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悪役令嬢、おっさんを本気にさせる。
しおりを挟む「……急だなぁ。まだお日さま沈んでないよ」
「今じゃないとだめなの」
晴信はため息を呑み込んで振り返る。
ローゼは目にうるうると涙を溜めていて、後回しにすることも、拒否もできそうになかった。快楽に逃げようとする彼女が悪いのではない。晴信はかつての自分のおこないを悔いた。
「ちょっとだけだよ」
ベッドに横たわらせ、薄い肌着越しに胸に触れる。ツンと主張する頂を両方擦った。
「気持ちい?」
「ん……、もっと強くして」
どうやら今は何も考えたくないようだ。
肌着をめくりあげ、乳首を舌で愛撫する。ぢゅるぢゅると音を立てて吸うと、ローゼは吐息を震わせた。頭を抱え込むように抱き締められて動きを制限されるなか、無心で続ける。
彼女の肌の匂いや柔らかさをなるべく意識しないように努めた。
一度達すれば満足するだろう、と性急に下着を剥ぎ取る。
触れてみるとそこはたっぷりと蜜を湛えていた。
「あ……っ、はるのぶ」
晴信は一度身体を起こし、ローゼの足を左右に開かせて固定した。
いつもの刺激にはもう慣れてしまっているから、頭を空っぽにするには足りないだろう。あられもない体勢を恥ずかしがるローゼの声を聞き流し、秘所に顔を埋める。
「はるのぶっ、何をして……あぁッ、や、ぁ」
秘裂を舌でなぞったあと、秘芽にぴとりとあてがう。快感を期待して硬くなったそこを舌で撫でれば、ローゼの腰が浮き上がった。
強すぎる刺激から逃げようとするのを押さえつける。
唾液と愛液でぬるぬるになった突起を口内に含み、吸いながら舌で転がした。ローゼはひっきりなしに呻くような声をこぼし、この快感を許容できないでいるようだ。
もうイキそうなはずなのに、抗っているように見える。
「素直に感じていいのに」
ふっと笑うと、ローゼは首を横に振って髪を振り乱す。
「まだイきたくないのっ」
「なんで」
「いやっ、いやだって言っているのよ、はるのぶ」
「イっていいよ」
「あッ、無理やりイかせようとしないで……っん、んう、んんん――ッ」
秘所から顔を離し、びく、びく、と震えるローゼを見下ろした。
どうやら抗いきれずに達したようだ。
役目を終えた晴信は口元を拭いつつ、彼女の身体を清めようとタオルに手を伸ばす。
「…………最後までして」
静かな呟きだったが、確かに耳に届いた。
晴信は振り返らないまま動きを止める。
「……だーめ。それはしない」
「このわたくしがいいって言っているのよ?」
「君がよくても僕がよくないの」
「…………わたくしでは勃たないから……?」
その声は涙に濡れ、震えていた。
晴信は心の中で「あのクソヤロウ」と王子への悪態をこぼす。彼なりの最後の強がりだったとしても、余計なことを言ってくれたなとしか思えない。
ローゼの問いを肯定するのも否定するのも悪手だ。
逡巡を重ねた晴信は振り返り、ふたたびローゼの膝裏をすくう。左右に大きく足を開かせ、濡れた秘所へぐっと腰を押しつけた。
「――――ッ!」
「嬢ちゃんのやらしい姿見てこんなになってること、いつも隠すのに必死なんだよ」
不自然に膨らんだそこを下穿き越しにぐりぐりと当てる。顔を手で覆い隠したローゼの口から悲鳴のような声が漏れるのを聞いて、晴信は小さく笑った。
「目を逸らさないでちゃんと見なよ。僕のがギンギンに勃ってるとこ。これが欲しかったんでしょ」
「あ、あ……」
「ほら、やっぱり怖いんじゃない。もう二度と『最後までして』なんて言わな――……、何してんの」
小刻みに震える細指が、膨らみを撫でていた。
「ここ……わたくしで、こんなに……?」
ローゼの吐く息は明らかに湿っていた。
