【完結】斎国華譚 ~亡朝の皇女は帝都の闇に舞う~

多摩ゆら

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龍昇編

13、この手を取れば

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「……っ」

 どちらかというと少し薄めの、乾いた感触が雪華の唇を覆う。ゆっくりと押し当てられたそれはしばらく動くことなく、互いの熱をかすかに分け合う。
 静まり返った部屋の中で、雪華は自分が緊張していることに今さらながらに気付いた。

 口付けなど、これまで幾度となくしてきた。肌を重ねることだって、何も特別なことではない。
 それなのに――こんな静かな重なりが、驚くほどに胸を締め付ける。

「雪華……」

 息を吹きかけながら、囁かれることが。ついばむように、唇をまれることが。
 包み込まれるように抱きしめられることが――体と思考を痺れさせる。

 口付けとは……これほどに、心苦しくなるものだっただろうか。
 長く、ゆったりとした静かな口付けの後、短い糸を残して龍昇は体を離した。


 ぼうとなった頭に、わずかな冷静さが戻ってくる。離れた唇を知らず目で追っていると、少し濡れたそれが小さく動いた。

「……雪華」

「…? ……ッ」

 我に返り、雪華ははっと目を見開いた。龍昇が何か言おうとするのをさえぎるように、わずかに体を引く。だが許されず、その唇が再び動いた。

「俺は――」

「……やめろ」

「俺は、あなたを」

「…っ、聞きたくない…!」

 聞き分けのない子供のように、雪華は耳を塞いだ。
 聞きたくない。……いや、違う。聞いてしまったら――もう、引き返せなくなる。

 龍昇が何を言うのか、きっともう……雪華は分かっているのだ。


「愛している」

「……!」

 無力な手をすり抜けて、その声は深く雪華の中に届いた。雪華は腕を下ろすと、途方に暮れたようにつぶやく。

「……どうして……私なんだ……。……どうして……っ!」

「…………」

「あんたには、いくらだってあんたを愛してくれる他の女性がいるのに…! あんたに愛されたくて仕方ない女性が、いくらでもいるだろうに……! なんで……私などを――」

 何も持っていない、何も与えてやれない自分を、どうしてこの男は選ぶのか。
 それは立場とか後ろ盾に限ったことではない。もっと頭が良くて、もっと気が利いて……もっと心も体も癒してくれる女性を、彼は見つけられるはずなのだ。
 それなのに――

「いつから……」

 鼻の奥がツンとして、声がかすれた。そんな雪華からひと時も目を逸らさず、龍昇が告げる。

「どうしてなんて……今さら、それを聞くのか。いつからかなんて、分からない。ずっと……気が遠くなるほどずっと、俺はあなたを愛していた。他の誰でもなく、あなただけを愛していた。あなたと出会って、あなたを失って――それでもずっと、あなたを愛していた」

「…………」

「それと同じだけ……あなたに、愛されたかった」

 静かな、しかし海のように激しい告白が思考を真っ白に染めていく。冷静で穏やかな態度を崩さなかった男の、秘められた想いに言葉を失う。

「嫌だったら、突き放して逃げてくれ。……でも、あなたは俺を拒まなかった。俺はそれに……自惚うぬぼれたい」

「……っ」

 龍昇が再び雪華を引き寄せる。先ほどより少し強引に、腰に手が添えられた。
 顎を持ち上げられ、顔が近付き――

「……や……」

「それは、抵抗じゃない」

「……っ、……ん……!」

 ――深い角度で、再び唇が重ねられた。


「……っ、は……、……っ……」

 熱を持った龍昇の唇が、荒っぽく雪華の口をついばんだ。一度目の口付けで潤んだ互いの粘膜がなめらかに滑り合い、その感触に陶然となる。
 数度それを繰り返し唇を濡らした二人は、薄目を開いてわずかに見つめ合うと、どちらともなく唇を開いた。

「んっ……、は……、ん―――」

 ゆっくりと押し入ってきた熱を、雪華は拒まなかった。性急さをこらえた、探るようなその動きに体の深い部分から未知の情動が込み上げてくる。

 腰に回された龍昇の腕に、力がこもった。強く引き寄せられ、上半身が密着する。
 それでも埋まらない何かを埋めるように手を伸ばすと、雪華は龍昇の頭をかき抱いた。

「……っ、は……」

「……雪華……。……っ」

 濡れた熱が、触れる――絡まる。

 濡れた舌が雪華のそれに触れた瞬間、背筋に淡い刺激が走った。
 温かい……というより熱い感触に思わず舌を引っ込めると、絡め取られて逆に龍昇の口内へと引っ張りこまれる。

