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第4章 王立魔法学校一年目
284 再会②
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はたして王太子様はジークに何をどこまで言ったのか。思い当たる節がありすぎて、聞くのが怖い。ここは話題を変えてしまおう!
「そ、そう言えば、以前お願いした件って、何かわかりました?」
「あなたの母君の件ですね」
慌てすぎて言葉足らずになってしまったけれど、ジークはすぐに察してくれた。しかも、御者さんに聞こえても大丈夫なように名前を伏せてくれる気遣いまでしてくれた。
「何分、十年以上前のことなので、知っているものが少なかったのですが…」
ジークはそう前置きしてから、わかっている範囲のことをすべて話してくれた。
「つ、つまり、お母さんが亡くなったと最初に言ったのはお祖父様なんですね」
「そうです」
頷くジークの顔が近い。声が外に漏れないように、向かい合わせから隣に座りなおしたからだ。
普段精霊様を近くで見慣れている私でも、至近距離から見るのは心臓に悪いものがある。心を落ち着かせるため、正面にいるモスを見る。…見事な無表情ぶりに、少し落ち着くことができた。
えーと。ジークの話をまとめると、お祖父様は前の国王様にお母さんが教会に行く途中で落石事故に遭い、命を落としたと報告したそうだ。それで、前の国王様から他の貴族に話が伝わり、それが真実として周知されたという訳だ。
普通なら親しい相手を呼んでお葬式をするのだけれど、話を聞いて駆けつけた時には葬儀は全て終わっていたそうだ。お祖父様は駆けつけた人達に、損傷がひどかったためと説明したらしい。
「父の友人の一人があの方の元部下でして、その時のことを話してくれたんです」
「そうだったんですね」
その元部下の人が駆けつけた内の一人だったと…。凄い偶然にびっくりする。
それにしても、どうしてお祖父様がお母さんが死んだなんて嘘を…。
「本人に聞いてみないことにはわかりませんが。理由があったことは間違いないかと思います」
結局はジークの言う通り、お祖父様に聞くしかないのだ。とりあえず、この件で今できることはないので、別の気になってることを聞く。こちらも私には調べようがないため、ずっと気になっていたのだ。
「お母さんを虐めた人の名前はわかったんですか?」
「それは…」
少し困った顔でこちらを見るジークに、何か言いづらいことがあるのかと首をかしげていると、ずっと無言だったモスが話しかけてくる。
『サラ様、それよりもお茶会で気になることがあったのでは?今聞かないと、お城に到着してしまいますよ』
「そうだった!!」
「サラ?」
カーテンの隙間から慌てて外を見れば、お城からずいぶんと近い場所まで来ていた。突然叫んだ私を呆気に見ているジークに、お茶会のことで聞きたいことがあるのだと、勢い込んで質問する。
その時には、先程の質問はすっかり記憶の彼方に飛んでしまった。
「あ、あの。今日のお茶会なんですが、誰が参加するんでしょうか?」
「おや?殿下から聞いていないのですか?」
「王太子様以外に、王女様達と王子様も一緒だとお聞きしました。でも、もしかしたら他に参加者がいるんじゃないかって思って…」
「他に?」
今度はジークが首をかしげる番だ。あれ、みんなの勘違いだったのかな?絶対にいるだろうから、気をつけなさいと言われていたのに…。
私が聞いた他の参加者と言うのは、ずばりアナスタシア様のことだ。
私がお茶会に参加する話は、すでに学校中の知るところになっていた。なので、絶対に呼び出しがあるだろうと言うみんなの予想を裏切り、彼女からはなんの音沙汰もなかった。
これは自分もお茶会に呼ばれているからの余裕なのではと言ったのは誰だったっけ?とにかく、お茶会で無作法をねちねちと言われるかもしれないから心しておきなさいと言われ、戦々恐々としていたのだ。
けれど、話は予想外の展開を見せる。
「えっと、王太子様の婚約者様もお茶会に参加するのかなって」
「王太子殿下の婚約者、ですか?王太子様にはまだ婚約者はいないはずですが、そんな話をどこから?」
「え?」
寝耳に水と言った様子のジークに、逆に質問されたのだ。
一体、どういうこと!?
