は結構昔の頃なのかな?

「マーコくん!またマシュマロ?マシュマロばかり食べてない?どんだけ好きなのさー」

「……声、うるさい」

「いやいやいや、君~育ち盛りなのだからきちんと食べなはれ?ほら❤︎愛妻弁当よ❤︎」

ハァとため息をしながらも、《マコ君》は渋々とお弁当を食べていた。そんなマコ君をニコニコと笑顔で彼女は抱きしめながら

「いや、本当まじ好き❤︎」

「無理」

「なんでー!?」

「馬鹿は嫌いだから」

「馬鹿馬鹿ってさあー!あ、んじゃあ今度の期末テスト私が一位とったらさ、付き合ってよ!ね!約束!」

「…お前…勉強なんてしたこと…」

「ない!!!でもやる気はでたよー!大丈夫大丈夫!人間やる気あればなんでも出来るよ!」

彼女はVサインしながら嵐のように立ち去った。そんな彼女をマコ君はクスッと笑いながら、残っていたお弁当を残さず食べていた。その時また場面は変わり始めた。ザーザーと雨の中に私いますけど!?真夜中だよね!?ここは何処だ!?

「キャンッ」

「クロッ!場面がまた変わって…」

そうクロと話していたら…目の前にタクシーが現れ轢かれそうになった。いや、轢かれるわけないか!私今透けてるもの!

「…お釣りはいりません!ありがとうございます!」

雨なのに傘もささずに病院の方へ慌てて走るスーツ姿の男性……。顔は雨のせいでなのかよく見えないけど、なんとなくモルガ、、いや、マコ君と呼ばれていた人なのではないかと思った。

私は走る後ろ姿を見つめた……私は足元にいるクロに
「……なんか…この先見ていけない気がするんだよね」

そう呟くとクロは知らんぷりしながら歩き始める。私はゆっくりと歩き始め病院の中へと入った。

「……ここ…病院は産婦人科だ……」


キョロキョロと彼を探しまわっていた時


《ほんぎゃあー!ほんぎゃあぁあ!》

元気の良い産声が廊下に響いた。私はその産声を頼りに廊下を歩いていくと分娩室が見えた。そっと部屋の中を見ていると

「元気な女の子だよー…へへ。マコ君泣きすぎー」

女性の疲れた声が聞こえた。疲れてるのに凄く嬉しそうに話していた。マコ君と呼ばれていた彼は生まれたての小さな赤ちゃんを抱いて泣きながら


「ありがとう…っ…本当にありがとう…。俺に…俺に家族が増えて…俺これから頑張って働く」

「沢山稼がないとねー」


あぁ…この人達は……もしかして…



「あぁ…カヨ。俺と家族になってくれてありがとう」

「ふふ、なんかいつも無口なのに、今日のマコ君は泣き虫さんだねー?この子と一緒に泣いてるよ」

薄々と感じていた。以前写真でお婆ちゃん達に見せて貰ったもの……今その人達がいる。

「この子の名前は…《みどり》だ。自然のように心豊に育って欲しいからな」

「みどりちゃんか!可愛いーね!宜しくねー!ママでちゅよー❤︎みどりちゃんを抱いてる人はパパでちゅよー」

彼はギュッと赤ちゃんを抱きしめながら笑顔で

「生まれてきてくれてありがとう…みどり」



私は拳を握りしめながら幸せそうな彼らを見つめた。

「私の……前世のお父さんとお母さんだ…」










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