「……っ」

 付け根を探るようにまさぐられ、くすぐったさに似た感覚に眉を寄せる。
 それに応えているうちにいつしか重なりは激しさを増し、雪華と龍昇は深く、奪い合うように互いを求め合っていた。

 龍昇の指が雪華の髪に差し込まれる。引き寄せられると隙間なく唇が重なり、息を継ぐこともままならない。
 髪を乱す手つきに深い情と性急な欲を感じ、体の芯に熱が灯った。

「……っん……、んん…ッ、は……あ―――」

 流されていると、分かっていた。けれど拒むことはできなかった。したくなかった。
 強くぶつけられるこの男の想いに、雪華はきっと応えることができない。そんなことは許されない。でも――

 この瞬間だけは、何もかもを忘れて目の前の男と……皇帝ではない、ただの男と、重なりたいと思った。

 ……抱きしめてほしい。何も考えられないほどに――強く。

 遠く懐かしい伽羅きゃらの香りに包まれながら、口付けがやむまでの間、そんなことを思った。



「は……」

「…………」

 存分に互いの唇をむさぼったあと、二人は息をついて顔を離した。
 龍昇が再び雪華を固く抱きしめる。背筋がしなり、頬に固めの黒髪が触れた。

 重なる心音に、思考が麻痺していく。もしもこのまま求められたら――自分はきっと、応じるだろう。刹那的な交わりを、頭のどこかで期待すらしていた。
 肩越しにぼんやりと天井を見ていた雪華は、だが続く龍昇の一言に体を強張らせた。

「……結婚、してくれないか」

「…!?」

 それは、まったく予想外の言葉だった。
 思わず腕を突っぱねると互いの間に距離が生まれ、思いつめたような男の顔を驚愕の眼差しで見つめ返す。

「皇后として、あなたを迎えたい。俺の……妻になってもらえないか」

「な――、馬鹿な……。そんなの、許されるわけがないだろう……! 皇后だと…!? 己が滅ぼした皇朝の生き残りを、妃に据えるのか? こんな時に、自ら火種をいてどうする…!」

「違う。朱朝の皇女をめとりたいのではない。俺は、李雪華という一人の女性を妻に迎えたいんだ」

「っ……」

 真剣きわまりない男の言葉に、心臓をわし掴みにされた気分になる。だが冷静な思考で、雪華はその目を睨みつけた。

「それなら、なお悪い。何の後ろ楯も持たない平民の女を、皇帝が妻に娶る? ……どこの夢物語だ」

 息を吐いて目を閉じると怒りにも似た感情が湧いてきた。龍昇の求めを拒む言葉を探して、苦く目を開く。

「……身分が違う、立場が違う。そんな婚姻を誰が歓迎する? ……理想と現実は違う。あんたの婚姻は、あんたの思惑おもわくだけで決められるものじゃないだろう。感情だけで滅多なことを口にするな。ああ……それとも、元皇女という立場を明かせば、反皇帝派のうち多少の人数はそちらに下るかもな。もしかしてそれを期待してるのか?」

「……っ。そんなことは考えていない。あなたが望まぬ限り、朱朝との関係も明かすつもりはない」

「…………」

 感情に任せているのは、雪華の方かもしれなかった。憤りにも似た気持ちで告げてしまった一言に、さすがの龍昇も不快感を露わにする。
 言いすぎた気まずさに目を逸らすと、雪華は無言で首を振った。

「……ありえない」

「……でも、あなたと俺の間にある障害は、あなたにとっては身分とか立場とか、そういうことだけなんだな」

「……? それだけって……何より大きいことだろ」

 真剣な中にもどこか安堵の滲む声に、いぶかしく龍昇を見返した。彼は雪華の目を見据え、告げる。

「あなたの感情は……俺との婚姻を拒む理由には、なっていないんだな」

「どういう――。……っ!」

 指摘されて、ようやく気付いた。立場や身分の問題はあるが、心情としては龍昇を拒んでいないと、雪華の態度は告げていたのだ。
 顔が赤くなり、二の句が継げなくなる。そんな雪華に龍昇が畳みかけた。

「身分とか、立場とか……そういうものを無視することはできない。でも俺には、あなたの感情の方が大切だ。愚かな男だと笑ってくれていい。それでも俺は、国のことよりあなたのことが――」

