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第2章 王都へ
107 最上級回復魔法
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「僕もみんなと学校に行けたら、楽しいだろうなぁ」
「ルーク君も鑑定はしたの?」
「うん。この町の神官長様が家に来てくれて、ここで受けたんだ。僕はこの家から外に出れないからね」
「でも、これからは外に出れるようになるんでしょ?」
「そうだと良いんだけど。今までも最初は調子が良いんだ。だけど、数日たつとすぐにもとの状態に戻っちゃうから、今回もあんまり期待しないようにしてるんだ」
さっき、ルーク君が寂しそうに笑った理由がわかった気がした。
ルーク君はきっと、信じるのが怖いんだと思う。
今まで期待して、裏切られ続けてきたから。
「普通の回復魔法で病気が治れば良いのにね」
キャシーちゃんが残念そうに呟く。
一般的に知られている回復魔法は怪我や体力の回復には効果があるけど、病気には効かない。
最上級魔法は体の欠損や病気にも効くと言われているけど、ただでさえ回復魔法を使える人は少ないのに、更に最上級魔法を使える人なんて、いれば確実に国のお抱えになっているから、私たち平民には本当はどうなのか知る機会はないのだ。
「ルーク君!そう言うの良くないわよ!病は気からってことわざを知らないの?」
「え?え?」
みんなでしんみりしていると、突然アミーちゃんがルーク君につめよる。
「治らないって思ってたら、治るものも治らないってことよ!」
「う、うん。それは知ってるけど」
「今回は万病に効くって言う、すごいお花だったんでしょう?クラウジアさんたちは今度そこ治るって信じてたわよ」
「お父様たちが?」
「そうよね!サラちゃん」
「うんっ。二人ともルーク君の調子が良いって喜んでたよ。いつもより体調は良いんでしょ?」
「いつもよりはだけど」
「じゃあ、今はその事を喜びなさいよっ!」
「そうだぜっ!楽しいことだけ考えようぜ!」
「それに、もし今回がダメでも、わたしかサラのどちらかが最上級回復魔法を使えるようになってみせるわっ!」
キャシーちゃんの言葉に全員の気持ちも明るくなる。
「そっか!そうだよね!王立魔法学校なら最上級魔法も教えてくれるかも!」
「キャシー、あなたもたまには良いこと言うわねっ」
「いつもだもんっ!」
「ルーク、良かったな」
「うんっ。みんな、ありがとう」
ルーク君はまだ、期待しないように感情を押さえている気がするけど、それでも、私たちに引きずられてか、「もしかしたら、回復魔法をかけてもらう前に治ってるかもしれないしね」と、前向きな言葉を口に出すようになった。
「でも、二人とも回復魔法が使えるなんて、凄いね」
「うふふっ。そうでしょう?」
「調子に乗らない」
ゴツン「いたぁっ!」
キャシーちゃんがルーク君の言葉に自慢気に胸をそらすけど、すかざずアミーちゃんが頭をこづく。
キャシーちゃんはしばらく頭を押さえて、うずくまっていた。
「大袈裟ねぇ」
「ハル君、アミーが、アミーがっ」
「大丈夫か?」
ハル君に頭を撫でてもらって、キャシーちゃんは嬉しそうだ。
みんなの視線がキャシーちゃんに集中している時に、リードから声をかけられる。
『あのルークって人間、残念だけど治ってないぜ』
(えっ⁉️)
『アデーレの花も効果はあるだろうが、あんな一滴だけじゃあ、効き目は薄いな。当人も自分の事だから、よくわかってるんじゃないか?』
(じゃあ、ルーク君は治らないの?)
さんざん期待を持たせるようなことを言ってしまったのに、治ってないなんて。私たちは何て酷いことをしてしまったのだろう。
『姐さん、いつものように回復魔法をルークにかけてみな』
(え?でも、効かないのに何で?)
『姐さんなら大丈夫さ。鑑定で全属性の魔法が使えるって書いてあっただろう?』
「あっ!」
すっかり忘れていた事をリードに指摘されて、思わず声が出る。
「サラちゃん、どうしたの?」
「ううんっ!なんでもないのっ」
「そう?」
「うんっ!」
慌てて誤魔化すと、再びリードに話しかける。
(でも、詠唱がわからないよ)
『いつもみたいに、適当に念じれば大丈夫さ。不安なら、ルークに触れながらすれば良い』
(それはそれで、難しいんだけど)
リードが嘘をつくとは思えないけど、ぶっつけ本番ですることに不安を覚える。
もし、期待させてダメだったらと思うと心配なので、出来ればこっそりと回復魔法をかけたい。
「にゃにゃ、にゃんっ」
ずっと、ルーク君の膝の上で大人しくしていたマーブルが鳴き出す。
「あれ?マーブルどうした?」
「ずっと大人しかったのに、どうしたのかな?」
「サラちゃんのところに戻りたいのかしら?」
「あ。じゃあ、マーブルをお返しするね」
ルーク君が膝の上にいるマーブルを抱き上げようとするけど、マーブルはルーク君の手から逃げ回る。
「あ、あれ?」
「ルークはどんくさいなぁ。じゃあ、俺が」
ハル君がルーク君の代わりにマーブルを捕まえようとするけど、なかなかうまく捕まえられない。
「あれっ?」
「マーブル、ほらおいでっ!」
マーブルは私の方を見ながらルーク君の膝の上でみんなの手からひらりひらりと逃げ回る。
その姿にピンと来る。そうか!マーブルをルーク君の膝の上から受けとる際に回復魔法をかければ良いんだっ!
