私がいつの間にか精霊王の母親に!?

桜 あぴ子(旧名:あぴ子)

文字の大きさ
70 / 278
第2章 王都へ

115 王立魔法学校

しおりを挟む
「到着しましたよ!」

御者さんから声をかけられ、馬車を降りると門の前だった。
御者さんにお別れを言い、門の前にみんなで立つ。
門の前には槍を持った門番さんが二人立っていた。

「ご用件は?」
「この子達はこの学校に入学するためにやってきました。俺たちはこの子たちの護衛です。あと、サーズ町の神官長様より校長宛の手紙を預かってます」

アランさんが私たちの合格通知書と手紙を門番さんに渡す。
門番さんの一人が確認したあと、門の中に通してくれた。
門を入ると広い庭があり、その奥の正面にはお城のような大きな建物と、そのお城の周りにいくつかの建物がたっていた。

「この道の先の正面にある建物に事務員がおりますので、その者に手紙を渡してください。入学生の皆さんは学生寮に直接向かってください。学生寮は中央の建物の奥にありますから、そのまま建物の中を通ると早いですよ」
「「「「「ありがとうございます」」」」」

取り敢えずみんなで教えてもらったお城に向かう。
遂に王立魔法学校に到着したのだ。
みんなでドキドキしながら建物まで歩く。
建物の中に入ると、事務員さんがやって来た。
アランさんたちのお仕事は私達を学校に連れてくることなので、ここでアランさんたちとはお別れだ。仲良くなった人たちとのお別れはとっても寂しい。
ハル君は冒険者にあこがれてるから特にその思いが強いみたいで、ぎゅっと口を結んで、泣かないように耐えていた。

「みんなの護衛ができて、楽しかったわ」
「途中で怖い思いさせてごめんな」
「また会おう」

アランさんたちが思い思いの言葉で別れを惜しんでくれる。

「「「「ありがとうございました」」」」

みんなで一斉に頭を下げ、お礼を言う。ずっと、ここいにいると引き留めてしまいそうなので、事務員さんに道を聞いて、早々にこの場をあとにする。
けれど歩き出そうとしたとき、私だけアランさんに呼び止められる。

「サラちゃん、前に言ったこと覚えてる?」
「え?」
「困ったことがあったら、俺たちに連絡して欲しいって話。いつまででも有効だから、何かあったら絶対に連絡してくれよ」
「遠慮するなよ」
「あ、あの。お願いではないんですけど、落ち着いたら私、皆さんに話したいことがあるんです」

みんなに加護の話を何時しようか悩んでいたので、アランさんたちの話は渡りに船だった。

「じゃあ、私たちは『猫の庭』って言う宿を拠点にしてるから、そちらに連絡をちょうだい。話をするならそちらの方が良いわ」
「はいっ!」

私の様子に何かを感じたのか、シーラさんがそう言ってくれる。

「サラちゃん、先いっちゃうよー」
「あ。ごめーんっ、すぐ行く!では、みなさんまたっ」
「またね」

私たちは再会を約束して、その場を去った。

「サラったら、遅いわよっ」
「みんな、ごめんねっ」

みんなで建物の中を15分ほど歩いていくと、外に出る扉を見つける。
扉の奥はクラウジアさんのお屋敷に似た建物がいくつか建っていて、どこにいけば良いのか悩んでしまう。

「困ったね。こんなに建物があるって知ってたら、もっと詳しく聞いたのに」
「取り敢えず、建物の近くまでいってみれば?誰かに会えるかも」

キャシーちゃんの言う通り、事務員さんの所にもう一度戻るよりはその方が良いかも。
皆で一番近くにある建物に向かうと、その建物から私たちより年上の男の子が出てくる。
制服を着てるから私たちの先輩かな?
男の子はどこかに行こうとしてたけど、私たちに気づくと声をかけてくれた。

「君たち新入生?」
「はいっ!あの、学生寮はどこになりますか?」

ハル君が代表して男の子に聞いてくれる。

「ああ、いっぱい建物があるから分かりにくいよね。学生寮は一般寮の建物が一つと貴族寮の建物が二つの全部で三つあるんだ。今僕が出てきたのが一般寮だよ」

男の子は質問に答えてくれた後、「学園寮へようこそ」とにっこりと笑って私達を歓迎してくれた。
しおりを挟む
感想 264

あなたにおすすめの小説

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

私に姉など居ませんが?

山葵
恋愛
「ごめんよ、クリス。僕は君よりお姉さんの方が好きになってしまったんだ。だから婚約を解消して欲しい」 「婚約破棄という事で宜しいですか?では、構いませんよ」 「ありがとう」 私は婚約者スティーブと結婚破棄した。 書類にサインをし、慰謝料も請求した。 「ところでスティーブ様、私には姉はおりませんが、一体誰と婚約をするのですか?」

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

お嬢様はお亡くなりになりました。

豆狸
恋愛
「お嬢様は……十日前にお亡くなりになりました」 「な……なにを言っている?」

私が死んで満足ですか?

マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。 ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。 全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。 書籍化にともない本編を引き下げいたしました

【完結】ドアマットに気付かない系夫の謝罪は死んだ妻には届かない 

堀 和三盆
恋愛
 一年にわたる長期出張から戻ると、愛する妻のシェルタが帰らぬ人になっていた。流行病に罹ったらしく、感染を避けるためにと火葬をされて骨になった妻は墓の下。  信じられなかった。  母を責め使用人を責めて暴れ回って、僕は自らの身に降りかかった突然の不幸を嘆いた。まだ、結婚して3年もたっていないというのに……。  そんな中。僕は遺品の整理中に隠すようにして仕舞われていた妻の日記帳を見つけてしまう。愛する妻が最後に何を考えていたのかを知る手段になるかもしれない。そんな軽い気持ちで日記を開いて戦慄した。  日記には妻がこの家に嫁いでから病に倒れるまでの――母や使用人からの壮絶な嫌がらせの数々が綴られていたのだ。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。