「……ッ」

 熱くなっていた頭が、冷水を浴びせられたように冷たくなった。続く言葉をつむぎかけた龍昇の口を、雪華は手のひらで塞いだ。

「……大事だ、などと言ってくれるなよ。その先を告げるな。……あんたを軽蔑したくない」

「……っ」

 目を見開いた龍昇に一瞥いちべつをくれ、手を離す。一歩後退して大きく息を吸うと、雪華はきつく男の顔を見据えた。

「国よりも私を取るだと……? ふざけるな。あんただけは、何があってもそんなことを言うのは許されない。己が背負うものの重さを忘れたり、責任を取れないような男に口説かれても、嬉しくもなんともない!」

「……雪華」

「女のことを一番に考える、何よりも優先する。そういう男もたしかにいるだろう。それを情けないとか下らないとは思わない。そういう愛し方も、一つの幸せの形だと思う。……けれど、あんたは皇帝だ! この国のおさが、最も大切なものは民だと言えなくてどうする!」

「……っ」

 龍昇が打たれたように固まる。雪華は歯を嚙み締めると、彼から目を逸らしてつぶやいた。

「あんたが、私を真剣に想ってくれたのは分かった。でも……私のことを、一番に考えたりするな。あんたがいついかなる時も優先すべきは、女のことじゃない。己のことでもない。……民のことだろう。婚姻にしても、感情でなく……どうするのが民にとって、国にとって最良なのかを考えろ。……己の背負うものを、忘れるな」

 一息に告げると、室内に重い沈黙が落ちる。龍昇は押し黙り、雪華もまた彼と顔を合わせられなかった。


 ――胸が痛い。
 本当は、うなずいてその手を取ってやれれば良かった。嬉しいと告げて身を任せれば、たとえ一時かもしれなくとも、この男の心が手に入るはずだった。

(でも……その先に、何が待っている?)

 冷静に考えればすぐに分かることだ。皇后位は立場上無理だとしても、何らかの形で雪華を側に置けば、龍昇の心は平穏を得るのかもしれない。
 けれどそれは結局、新たな火種を呼び込む危険因子となる。

 隠したとしても、雪華が皇女だったことなど分かる者にはすぐに分かるだろう。雪華の存在は、無用の騒乱を引き起こしかねない。

 情に流されたい気持ちをこらえ、目をつぶった。だがあまりにも龍昇の沈黙が重く、それに押し負けて小さく口を開く。

「……もし、自分の責任を十分理解した上で、諸々のことをかんがみた上で、それでも共に来いと言われたなら――」

「……?」

「そういう男となら、共に先を見る可能性もある」

「…!」

「……かもしれない。ないかもしれないが」

「…………」


 ……我ながら、往生際が悪い。耳がうっすらと熱くなる。
 顔を上げた龍昇が、目を丸くして雪華の顔を見つめた。その視線から顔を逸らすと、張りつめていた気配が少し和らぐ。

「……分かった。また改めて、伝えさせてもらう」

「な――。おい、そういうことでは……」

「一度断られたぐらいで、諦めると思ったか? 自分で言うのもなんだが、俺は結構気が長い」

「……は?」

「これまで何年も探し続けていたあなたに、ようやく再会できたんだ。すぐに受け入れてもらえるとははじめから思っていない」

 ぽかんと顔を上げた雪華に龍昇がまっすぐな視線を注ぐ。龍昇は瞳に力を込めて、想いを再び口にした。

「それでも俺は、あなたを諦められない。もっと言うと、二度と手放したくないんだ。……生涯、共にいてほしい。だから何度でも、あなたに想いを伝える。皇帝としての責を負ったまま、胡龍昇としての情をあなたに受け入れてもらえるまで……伝え続ける」

「…………」

 胸が詰まるような感情に、雪華は眉を歪めた。
 この気持ちの名前を知っている。……これは、愛おしさだ。

 なんだかもう、泣きそうになっていた。馬鹿みたいに真っ正直な龍昇の言葉に、らしくなく揺れる自分がいて雪華は誤魔化すように唇を歪める。

「……酔狂なことだ」

 やっとの思いでそうつぶやくと、龍昇は小さく苦笑した。


「そろそろ、行く。あんたも気を付けて帰れ」

 気持ちを切り替えて、乱れたままだった髪を軽く整えると雪華はきびすを返した。部屋を出る間際に、龍昇に呼び止められる。

「雪華。あなたは自分が皇女だったことを、悔やんでいると言ったが――」

「……?」

 振り返ると、龍昇はうっすらと笑っていた。優しい眼差しのまま、彼は穏やかに続けた。

「あなたは誰よりも、皇族にふさわしい。国と民を一番に思えというあなたの言葉……分かってはいても、なかなか口にはできないものだ。あなたは何も、恥じることはない。俺は、あなたのような人が皇女だったことを……この国の民として、誇りに思うよ」


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