「ちょっと、みんなごめんね」
みんなに脇に退いてもらい、マーブルを捕まえる振りをして、ルーク君に触れる。
ルーク君の病気が治りますようにっ!
念じるのに必死で、ルーク君が驚いた顔でこちらを見ていることに気づかなかった。
私は素知らぬ振りで、マーブルを抱き上げると、すぐにルーク君から離れる。心臓はばくばくで、今にも口から飛び出てしまいそうだ。
『うんっ、治ってる。これならアデーレの花のお陰と思ってもらえるんじゃないか』
(本当っ⁉️)
リードからお墨付きをもらい、ようやく安心することができた。
「マーブルもありがとうね」
「にゃん♪」
「あの、サラさん」
マーブルにお礼を言っていると、ルーク君に声をかけられる。
「遅くなってごめんなさいっ。桶よりもたらいの方が良く見えるかと思って持ってきたわ!」
でも、話の途中でマーガレットさんが使用人と一緒に戻ってきた。
使用人は大きなたらいを持っていて、ルーク君のベットのそばにあるサイドテーブルにそっと置くとそのまま退出する。
「わあっ!すっごい大きなたらい!」
「水もいれてきたから、すぐに船を浮かばせれるわよ」
「ありがとうございます!ルーク、早く船を浮かばせてみようぜ!」
「あ。う、うん!」
私に何を言おうとしてたのか気になったけど、みんなで船を浮かばせて遊んでいるうちに、すっかり忘れてしまった。
私たちは夕飯の時間まで、ルーク君の部屋で楽しく過ごした。
「ルーク君も鑑定はしたの?」
「うん。この町の神官長様が家に来てくれて、ここで受けたんだ。僕はこの家から外に出れないからね」
「でも、これからは外に出れるようになるんでしょ?」
「そうだと良いんだけど。今までも最初は調子が良いんだ。だけど、数日たつとすぐにもとの状態に戻っちゃうから、今回もあんまり期待しないようにしてるんだ」
さっき、ルーク君が寂しそうに笑った理由がわかった気がした。
ルーク君はきっと、信じるのが怖いんだと思う。
今まで期待して、裏切られ続けてきたから。
「普通の回復魔法で病気が治れば良いのにね」
キャシーちゃんが残念そうに呟く。
一般的に知られている回復魔法は怪我や体力の回復には効果があるけど、病気には効かない。
最上級魔法は体の欠損や病気にも効くと言われているけど、ただでさえ回復魔法を使える人は少ないのに、更に最上級魔法を使える人なんて、いれば確実に国のお抱えになっているから、私たち平民には本当はどうなのか知る機会はないのだ。
「ルーク君!そう言うの良くないわよ!病は気からってことわざを知らないの?」
「え?え?」
みんなでしんみりしていると、突然アミーちゃんがルーク君につめよる。
「治らないって思ってたら、治るものも治らないってことよ!」
「う、うん。それは知ってるけど」
「今回は万病に効くって言う、すごいお花だったんでしょう?クラウジアさんたちは今度そこ治るって信じてたわよ」
「お父様たちが?」
「そうよね!サラちゃん」
「うんっ。二人ともルーク君の調子が良いって喜んでたよ。いつもより体調は良いんでしょ?」
「いつもよりはだけど」
「じゃあ、今はその事を喜びなさいよっ!」
「そうだぜっ!楽しいことだけ考えようぜ!」
「それに、もし今回がダメでも、わたしかサラのどちらかが最上級回復魔法を使えるようになってみせるわっ!」
キャシーちゃんの言葉に全員の気持ちも明るくなる。
「そっか!そうだよね!王立魔法学校なら最上級魔法も教えてくれるかも!」
「キャシー、あなたもたまには良いこと言うわねっ」
「いつもだもんっ!」
「ルーク、良かったな」
「うんっ。みんな、ありがとう」
ルーク君はまだ、期待しないように感情を押さえている気がするけど、それでも、私たちに引きずられてか、「もしかしたら、回復魔法をかけてもらう前に治ってるかもしれないしね」と、前向きな言葉を口に出すようになった。
「でも、二人とも回復魔法が使えるなんて、凄いね」
「うふふっ。そうでしょう?」
「調子に乗らない」
ゴツン「いたぁっ!」
キャシーちゃんがルーク君の言葉に自慢気に胸をそらすけど、すかざずアミーちゃんが頭をこづく。
キャシーちゃんはしばらく頭を押さえて、うずくまっていた。
「大袈裟ねぇ」
「ハル君、アミーが、アミーがっ」
「大丈夫か?」
ハル君に頭を撫でてもらって、キャシーちゃんは嬉しそうだ。
みんなの視線がキャシーちゃんに集中している時に、リードから声をかけられる。
『あのルークって人間、残念だけど治ってないぜ』
(えっ⁉️)
『アデーレの花も効果はあるだろうが、あんな一滴だけじゃあ、効き目は薄いな。当人も自分の事だから、よくわかってるんじゃないか?』
(じゃあ、ルーク君は治らないの?)
