冒険者から強制的に乙ゲーヒロイン!?~いえ、私の幸せはその中にはありませんっ!~

クリーム色

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おまけ

ある日の5色たち

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赤「あー、今から『うちの姫さんはカッコ可愛い』案件について話すぞー」

黄「イェーイ☆ヒュ~ヒュ~!」

緑「シトリン、それバカ丸出し~」

青「まったくだね」

黒「…、救世主メシアについての話なんだろう?何故、彼女を呼ばない?」

緑「んも~、そんなの彼女の前では話せないからに決まってるよー」

黒「?救世主メシアの素敵な所を話すのではないのか?まさか、悪口を言うつもりなら…」

緑「まっさか~!彼女の×××が△△とか、◎◎に××だ~とか目の前じゃ言えないでしょ~」

赤青黄黒「!!!!?」

赤「ばっ!そ、そそそんなことまで話すとは言ってねーよっ」

青「そ、そうだよはしたないっ!と、いうかペリドット、その顔でそういうこと言うものではないよ?ギャップというものが激しすぎる」

緑「え~、でも男なら皆思うことでしょ~?」

赤「思ってても言えっかよ…。てか、おーいシトリン!魂抜けてんぞ」

黄「・・・」

黒「…ブツブツブツ…メシアの×××……」

青「オニキスも自分の世界に入ってしまってるようだね」

緑「あ~も~情けないなぁ。分かったよ!なるべく自重するから始めよー?」


・・・・


黄「はーい!華麗に復活した俺、シトリンが仕切っちゃうよー☆」

赤「はっ、さっきまでマヌケ面晒してたくせにな」

黄「はーいガーネット~うるさいよー」

青「シトリンは無視して話そうか」

黄「ちょっ!サファイアまでひどくない?」

緑「やっぱり~、接近戦でのあのキレ!無駄なく付きすぎてない筋肉と~、程よい肉付きの体から繰り出される技の数々は惚れ惚れするよね~!」

黒「うむ!あの凛とした眼差しも魅力的だ。そして、花が綻ぶように微笑まれる時の瞳も…まるで秘境のオアシスに湧き出る水のような、清らかで優しさを讃える輝きを…」

黄「ちょいちょい!勝手に盛り上がらないでって!」

青「世の女性で一番、素敵で綺麗な心の持ち主でもあるよね。悪を悪とし、正面から立ち向かい、弱きを助ける。男の中では僕が一番美しいから、僕こそ彼女に相応しいと思うんだよ」

赤「俺らにも容赦ねーけどな。何度あの鉄拳をくらったことか…。でもまぁ、そんくらい気の強いとこも悪かねーし、それに…あいつになら別に殴られても…」

黄「はいはーい!えっとえっと俺だって!強いし、格好いいし、可愛いし~…、あ!そーそー!花を愛でるとこも女の子って感じでいいよねー。この前、道具屋のおばちゃんから花の種貰ってた時、花が好きって嬉しそうに笑った顔と言ったら!俺、マジでキュンキュンしちゃったから…」

赤青緑黒「「「「なんだって!?」」」」

黄「うぇっ!?」

青「何故そのような大事な情報を今まで言わなかったんだい?」

緑「そーだよーっ!ほんっとシトリンはこれだから…」

赤「あいつ花が好きとか…可愛すぎかよ…」

黄「いや!無茶言わないでよ、俺だってついこの前知ったんだって!」

黒「カラフルなブーケか…、いや黒バラを俺の分身として家に置いてもらうのも…」

赤青黄緑「「「「!!!」」」」

5色  ガタン!

緑「あれれ~?皆どーしたの~?急に席を立ったりして」

青「ペリドットこそ。僕は急用を思い出してね」

赤「サファイア奇遇だな。俺もだ」

黄「何~?皆おんなじこと考えてんじゃん?」

黒「救世主メシアに捧げる花を入手しに行く」

黄「それね!☆」

赤「よし!お前ら抜け駆けはなしだぜ?」

青「そうだね。ここは紳士らしく公平にいこうか」

黄「どーすんの?」

黒「みなで持っていき、救世主メシアに選んでもらう」

緑「なるほど~。じゃあまた後、ここに集合ね!」

黄「OK~!」

青「ペリドットの笑みは時々オニキスより黒いよね」
赤「あぁ…あいつは絶対来ねーな」
黒「恐らくここに戻ってくるのはシトリンだけだろう」

緑「ごちゃごちゃお話してる時間はないよ~?じゃ、おっ先ー」

赤「あっ!?こら待てペリドット!先に行くんじゃねー!」

青「まずいね!風属性の魔法は移動に長けているのに先手を打たせるわけにはっ」

黒「どうする?扉を出る前に魔法で拘束を…」

黄「わー!ペリドット早っ!もう扉開けてんじゃん、間に合わな……あれ?」

緑「・・・うっそ~…」

赤「なんだどーした?急に止まって…」

黄「あちゃー…」

青「なんてことだい…」

黒「時の運は我々の味方ではなかったか…」


・・・・


リディア「ホントにいいの?こんな素敵な花束…」

トニー「リディア花好きだろう?花屋のおばさんとこ手伝ったら作ってくれたんだ。この白い花、リディアっぽいなと思ったから入れてもらったんだけど…」

リディア「この可愛いの?フフ…、そっか、トニーにはこんな風に見えてるんだ…。うん、この花私も大好き!ありがとうトニー」

トニー「そか。気に入ってもらえて良かったよ。…そういえば、この前庭に花の種植えたって言ってたな」

リディア「あ!そーなの!実は今朝、芽が出ててね!良かったら見に来て?トニーって家庭菜園もしてるし、アドバイスとか貰えると嬉しいな」

トニー「花はそこまで詳しくないけど、俺で良ければ。…しかし、な。力加減間違って花を握り潰しちゃって、泣いてたあのリディアが、花を育てれるようになるとはなぁ~」

リディア「そ、そんな昔のこと…。私もちゃんと成長したんですよ~!」

トニー「そうだね。本当に素敵になったよ。可愛いのは昔からだけどね」

リディア「んなっ!?」

トニー「ははっ。ほら、そうやって赤くなるところも可愛いよ」

リディア「んも~!トニー!!」


じゃれながら去っていく幸せそうな二人の後ろ姿を、ただ呆然と見送るしかない5色の面々なのでした、とさ。
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