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へっぽこ姫の仲良し作戦⑨ 九章 恋愛編
へっぽこ姫の恋心
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ガーネットは無言のままとある部屋へと向かった。
その部屋の前ではレピドライト宰相がおり、彼はガーネットの存在に気づき挨拶をした。
「おや、珍しいですね。こんな朝早くピーター国王の部屋になんの御用でしょうか?」
「…レピドライト。下がれ」
ガーネットの表情を読み取ったレピドライトは遠く離れて見守っていた。
ドン!!!ッと大きな炎の魔力をぶっ放し、ピーター国王の鍵で閉まっているドアをぶち破ったガーネットは部屋へと入っていた。
ピーター国王の部屋の壁には空が見えていた。つまり、壁に穴が開いており突然の事にビックリして固まっていたピーター国王がそこにいた。
「……そろそろ仕事に戻ってください。父上」
「……ガーネット…急に魔力を親に向けて壁に穴を開けてはならん…」
「……一週間以上、引き篭もってる方には言われたくありません」
ガーネットは深いため息を出しながらピーター国王に更に話しかける。
「……父上……引き篭もってばかりの父親の姿ばかり見せると、エメラルドに嫌われますよ」
そんなガーネットの発言により、ガーネットの後ろにいたレピドライトは深く頷いていた。その発言により、ピーター国王は何事もなかったような顔で黒いマントを羽織り、レピドライトに声をかけた。
「……よし、仕事をするぞ。レピドライト」
「最初から働いててください。まったく…」
そんなピーター国王とレピドライトのやり取りを見て呆れていたガーネットにブラッドが現れた。
「ガーネット王子!国王様は無事引き篭もり脱出したんだな。…あーでも、片割れさんはどうなんすかねえー…」
そうブラッドがピーター国王の部屋の壁の穴からハウライトの部屋の方面を見て話しだすとガーネット。
「……あの馬鹿には別な者を送らせた。すぐにわかる…」
ハウライトの部屋方面からパリーン!と窓ガラスが割れる音がした。
「…ねえ!!君正気!?普通殴る!?グーだよ!?」
「ガーネット王子から許可を頂きましたから!さあ!仕事をして下さいませ!」
と、ハウライトとオーロラのやり取りと、更にユーディアライトの笑い声も聞こえブラッドは納得していた。ブラッドはお腹を抑えて笑いを堪えていた。そんなブラッドにガーネットはジッと見つめながらブラッドに話しかける。
「………貴様はエメラルドに告白したな」
そうポソリと聞くとブラッドは笑いながら
「まっ、フラれたけどなあって、わかってるよな?」
そう答えた。ガーネットはくるりと部屋から出てついてきたブラッドに
「………たまには酒でも付き合うぞ…」
「あははっ、俺の前に、弟王子をなんとかしてくれ」
「……それもそうだな」
そう二人は話していた。
「リビアは何処だろう?」
私はリビアを探しまわっていた。城の図書室の方を様子見てみると図書室の所に扉があるのを見つけてなんとなくその扉を開ける。どうやら、沢山の古い本や資料とか置いてあるようだった。
「…エメ?」
振り向くと沢山の資料を持っているリビアが立っていた。
「リビア…ここにいたんだね」
「うん、ここ結構落ちつくし。……僕に話があってきたんだよね?」
ニコッと少し寂しそうな笑顔で私に向けるリビアに私はギュッと自分のドレスの裾を握って、なんだか目を合わせられなかった。
「…エメ。顔をあげて?」
私は伝えよう。リビアに、自分の気持ちを…答えを…返事をしよう…。
「……私ね、リビアが好きよ」
「うん」
「…でも…それはリビアと同じ好きではないの」
「……うん」
「多分、ね。リビアと一緒にいれたら、喧嘩とかもせず、穏やかに過ごせるんだろうなあと思う」
リビアはその後何も言わずジッと私の話を聞いてくれた。私はリビアの目を背けずに、目を合わせて話続ける。
「……だけど、沢山喧嘩をして、一緒に悩んで、共に笑い合いたい人は……プリちゃんなの。私、プリちゃんが…凄く好きなのっ…!…ごめんねっ…ごめんね…リビア…」
リビアは泣いてる私の頭をポンポンと撫でてくれた。
「…エメ、君と出会えて僕は本当に良かったと思ってるよ。だから、泣かないで」
リビアは優しい笑顔でそう言ってくれた。リビアは…モルガの息子…私の前世のお父さんだった人の息子……もしかしたら私達は違う形で出会っていたかもしれない。何処かあの人の面影もあるリビア……とても優しい子、そして罪を全て背負う覚悟でいるのに、これから先はただ見守るだけしか出来ない…申し訳ない気持ちでいっぱいで……なのにどうして笑顔を向けるんだろう…。
「……ありがとう。エメ」
「……リビア…リビアもありがとう…」
私はリビアにもう一度、好きになってくれて、大切な女の子だと言ってくれてありがとうと伝えた。
「それよりプリムラ君にきちんと伝えに行った方いいよ」
「…いいの?」
「いいも何も、僕の事を気にしないで。僕はプリムラ君にも幸せになって欲しいからね」
「リビア…」
そうリビアはポンと私の背中を押してくれた瞬間、何故か今目の前にプリちゃんがいる!?
「……え?エメ…?」
「へ?プリ…ちゃ…」
え!ここどこ!?何故か私は学園に移動していた。
まって、まって、まって!リビアよ!?
急過ぎないかな!?私、まだプリちゃんに伝える勇気がまだ…まだ心の準備ができてないんだよー!!!?
マ、マシュマロ…マシュマロを食べて落ちつこ!ってない!!あぁあああ!マシュマロ!?
プリちゃんがいる!!どうする!?
