〇〇少女ワールド ２

世界観少女

「私とお友達になろうよ！　アハッ！」
　真理亜、お友達１００万人キャンペーン実施中。
「私はタイキック少女！　あなたの悲しみを蹴り飛ばす！」
「サイキック。真理亜ちゃん。少しズレてるよ。」
「アハッ！」
　これが○○少女ワールドの品質。
　主人公の真理亜とアリアの掛け合い。
「最強のタイキックをお見舞いしてやる！」
「サイキック。お姉ちゃん。少しズレてるよ。」
「アハッ！」
　これが○○少女ワールドの世界観。
　真理亜と妹の楓の掛け合い。
「いでよ！　タイキック・ソード！」
「サイキック・ソード。真理亜ちゃん。少しズレてるよ。」
「アハッ！」
　これが○○少女ワールドのお約束。
「どこにシリアスを入れろというのか！？」
　そこでメインストーリーを考えなければいけない。
「お友達を作る。」
「悲しみを倒す。」
　日本の柱である。
「なぜ友達を作る？」
「なぜ友達が必要？」
　お友達は人間の永遠のテーマ。
「なぜ悲しみは生まれる？」
「なぜ悲しみを倒す？」
　人は悲しい生き物である。
「おまえは一人じゃない！　お友達がいるだろうが！」
「妹を助けたい！　そのために私は強くなりたい！」
　誰かのために強さを求める。
「人は悲しから、悲しくないようにするために戦うんだ！」
「私に続け！　悲しみを打つ！」
　悲しみは無くならない。
　ここから更に深堀。
「どうして助けてくれるの？」
「お友達だから。」
　なぜ、真理亜はお友達を１００万人作ろうというキャンペーンを始めたのか？
「友達がいなかった？」
「いや、○○ペイって、うるさいわね。何が１００億円キャンペーンよ。わたしだったて、１００万人お友達を作ってやろうじゃない！」
　キャンペーンは真理亜のつまらない意地から始まった。
「ねえ！　私とお友達になろうよ！　アハッ！」
　そうか、高校に入学するから新しくお友達を作ろうと、単純に真理亜は思った。「結成！　お友達部！」
　最低・・・・・・。
「超能力！　サイキック！　タイキック！　いでよ！　お友達ホイホイ！」
　究極奥義だな。
　お友達はゴキブリと同じ扱い。
「あ、ハンカチを落とした。」
「えっと、家の鍵を閉めたっけ？」
　人の悲しみは簡単に生まれる。
「君に振る悲しみを拭うってあげたい。」
「悲しくない人間なんかいるものか！」
「悲しみに飲み込まれるな！」
　やはり男主人公の方が描きやすそうだ。
　困ったな。
　○○少女ワールドなのに。
　アハッ！
　困った時は笑って誤魔化す姉の真理亜。
　つづく。