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第4章 王立魔法学校一年目
292 お茶会②
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最初は誰のことを言っているのか、わからなかった。首をかしげていると、私に心当たりがないことが王太子様にもわかったようだ。「あれ?この間も一緒にいたよね?」と不思議そうに聞かれる。そこでようやく誰のことを言っているのかがわかった。
そう言えば、王太子様に出会ったあの場所に彼らはいたんだった。
ランディー君達と一緒になって礼儀作法の授業を覗いていたところを王太子様にはバッチリ目撃されていたのは記憶に新しい。ランディー君達が一緒に来た理由は話していなかったから、あの場だけを見れば仲良くなったと思うのは当然なのかもしれない。
「ランディー君とスタンリー君のことですか?」
二人の名前を出してみると、それで正解だったようで、王太子様が力強く頷いた。
「そう!ランディー・ダフィルとスタンリー・クーパーのことだよ。ランディーに会ったのはあの時が初めてだけれど、彼のことは以前から知っていて…ってジークどうかしたのか?」
「――いえ。特に何もありませんが」
王太子様は話の途中で驚いたようにジークを見る。つられて私もジークの方を見るけれど、特に変わった様子は見られなかった。
「なんだか、驚いていたように見えたから…僕の気のせいだったのかな?」
王太子様はまだ納得できていない様子だったのだけど、ラミエル王女からも「いつもと同じに見えるけれど」と言われて、それ以上ジークを問い詰めることはなかった。
「それにしても、サラがダフィル伯爵の一人息子と仲が良かったなんて、とても驚きましたわ」
ラミエル王女様は私が貴族科の生徒と仲が良いことよりも、その生徒がランディー君ということに驚いているようだった。そう言えばすっかり忘れていたけれど、ランディー君のお父さんは謁見の際にフェ様に詰め寄っていた貴族の人なんだよね?ラミエル王女様はその場にいたわけだし、それで驚いているのかな。
「彼の父親は確かに典型的な貴族だけれど、彼は祖父であるラッセルと考えが一緒のようだし、そう心配することはないと思うよ」
「そうなの」
王太子様の言葉に安心したように微笑むラミエル王女様を見て、思うのは一つ。「どうしよう」だった。
私がランディー君と仲よし、という体でどんどん話が進んでしまって、今更違いますとは言いだし辛くなってしまった。
いや、別にランディー君が嫌いな訳じゃないし、仲良くなれるのならなりたいとは思う。ランディー君が初めて話しかけてくれた時、私達は決して友好的とは言えなかったのに、怒ることもなくローズさんについて忠告をしてくれたのだ。結局は忠告は間に合わなかったのだけれど、それでも彼が困っている時に、私が力になれるのであればなりたいと思う。けれど、友達かと言われれば首をかしげてしまうのが現状だ。ランディー君と話したのは数えるほどだし、それで友達面されても、ランディー君だって迷惑に思うかもしれない。
やっぱりここはランディー君のためにも正直に話そう。
「えっと、ランディー君達とはまだそこまで親しくないんです」
思い切ってそう伝えると、王太子様にはランディー君達がなぜあの時あの場所にいたのか不思議に思ったようだ。
結局、あの時に説明しなかったことまで話すことになってしまった。
ケリー先生が授業を早々に切り上げ、野次馬よろしくついてこようとしたこと、興味を持った生徒達に引き留められて、じゃんけんで勝った数人を連れて行くと言ったことで、勝ったランディー君達が一緒に行くことになったことを説明する。全てを聞いた王太子様は「ケリー先生らしい」と苦笑いをしていた。
話がひと段落したところで、今までずっと黙っていたフェアリス王女様が口を開いた。
「兄さまと姉さまだけサラと話してずるい!!」
フェアリス王女様がぷくりと頬を膨らませる。いつの間にかお菓子はすっかり食べ終わっていて、自分の知らない話ばかりをする私達に、すっかりへそを曲げてしまったようだ。
「アリスだって、サラに聞きたいことがいっぱいあるのよっ!」
「ぼくもっ!!」
「ごめんな。僕が悪かったよ」
「姉様もごめんなさいね」
「…じゃあ、アリス達がサラとお話ししてもいい?」
ツンとそっぽを向いていたフェアリス王女様だったけれど、王太子様とラミエル王女様が謝ると、すぐに機嫌を直して上目遣いでお願いをする。瞳を潤ませてお願いされては、頷くしかなかった。
「精霊様達がサラに加護を授ける順番をめぐって争っていたって本当?」
「うぐっ」
でも、まさかそんな質問をされるとは思いもしなかったよ!言葉に詰まる私だったけれど、フェアリス王女様は気にすることなく、次々と質問を浴びせる。
「わたし知ってるんだから!そう言うのって、ハーレムって言うんでしょう?」
「アリス!?そんな言葉どこで聞いたの!」
無邪気な子供の質問ほど恐ろしいものはないのだった。
‐‐‐
更新が遅れてすみません(汗)
実は朝起きたら、ものもらいができていまて、文字は見にくいし、瞬きすると目が痛いしで、散々でした。
ですが、用事があったため病院にはいかずじまいで、休み休み小説を書いていたらこんな時間になってしまいました。申し訳ありませんm(_ _)m