たどたどしい手つきでベルトをほどき、ボタンを外し、下穿きの前を寛げていく。下着ごとずり下げた途端にぶるんっと飛び出したものを見て、「きゃっ」とかわいらしい悲鳴が上がった。
ローゼの白くなめらかな腹に、赤黒い陰茎が乗る。なんとも背徳的な光景に頭がくらくらした。
滲んだ先走りを塗りつけるように指先で撫でられ、陰茎がひくんと跳ねる。下からすくっておそるおそる掌に乗せ、まじまじと見つめられた。
ローゼの表情からは恐怖や嫌悪は見て取れない。興奮で頬を紅潮させるさまは淫靡だ。彼女のことを子どもだと言った自分のほうが間違っていたのでは、と一瞬惑わされそうになる。
「ん、平気で触るね」
「想像していたより大きくて驚いたけれど……うれしいの」
「うれしいんだ。気持ち悪がってくれないと困るなぁ」
「はるのぶがわたくしでこうなっていると思うと、おなかがきゅうって切なくなる」
薄くも柔らかな下腹部を撫でた手が、自身の秘所へ下りていく。信じられないことに、ローゼは両手の指で陰唇を広げ濡れた媚肉を晒し、真っ赤な顔で晴信を見上げた。
「はるのぶが欲しいの」
自ら腰を揺らし、亀頭に蜜口を擦りつけてくる。
「少しでもわたくしに気持ちがあるのなら……抱いて」
「後悔するよ」
「しないわ。お前はわたくしの気持ちを軽いと思っているようだけれど、わたくしが惚れっぽい女だったら、もっとほかに素敵な令息を好きになっていたはずだわ」
「言うねぇ」
「だめなところも認めてくれるお前がいいの。すべてを包み込んでくれるお前だから好きになったのよ。……わたくしの気持ちを移ろうものだと決めつけて取り合わないのはずるいわ」
「ずるいって、ははっ、また子どもみたいな言い方だね」
「子ども扱いしないで。年が離れているのはどうしようもないじゃない」
「そうだけど……」
「もっと落ち着いた大人の女性になれるよう努力する。色気だって精一杯出してみせるわ。そうしたら、わたくしの気持ちに真摯に向き合ってもらえる? ……それとも、こういうところがわがままで、子どもっぽい……?」
「君はそのままで魅力的だよ。ゆっくり大人になればいい」
「ゆっくり大人になったら年の差が縮まるの!? 違うでしょう!? だから急いで大人になろうとしてるのに、それをお前が言うのは卑怯よ」
「セックスしたら大人になれると思ってる?」
「ばかにしないで! ただ、ただ……お前を引き留める楔にはなると思ったの。お前はそんなに無責任な男じゃないはずよ。それから時間をかけてでも、わたくしを好きになってもらえたらって」
「はは……ずるいね」
晴信の胸に手を当てたローゼのまなじりから、涙が一筋流れていく。
「わたくしではだめかしら……? 身体は興奮しても、好きにはなってくれない……?」
ローゼの必死の訴えを聞き、胸の奥が熱くなる。この火傷しそうな熱を知っている。今では随分遠い記憶だけれど、焦がれる気持ちを味わったことがあった。
晴信はうつむき、髪をぐしゃりと乱す。
前髪の隙間から覗く肌は、うっすらと赤く染まっていた。
「ずるいのは僕だ。君の言うとおりずるい大人だよ。君が本気だってわかっていながら逃げてた。今も君の気持ちを試すようなことばかり言って、本当にずるいよね。いつか君の気持ちが冷めるんじゃないかって怖かったんだ。ごめんね」
「……?」
「大人になると臆病になっていけないね。素直に気持ちをぶつけられる君のほうがよっぽどすごいよ」
晴信が何を言っているのか、ローゼにははっきりとわからなかった。けれど胸がドキドキと高鳴ってしまうほど彼の声が甘く嗄れていて、ひしひしと気持ちが伝わってくる。
「――この年の男を本気にさせたんだ。愛が重たくても我慢してね」
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