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第2章 王都へ
101 観光②
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「フィッツ町の一番の観光スポットと言えば、港市場よ!」
「港市場ですか?」
「ここはラミール国にある港市場の中で一番大きいの。多種多様な魚介類が手にはいるし、大型の船も港に停泊できるから、常に港市場は賑わっているわ」
「俺、港市場にいってみたいっ!」
「あたしもっ!」
この国で一番大きい港市場があると知って、みんなの期待が膨らむ。
特にアミーちゃんとハル君は楽しみなようで、既にそわそわしていた。
「ええ、そのつもりよ。早朝も水揚げされた魚の競りで賑わっているけれど、観光客が初めて港市場に行くなら今の時間が一番最適なの。人も少なくて、落ち着いて見ることができるわ」
「港市場にはリボンとかは売ってないですよね?」
キャシーちゃんはお目当てのリボンが買えるか心配していた。
私も折角だから、何か記念に残るものが欲しいなぁ。
「それなら、港市場に行った後は町の中心部に行きましょうか。中心部には飲食店や魚介類以外の土産屋なんかも多くあるから。先程クラウジアさんの言ってたジェラートのお店もそこにあるのよ」
「是非、行きたいです!」
斯くして、本日の行き先が決定した。
港市場に到着したので、馬車から下りると、風に混じって初めて嗅ぐ香りがする。
「なんか不思議な匂いがしない?」
アミーちゃんも気づいたようで、鼻を押さえて不思議そうな顔をしている。
「それは海の香りよ。香りがなくなることはないから、慣れることね」
海って香りがあるんだぁ。
思いっきり吸ってみる。うん、嫌いじゃないかも。
「いらっしゃい、みてらっしゃい!安いよ、安いよーっ!」
「うちの店のはどこよりも新鮮だよっ!」
港市場は活気があって、賑やかだった。
普段は川魚しか食べたことがないので、初めてみる海の魚にみんなの目は釘つけになる。
「あそこの店、その場で調理してくれるって!」
「あっちのお店は大きな魚が一夜干しされてる!干物なら日持ちするわよね?いや、でも」
「ちょっと、二人とも落ち着きなさいよ。サラも二人が勝手にどこかいかないように、見張ってて」
「はーい」
アミーちゃんとハル君が気になる店にふらふらと一人でいこうとするので、キャシーちゃんと二人で捕まえる。
シーラさんたちはそんな私たちを微笑ましそうに見ながらも、周囲に目を光らせるのは忘れない。
「クラウジアさんの家でも魚はいっぱい食べれるわよ。ここでは、見るだけにしなさいな。はぐれるといけないから、私たちと手を繋いで、回りましょうか」
「「「「はいっ」」」」
私とアミーちゃんはシーラさんと、キャシーちゃんとハル君はマーヴェイさんと手を繋ぎ、市場を見て回る。
「シーラさん、あのトゲトゲしたのは何ですか?」
「ああ、あれはウニよ。あのトゲトゲの中に食べれる部分があって、生で食べるとすごく美味しいの」
「生で食べれるんですかっ⁉️」
明らかに魚ではないものが売られていたので、不思議に思って聞く。
シーラさんたちは海の生き物に詳しくて、目につくもの全てをシーラさんたちに聞いてまわる。
「詳しいんですね」
「この町にもよく来るから。大抵の魚料理は食べ尽くしたわね」
市場を抜けると、目の前には港が広がっていた。
たくさんの船が港に停泊していて、市場とは違った賑わいを見せている。
「「「「うわぁーっ」」」」
「ここは大型船が停まる場所ね。左をずっと行くと浅瀬になっているから、そっちならもっと海に近づけるわよ」
せっかくなので、浅瀬に行くことにする。
でも、歩いていくには遠いとのことだったので一度馬車に戻り、別の道から向かうことにする。
浅瀬に到着すると、早速みんなで海に近づく。
ズボッ
「わっ。砂がさらさらで、歩きにくいね」
「靴の中に砂が入ってきちゃうっ!」
みんなで苦戦しながら、海に近づく。
海はこちらに向かってきたと思えば、すぐに引いたりと、寄せたり引いたりの動きを繰り返していた。
「不思議な動きだね」
「川とは全然違うのね」
「波っていうのよ」
初めての言葉をシーラさんに教えてもらう。海の水は触ると冷たくて、気持ちよかった。
「うえっ!しょっぺえ」
ハル君は海の水を舐めると、一瞬で顔がしかめっ面になる。
「本当に海ってしょっぱいんだ」
アミーちゃんは聞いてたことが事実だと知って、嬉しそうだ。
しばらくの間、砂場に落ちてたきれいな貝殻を拾ったり、靴を脱いで、海に足をつけたりして遊ぶ。
「そろそろ、町の中心部に向かいましょうか」
「「「「はーいっ」」」」
私たちは足を水魔法できれいに洗った後、再び馬車に戻る。
「トトマの店に先に行く?それとも土産屋を見てからにする?」