私の心臓は持たなそうなくらい、動悸がヤバいです…!!
その部屋の前ではレピドライト宰相がおり、彼はガーネットの存在に気づき挨拶をした。
「おや、珍しいですね。こんな朝早くピーター国王の部屋になんの御用でしょうか?」
「…レピドライト。下がれ」
ガーネットの表情を読み取ったレピドライトは遠く離れて見守っていた。
ドン!!!ッと大きな炎の魔力をぶっ放し、ピーター国王の鍵で閉まっているドアをぶち破ったガーネットは部屋へと入っていた。
ピーター国王の部屋の壁には空が見えていた。つまり、壁に穴が開いており突然の事にビックリして固まっていたピーター国王がそこにいた。
「……そろそろ仕事に戻ってください。父上」
「……ガーネット…急に魔力を親に向けて壁に穴を開けてはならん…」
「……一週間以上、引き篭もってる方には言われたくありません」
ガーネットは深いため息を出しながらピーター国王に更に話しかける。
「……父上……引き篭もってばかりの父親の姿ばかり見せると、エメラルドに嫌われますよ」
そんなガーネットの発言により、ガーネットの後ろにいたレピドライトは深く頷いていた。その発言により、ピーター国王は何事もなかったような顔で黒いマントを羽織り、レピドライトに声をかけた。
「……よし、仕事をするぞ。レピドライト」
「最初から働いててください。まったく…」
そんなピーター国王とレピドライトのやり取りを見て呆れていたガーネットにブラッドが現れた。
「ガーネット王子!国王様は無事引き篭もり脱出したんだな。…あーでも、片割れさんはどうなんすかねえー…」
そうブラッドがピーター国王の部屋の壁の穴からハウライトの部屋の方面を見て話しだすとガーネット。
「……あの馬鹿には別な者を送らせた。すぐにわかる…」
ハウライトの部屋方面からパリーン!と窓ガラスが割れる音がした。
「…ねえ!!君正気!?普通殴る!?グーだよ!?」
「ガーネット王子から許可を頂きましたから!さあ!仕事をして下さいませ!」
と、ハウライトとオーロラのやり取りと、更にユーディアライトの笑い声も聞こえブラッドは納得していた。ブラッドはお腹を抑えて笑いを堪えていた。そんなブラッドにガーネットはジッと見つめながらブラッドに話しかける。
「………貴様はエメラルドに告白したな」
そうポソリと聞くとブラッドは笑いながら
「まっ、フラれたけどなあって、わかってるよな?」
そう答えた。ガーネットはくるりと部屋から出てついてきたブラッドに
「………たまには酒でも付き合うぞ…」
「あははっ、俺の前に、弟王子をなんとかしてくれ」
「……それもそうだな」
そう二人は話していた。
「リビアは何処だろう?」
私はリビアを探しまわっていた。城の図書室の方を様子見てみると図書室の所に扉があるのを見つけてなんとなくその扉を開ける。どうやら、沢山の古い本や資料とか置いてあるようだった。
「…エメ?」
振り向くと沢山の資料を持っているリビアが立っていた。
「リビア…ここにいたんだね」
「うん、ここ結構落ちつくし。……僕に話があってきたんだよね?」
ニコッと少し寂しそうな笑顔で私に向けるリビアに私はギュッと自分のドレスの裾を握って、なんだか目を合わせられなかった。
「…エメ。顔をあげて?」
私は伝えよう。リビアに、自分の気持ちを…答えを…返事をしよう…。
「……私ね、リビアが好きよ」
「うん」
「…でも…それはリビアと同じ好きではないの」
「……うん」
「多分、ね。リビアと一緒にいれたら、喧嘩とかもせず、穏やかに過ごせるんだろうなあと思う」
リビアはその後何も言わずジッと私の話を聞いてくれた。私はリビアの目を背けずに、目を合わせて話続ける。
「……だけど、沢山喧嘩をして、一緒に悩んで、共に笑い合いたい人は……プリちゃんなの。私、プリちゃんが…凄く好きなのっ…!…ごめんねっ…ごめんね…リビア…」
リビアは泣いてる私の頭をポンポンと撫でてくれた。
「…エメ、君と出会えて僕は本当に良かったと思ってるよ。だから、泣かないで」
リビアは優しい笑顔でそう言ってくれた。リビアは…モルガの息子…私の前世のお父さんだった人の息子……もしかしたら私達は違う形で出会っていたかもしれない。何処かあの人の面影もあるリビア……とても優しい子、そして罪を全て背負う覚悟でいるのに、これから先はただ見守るだけしか出来ない…申し訳ない気持ちでいっぱいで……なのにどうして笑顔を向けるんだろう…。
「……ありがとう。エメ」
「……リビア…リビアもありがとう…」
私はリビアにもう一度、好きになってくれて、大切な女の子だと言ってくれてありがとうと伝えた。
「それよりプリムラ君にきちんと伝えに行った方いいよ」
「…いいの?」
「いいも何も、僕の事を気にしないで。僕はプリムラ君にも幸せになって欲しいからね」
「リビア…」
そうリビアはポンと私の背中を押してくれた瞬間、何故か今目の前にプリちゃんがいる!?
「……え?エメ…?」
「へ?プリ…ちゃ…」
え!ここどこ!?何故か私は学園に移動していた。
まって、まって、まって!リビアよ!?
急過ぎないかな!?私、まだプリちゃんに伝える勇気がまだ…まだ心の準備ができてないんだよー!!!?
マ、マシュマロ…マシュマロを食べて落ちつこ!ってない!!あぁあああ!マシュマロ!?
プリちゃんがいる!!どうする!?
私の心臓は持たなそうなくらい、動悸がヤバいです…!!
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