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EP:93 君のはじまる七日間

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「もー~~皆。好き勝手にヤリ過ぎ~~‼」

 セスナとゲイリーの罵声口論に、フロイと安住とのSEX。
 残されてしまったのはーーフレディ、ただ一人だった。

 ◆

 泣き言を言う彼を他所に、
「気持ちいいかい? アズミ?」
 仰向けにした安住の中を突き上げながら訊いていた。
 奥を突かれる安住は、意識朦朧としていて。

「き、気持ちいぃ~~♡♡♡♡」

 トロ顔でフロイの首に腕を回して、腰に足を巻いた。
「ゴツゴツ、もっと…奥♡♡ 突いて♡♡♡♡」
 フロイの肩に額を押しつける安住に。
 彼のボルテージも上がっていき。

「ああ。君は奥を突かれて、奥に精液出されるのが好きだもんね」

 ギシ!

 ギシシ‼

 ベッドを大きく軋ませながら。
 腰を突き動かした。

「っはァああ♡♡ うん! 好き奥♡♡ 奥に♡♡ 中に出して♡♡♡♡」

 フロイの動きに合わせるように。
 安住も腰をうねられた。
「っく! そんなにキツくされたら! っつーー…! っくぅ゛!」

 どっくん……。

 フロイの動きが止まると、安住の上に身体を落とした。

 びゅ、るるるぅううッッ!

「‼ あ、ぁああ…あっはァ゛♡♡♡♡ ながに゛♡♡♡♡」

 中に吐き出された蜜に、安住も自身から精液を迸らせた。
 っど、っぴゅ! とフロイの制服を汚した。

「ぉ、重いよ…イトウ。退けて」

「ああ、済まない。アズーー……」

 少し小声で安住がフロイの耳元で。
 そう囁いたことに、フロイも無意識に応えてしまった。
 
 自身がーー悪名高い看守だと。

 自身のーー恋人に知られた訳だ。

「‼ …っち、ちが!」

 安住はフロイの唇に指を置いた。
 そして。
 軽く横に振り。

(後で。説明してくれない? ね?)

 眉間にしわを寄せて言った。
 フロイも顔を項垂れながら。

 軽く顔を縦に振った。

 ◆

 壁の前に腰を据えるゲイリーと、その彼を前から腰を浮かせた恰好で視るセスナ。
 2人が睨み合っていた。

 ジー~~……。

 セスナもペニスを仕舞い、チャックを締めた。

「っな、舐めるくらいいいじゃないかよー!」

 口を手で拭いながらゲイリーはセスナに言う。
 確かに《7日間》とは言ったが。

「あァ゛? 手前、じゃあ今すぐに股を開けや! アナルこれを挿入れてよォ! あの囚人みたいに昇天させてやるよォおおッ!」 

「だから! それは無理だっつってんだよォおお! ボクだってシたいよ! SEXがしてェんだよォ゛!」

 ゲイリーがラバーのような口調でセスナを罵る。
 そこはやはりーーマフィアの血筋だ。

「7日後にゃあ! きっちりと股なんざ開いてやるさ! クソ野郎がァああア゛ッッ!」

 目も、表情も。
 どこを取ってもさっきまでの彼とは一味違う様子にセスナもたじろぐ他ない。

 ぶわ!

 ぶわわわ!

「舐めたいって! キレイにするって! 言ってるだけなのにー~~‼」

「手前が待てっつといて。あんだァ?? 手前は我儘が過ぎんだろ!」

 セスナはゲイリーの前髪を下ろさせた。
 ビクつく彼に、
「ふぅん? 前髪、下したらーー結構若く見えるもんだなァ」
 セスナがほくそくんだ。

 その唇に。

「?」

 柔らかいものが押し当てられた。
 顔いっぱいにゲイリーの顔があり、すぐに離れた。

「--…キス。し辛いね、暗視ゴーグルスコープしてたらさー」

 おでこを手で擦るゲイリーに。

 バク。

 バクバクバクーー……。

「っか、勝手にすんじゃねェよ! しゅ、囚人如きが調子に乗りやがってよォ゛!」

 顔を、耳まで真っ赤にさせ。
 セスナが大声で怒鳴り散らした。
 口を大きく袖口で拭う仕草もする。
 その態度にゲイリーも、
「もーいい! 分かった‼ 君がそういう態度をとるなら! 君も《7日間》誰ともSEXしないでよね! もしも! もしもだよ?! 破ったら二度と君とは寝ない! 絶対にシないからね!」
 指をセスナに向けて吐き捨てた。

「はァああ?! ふざけんじゃねェよ! 何だって囚人如きにそこまで言われて! この俺様が守らなきゃなんねんだよ‼ 馬鹿も大概にしろってんだよォ゛‼」

 セスナはゲイリーの首元を掴み。
 持ち上げた。

「っく! った、ぃ!」

「俺様が好きなときに囚人の穴を犯す! いつもそうなんだよ! 手前との夜もな!」

 セスナは舌でゲイリーの顎を。
 唇を舐めた。

「監獄の奴ら。皆、俺様のオナペットなんだよォ゛」

 掴まれた首先の手に、ゲイリーが手を添えた。
 ビク! とセスナも怯んでしまう。

「誰かとシて見ろよォ? 君を軽蔑すっからなァ゛?」

 ゲイリーの鋭い目がセスナを射抜いた。
 彼はゲイリーの手を弾き、
「知るかってんだよ! 気持ちワリィ! 手前に軽蔑されたって構わねェしなァ!」
 髪を掻きむしりながら。
 ゆっくりと立ち上がった。

「おい! フロイ! フレディ! 帰るぞォ゛!」

 仲間の名前を呼んだ。
 呼ばれた彼らも。

「はい! はいはい! 帰りましょう! 帰りましょうとも!」

 喜々としてフレディも同調した。
 対照的なのはフロイで。

「--…ああ。そう、だな」

 ベッドに大の字になっている安住を横目に。
 小さくため息をもらすのだった。
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