---
いつも読んでいただき、ありがとうございます。
アナスタシアについて詳しい話をできなかったのは、このせいでした。
次回、アナスタシアがどういう立ち位置にいるのか説明します。
もう、既になんとなくわかっている方もいるかと思いますが(笑)
「そ、そう言えば、以前お願いした件って、何かわかりました?」
「あなたの母君の件ですね」
慌てすぎて言葉足らずになってしまったけれど、ジークはすぐに察してくれた。しかも、御者さんに聞こえても大丈夫なように名前を伏せてくれる気遣いまでしてくれた。
「何分、十年以上前のことなので、知っているものが少なかったのですが…」
ジークはそう前置きしてから、わかっている範囲のことをすべて話してくれた。
「つ、つまり、お母さんが亡くなったと最初に言ったのはお祖父様なんですね」
「そうです」
頷くジークの顔が近い。声が外に漏れないように、向かい合わせから隣に座りなおしたからだ。
普段精霊様を近くで見慣れている私でも、至近距離から見るのは心臓に悪いものがある。心を落ち着かせるため、正面にいるモスを見る。…見事な無表情ぶりに、少し落ち着くことができた。
えーと。ジークの話をまとめると、お祖父様は前の国王様にお母さんが教会に行く途中で落石事故に遭い、命を落としたと報告したそうだ。それで、前の国王様から他の貴族に話が伝わり、それが真実として周知されたという訳だ。
普通なら親しい相手を呼んでお葬式をするのだけれど、話を聞いて駆けつけた時には葬儀は全て終わっていたそうだ。お祖父様は駆けつけた人達に、損傷がひどかったためと説明したらしい。
「父の友人の一人があの方の元部下でして、その時のことを話してくれたんです」
「そうだったんですね」
その元部下の人が駆けつけた内の一人だったと…。凄い偶然にびっくりする。
それにしても、どうしてお祖父様がお母さんが死んだなんて嘘を…。
「本人に聞いてみないことにはわかりませんが。理由があったことは間違いないかと思います」
結局はジークの言う通り、お祖父様に聞くしかないのだ。とりあえず、この件で今できることはないので、別の気になってることを聞く。こちらも私には調べようがないため、ずっと気になっていたのだ。
「お母さんを虐めた人の名前はわかったんですか?」
「それは…」
少し困った顔でこちらを見るジークに、何か言いづらいことがあるのかと首をかしげていると、ずっと無言だったモスが話しかけてくる。
『サラ様、それよりもお茶会で気になることがあったのでは?今聞かないと、お城に到着してしまいますよ』
「そうだった!!」
「サラ?」
カーテンの隙間から慌てて外を見れば、お城からずいぶんと近い場所まで来ていた。突然叫んだ私を呆気に見ているジークに、お茶会のことで聞きたいことがあるのだと、勢い込んで質問する。
その時には、先程の質問はすっかり記憶の彼方に飛んでしまった。
「あ、あの。今日のお茶会なんですが、誰が参加するんでしょうか?」
「おや?殿下から聞いていないのですか?」
「王太子様以外に、王女様達と王子様も一緒だとお聞きしました。でも、もしかしたら他に参加者がいるんじゃないかって思って…」
「他に?」
今度はジークが首をかしげる番だ。あれ、みんなの勘違いだったのかな?絶対にいるだろうから、気をつけなさいと言われていたのに…。
私が聞いた他の参加者と言うのは、ずばりアナスタシア様のことだ。
私がお茶会に参加する話は、すでに学校中の知るところになっていた。なので、絶対に呼び出しがあるだろうと言うみんなの予想を裏切り、彼女からはなんの音沙汰もなかった。
これは自分もお茶会に呼ばれているからの余裕なのではと言ったのは誰だったっけ?とにかく、お茶会で無作法をねちねちと言われるかもしれないから心しておきなさいと言われ、戦々恐々としていたのだ。
けれど、話は予想外の展開を見せる。
「えっと、王太子様の婚約者様もお茶会に参加するのかなって」
「王太子殿下の婚約者、ですか?王太子様にはまだ婚約者はいないはずですが、そんな話をどこから?」
「え?」
寝耳に水と言った様子のジークに、逆に質問されたのだ。
一体、どういうこと!?
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いつも読んでいただき、ありがとうございます。
アナスタシアについて詳しい話をできなかったのは、このせいでした。
次回、アナスタシアがどういう立ち位置にいるのか説明します。
もう、既になんとなくわかっている方もいるかと思いますが(笑)
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