幼なじみ公爵の伝わらない溺愛

柴田

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20-3 ※

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「ヘンリー……! 何して、……ッひ、あ」

 ドレスの中へ消えてしまったヘンリーを見て、ダリアは疑問符を浮かべる。かくれんぼでもしているつもりなのか、とヘンリーの行動を妙に思っていれば、突然膝から腿の付け根までを、何かがぬるーっと這っていく感触がした。ダリアが息を呑んだとき、熱くぬめったものが秘裂をなぞる。よく覚えのある感触だった。

 扉に背を預けたダリアは、ヘンリーの手により腰を前に突き出させられ、脚の幅を少し広げた情けない恰好にされていた。ドレスで光を遮られた暗闇の中、ヘンリーは感覚だけを頼りにダリアの秘所を舌で愛撫してくる。ヘンリーが次に何をしてくるのか、見えないから身構えることもできない。
 ぢゅるぢゅると音を立てて愛液を啜られている。時折こぼれるヘンリーの吐息が秘所を撫で、そのわずかな刺激にさえ腰が震えた。

 ヘンリーの手が恥骨の上あたりをぐっと押さえつける。ヘンリーがそうするのは、一番敏感な場所をいじりやすくするためだとダリアは覚えていた。予想どおり、陰核に柔らかいものがひたりと添えられる。舌の根の最も柔らかい場所で、ヘンリーは顔ごと揺らして陰核をにゅりにゅりと擦ってきた。快感が強すぎて、膝が震えてしまう。
 今は何も挿入されていないのに、膣口が勝手にひくひくと開閉していた。おなかの奥のほうから愛液がとめどなく溢れてくる。腿を伝っていく愛液も舌が舐めとっていった。

 また秘裂を下から上へなぞっていって、陰核にキスをされる。ちゅ、ちゅ、と啄んでから、唇で周りを覆って熱い口内に含んだ陰核を、舌で舐め転がされた。下品な水音が響くたびに、ドレスの中ではヘンリーがどんな顔をしてこんな下品な音を立てているのだろう、と想像を掻き立てられる。
 まるで別の生き物のように器用に動く舌が与える刺激はビリビリと痺れるようで、すぐそこまで迫った絶頂感が恐ろしい。ダリアの腰が逃げそうになると腿裏を掴まれて固定されてしまった。

「あっ、は……ぁあ! だめ、だめ、そんなに吸っちゃ、だ、めぇ――――ッ!」

 小刻みに陰核を吸われ、強制的に絶頂に昇り詰めさせられた。ガクンッと揺れる腰を掴んだまま、ヘンリーの唇がさらに陰核を吸い上げる。吸うと同時に舌先でチロチロとくすぐられた。達したばかりの陰核はとても敏感で、空気が触れるだけでも変な感覚がするのに、明確な意図を持って快感を与え続けられると気がおかしくなる。

「――ッ、……っ……ぁ、ぁ……ッ……!」

 腰が跳ね上がり、再び達する。尿道口が熱くなり、ぷしゅっと潮が吹き出していった。
 潮がかかるのもかまわず、ヘンリーは尚も陰核を舐めたまま、今度は指を再び挿入してくる。達したばかりの蜜壺は収縮して狭くなっており、ヘンリーの指を押し返そうと蠢いた。それをかき分けて、ぐっと奥まで入り込んでくる。
 襞を撫でるようにして浅い場所まで引き抜かれてきた指は、ダリアの気持ちいいところでぴたりと止まった。

「だ、だめよ……!」

 ダリアの制止を聞かず、ヘンリーは指の腹で天井をぐっと押してきた。肉壁の感触を楽しむように撫で、また圧迫するように、ぐ、ぐ、と圧される。そして同時に陰核にぬるぬるの舌を押しつけられた。トントンと中から押され、にゅくにゅくと外から舌を当てられ、両方から同時に責められて、ダリアは壁に頭をつけて仰け反る。
 縋るものがなく、ドレスをきつく握り締めているせいで皺ができてしまっていた。

 ヘンリーの指も舌も気持ちよくて、我慢など少しもできない。おなかの底が切なく疼き、次第に中がぎゅうぎゅうとヘンリーの指を締めつけるようにうねりだす。

「またイク! イク、ッあ、イ、くぅ……!」

 達した瞬間、ちゅぽんっと陰核が解放された。しかし指は挿入されたままで、中からぐいぐいと圧迫されるたびに潮がびちゃびちゃと勢いよく吹き出していく。
 ダリアは「ダメ、やめて」と半ば悲鳴のような声を上げながら、自らドレスをたくし上げた。
 止まらない。ヘンリーの手も、潮も、絶頂も止められない。

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