私たちの気持ちは既に決まっていた。
「「「「トトマのお店で!」」」」
「港市場ですか?」
「ここはラミール国にある港市場の中で一番大きいの。多種多様な魚介類が手にはいるし、大型の船も港に停泊できるから、常に港市場は賑わっているわ」
「俺、港市場にいってみたいっ!」
「あたしもっ!」
この国で一番大きい港市場があると知って、みんなの期待が膨らむ。
特にアミーちゃんとハル君は楽しみなようで、既にそわそわしていた。
「ええ、そのつもりよ。早朝も水揚げされた魚の競りで賑わっているけれど、観光客が初めて港市場に行くなら今の時間が一番最適なの。人も少なくて、落ち着いて見ることができるわ」
「港市場にはリボンとかは売ってないですよね?」
キャシーちゃんはお目当てのリボンが買えるか心配していた。
私も折角だから、何か記念に残るものが欲しいなぁ。
「それなら、港市場に行った後は町の中心部に行きましょうか。中心部には飲食店や魚介類以外の土産屋なんかも多くあるから。先程クラウジアさんの言ってたジェラートのお店もそこにあるのよ」
「是非、行きたいです!」
斯くして、本日の行き先が決定した。
港市場に到着したので、馬車から下りると、風に混じって初めて嗅ぐ香りがする。
「なんか不思議な匂いがしない?」
アミーちゃんも気づいたようで、鼻を押さえて不思議そうな顔をしている。
「それは海の香りよ。香りがなくなることはないから、慣れることね」
海って香りがあるんだぁ。
思いっきり吸ってみる。うん、嫌いじゃないかも。
「いらっしゃい、みてらっしゃい!安いよ、安いよーっ!」
「うちの店のはどこよりも新鮮だよっ!」
港市場は活気があって、賑やかだった。
普段は川魚しか食べたことがないので、初めてみる海の魚にみんなの目は釘つけになる。
「あそこの店、その場で調理してくれるって!」
「あっちのお店は大きな魚が一夜干しされてる!干物なら日持ちするわよね?いや、でも」
「ちょっと、二人とも落ち着きなさいよ。サラも二人が勝手にどこかいかないように、見張ってて」
「はーい」
アミーちゃんとハル君が気になる店にふらふらと一人でいこうとするので、キャシーちゃんと二人で捕まえる。
シーラさんたちはそんな私たちを微笑ましそうに見ながらも、周囲に目を光らせるのは忘れない。
「クラウジアさんの家でも魚はいっぱい食べれるわよ。ここでは、見るだけにしなさいな。はぐれるといけないから、私たちと手を繋いで、回りましょうか」
「「「「はいっ」」」」
私とアミーちゃんはシーラさんと、キャシーちゃんとハル君はマーヴェイさんと手を繋ぎ、市場を見て回る。
「シーラさん、あのトゲトゲしたのは何ですか?」
「ああ、あれはウニよ。あのトゲトゲの中に食べれる部分があって、生で食べるとすごく美味しいの」
「生で食べれるんですかっ⁉️」
明らかに魚ではないものが売られていたので、不思議に思って聞く。
シーラさんたちは海の生き物に詳しくて、目につくもの全てをシーラさんたちに聞いてまわる。
「詳しいんですね」
「この町にもよく来るから。大抵の魚料理は食べ尽くしたわね」
市場を抜けると、目の前には港が広がっていた。
たくさんの船が港に停泊していて、市場とは違った賑わいを見せている。
「「「「うわぁーっ」」」」
「ここは大型船が停まる場所ね。左をずっと行くと浅瀬になっているから、そっちならもっと海に近づけるわよ」
せっかくなので、浅瀬に行くことにする。
でも、歩いていくには遠いとのことだったので一度馬車に戻り、別の道から向かうことにする。
浅瀬に到着すると、早速みんなで海に近づく。
ズボッ
「わっ。砂がさらさらで、歩きにくいね」
「靴の中に砂が入ってきちゃうっ!」
みんなで苦戦しながら、海に近づく。
海はこちらに向かってきたと思えば、すぐに引いたりと、寄せたり引いたりの動きを繰り返していた。
「不思議な動きだね」
「川とは全然違うのね」
「波っていうのよ」
初めての言葉をシーラさんに教えてもらう。海の水は触ると冷たくて、気持ちよかった。
「うえっ!しょっぺえ」
ハル君は海の水を舐めると、一瞬で顔がしかめっ面になる。
「本当に海ってしょっぱいんだ」
アミーちゃんは聞いてたことが事実だと知って、嬉しそうだ。
しばらくの間、砂場に落ちてたきれいな貝殻を拾ったり、靴を脱いで、海に足をつけたりして遊ぶ。
「そろそろ、町の中心部に向かいましょうか」
「「「「はーいっ」」」」
私たちは足を水魔法できれいに洗った後、再び馬車に戻る。
「トトマの店に先に行く?それとも土産屋を見てからにする?」
私たちの気持ちは既に決まっていた。
「「「「トトマのお店で!」」」」
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