少し膿も出たので、朝起きたら治ってないかなと期待しつつ、今日はこのまま寝ようかと思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
5/9 誤字の訂正をしました。
ンディー君→ランディー君
あの時説明→あの時に説明
そう言えば、王太子様に出会ったあの場所に彼らはいたんだった。
ランディー君達と一緒になって礼儀作法の授業を覗いていたところを王太子様にはバッチリ目撃されていたのは記憶に新しい。ランディー君達が一緒に来た理由は話していなかったから、あの場だけを見れば仲良くなったと思うのは当然なのかもしれない。
「ランディー君とスタンリー君のことですか?」
二人の名前を出してみると、それで正解だったようで、王太子様が力強く頷いた。
「そう!ランディー・ダフィルとスタンリー・クーパーのことだよ。ランディーに会ったのはあの時が初めてだけれど、彼のことは以前から知っていて…ってジークどうかしたのか?」
「――いえ。特に何もありませんが」
王太子様は話の途中で驚いたようにジークを見る。つられて私もジークの方を見るけれど、特に変わった様子は見られなかった。
「なんだか、驚いていたように見えたから…僕の気のせいだったのかな?」
王太子様はまだ納得できていない様子だったのだけど、ラミエル王女からも「いつもと同じに見えるけれど」と言われて、それ以上ジークを問い詰めることはなかった。
「それにしても、サラがダフィル伯爵の一人息子と仲が良かったなんて、とても驚きましたわ」
ラミエル王女様は私が貴族科の生徒と仲が良いことよりも、その生徒がランディー君ということに驚いているようだった。そう言えばすっかり忘れていたけれど、ランディー君のお父さんは謁見の際にフェ様に詰め寄っていた貴族の人なんだよね?ラミエル王女様はその場にいたわけだし、それで驚いているのかな。
「彼の父親は確かに典型的な貴族だけれど、彼は祖父であるラッセルと考えが一緒のようだし、そう心配することはないと思うよ」
「そうなの」
王太子様の言葉に安心したように微笑むラミエル王女様を見て、思うのは一つ。「どうしよう」だった。
私がランディー君と仲よし、という体でどんどん話が進んでしまって、今更違いますとは言いだし辛くなってしまった。
いや、別にランディー君が嫌いな訳じゃないし、仲良くなれるのならなりたいとは思う。ランディー君が初めて話しかけてくれた時、私達は決して友好的とは言えなかったのに、怒ることもなくローズさんについて忠告をしてくれたのだ。結局は忠告は間に合わなかったのだけれど、それでも彼が困っている時に、私が力になれるのであればなりたいと思う。けれど、友達かと言われれば首をかしげてしまうのが現状だ。ランディー君と話したのは数えるほどだし、それで友達面されても、ランディー君だって迷惑に思うかもしれない。
やっぱりここはランディー君のためにも正直に話そう。
「えっと、ランディー君達とはまだそこまで親しくないんです」
思い切ってそう伝えると、王太子様にはランディー君達がなぜあの時あの場所にいたのか不思議に思ったようだ。
結局、あの時に説明しなかったことまで話すことになってしまった。
ケリー先生が授業を早々に切り上げ、野次馬よろしくついてこようとしたこと、興味を持った生徒達に引き留められて、じゃんけんで勝った数人を連れて行くと言ったことで、勝ったランディー君達が一緒に行くことになったことを説明する。全てを聞いた王太子様は「ケリー先生らしい」と苦笑いをしていた。
話がひと段落したところで、今までずっと黙っていたフェアリス王女様が口を開いた。
「兄さまと姉さまだけサラと話してずるい!!」
フェアリス王女様がぷくりと頬を膨らませる。いつの間にかお菓子はすっかり食べ終わっていて、自分の知らない話ばかりをする私達に、すっかりへそを曲げてしまったようだ。
「アリスだって、サラに聞きたいことがいっぱいあるのよっ!」
「ぼくもっ!!」
「ごめんな。僕が悪かったよ」
「姉様もごめんなさいね」
「…じゃあ、アリス達がサラとお話ししてもいい?」
ツンとそっぽを向いていたフェアリス王女様だったけれど、王太子様とラミエル王女様が謝ると、すぐに機嫌を直して上目遣いでお願いをする。瞳を潤ませてお願いされては、頷くしかなかった。
「精霊様達がサラに加護を授ける順番をめぐって争っていたって本当?」
「うぐっ」
でも、まさかそんな質問をされるとは思いもしなかったよ!言葉に詰まる私だったけれど、フェアリス王女様は気にすることなく、次々と質問を浴びせる。
「わたし知ってるんだから!そう言うのって、ハーレムって言うんでしょう?」
「アリス!?そんな言葉どこで聞いたの!」
無邪気な子供の質問ほど恐ろしいものはないのだった。
‐‐‐
更新が遅れてすみません(汗)
実は朝起きたら、ものもらいができていまて、文字は見にくいし、瞬きすると目が痛いしで、散々でした。
ですが、用事があったため病院にはいかずじまいで、休み休み小説を書いていたらこんな時間になってしまいました。申し訳ありませんm(_ _)m
少し膿も出たので、朝起きたら治ってないかなと期待しつつ、今日はこのまま寝ようかと思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
5/9 誤字の訂正をしました。
ンディー君→ランディー君
あの時説明→あの時に説明
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