さんざん期待を持たせるようなことを言ってしまったのに、治ってないなんて。私たちは何て酷いことをしてしまったのだろう。
『姐さん、いつものように回復魔法をルークにかけてみな』
(え?でも、効かないのに何で?)
『姐さんなら大丈夫さ。鑑定で全属性の魔法が使えるって書いてあっただろう?』
「あっ!」
すっかり忘れていた事をリードに指摘されて、思わず声が出る。
「サラちゃん、どうしたの?」
「ううんっ!なんでもないのっ」
「そう?」
「うんっ!」
慌てて誤魔化すと、再びリードに話しかける。
(でも、詠唱がわからないよ)
『いつもみたいに、適当に念じれば大丈夫さ。不安なら、ルークに触れながらすれば良い』
(それはそれで、難しいんだけど)
リードが嘘をつくとは思えないけど、ぶっつけ本番ですることに不安を覚える。
もし、期待させてダメだったらと思うと心配なので、出来ればこっそりと回復魔法をかけたい。
「にゃにゃ、にゃんっ」
ずっと、ルーク君の膝の上で大人しくしていたマーブルが鳴き出す。
「あれ?マーブルどうした?」
「ずっと大人しかったのに、どうしたのかな?」
「サラちゃんのところに戻りたいのかしら?」
「あ。じゃあ、マーブルをお返しするね」
ルーク君が膝の上にいるマーブルを抱き上げようとするけど、マーブルはルーク君の手から逃げ回る。
「あ、あれ?」
「ルークはどんくさいなぁ。じゃあ、俺が」
ハル君がルーク君の代わりにマーブルを捕まえようとするけど、なかなかうまく捕まえられない。
「あれっ?」
「マーブル、ほらおいでっ!」
マーブルは私の方を見ながらルーク君の膝の上でみんなの手からひらりひらりと逃げ回る。
その姿にピンと来る。そうか!マーブルをルーク君の膝の上から受けとる際に回復魔法をかければ良いんだっ!
「ちょっと、みんなごめんね」
みんなに脇に退いてもらい、マーブルを捕まえる振りをして、ルーク君に触れる。
ルーク君の病気が治りますようにっ!
念じるのに必死で、ルーク君が驚いた顔でこちらを見ていることに気づかなかった。
私は素知らぬ振りで、マーブルを抱き上げると、すぐにルーク君から離れる。心臓はばくばくで、今にも口から飛び出てしまいそうだ。
『うんっ、治ってる。これならアデーレの花のお陰と思ってもらえるんじゃないか』
(本当っ⁉️)
リードからお墨付きをもらい、ようやく安心することができた。
「マーブルもありがとうね」
「にゃん♪」
「あの、サラさん」
マーブルにお礼を言っていると、ルーク君に声をかけられる。
「遅くなってごめんなさいっ。桶よりもたらいの方が良く見えるかと思って持ってきたわ!」
でも、話の途中でマーガレットさんが使用人と一緒に戻ってきた。
使用人は大きなたらいを持っていて、ルーク君のベットのそばにあるサイドテーブルにそっと置くとそのまま退出する。
「わあっ!すっごい大きなたらい!」
「水もいれてきたから、すぐに船を浮かばせれるわよ」
「ありがとうございます!ルーク、早く船を浮かばせてみようぜ!」
「あ。う、うん!」
私に何を言おうとしてたのか気になったけど、みんなで船を浮かばせて遊んでいるうちに、すっかり忘れてしまった。
私たちは夕飯の時間まで、ルーク君の部屋で楽しく過ごした。
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