54 / 202
第二章 牢獄出たらダンジョンで
キャラクター紹介(第二章終了時点)
しおりを挟むキャラクター紹介(第二章終了時点)
桜井時久
ダンジョンにいきなり跳ばされるものの、むしろ絶好調でテンションがおかしくなっている主人公。これもロマンです。
色々あって同行者が少しずつ増えている。周りがスペックが高い者ばかりなので若干空気になりつつあると本人は実は思っていたり(ただし周りからすれば十分時久も存在感がある)。
半ば強引だが真っすぐなプロポーズ(に似た説得)でエプリと交渉。ひとまず狙われることを回避し、ダンジョンから出るまでの護衛契約を結ぶ。
その後もアシュ、ジューネとの出会いやダンジョンコアとの遭遇など、どんどん同行者が増えて大所帯に。数の力は強いのです。
自身の加護『適性昇華』により全属性の適性が少しあるという器用貧乏状態。それぞれ今の段階ではごくごく初歩しか扱えないが、それによって仕掛箱の解錠が可能になった。……開けて良かったのかどうかは別として。
現在はダンジョンから出て近場の町まで移動中。
アンリエッタ
いきなりのお怒りモードから始まり、なんだか最近私の出番が減ってるんじゃないかしらと思う今日この頃な女神様。
時久が自分から危険に突っ込んでいくのを怒ってはいるものの、課題の評価に繋がるので止めづらいという複雑な心境で、一応時久の身を心配している微妙なツンデレ系。
ダンジョンのことについてはそれなりに知っているようで、まだこの世界のヒトの中で一般的ではない情報も持っている。ダンジョンコアのこともいち早く感づいていたようで、時久にコアについて忠告している。
エプリ
傭兵。仕事人。即興軍師。混血。そして……一応ヒロイン? はっきり言い切れないのが悩ましい所。
ダンジョンで目覚めてすぐ時久を殺そうとしたが、彼のプロポーズ紛いの交渉に何か思うところがあったのか中断。ダンジョンを出るまでの間護衛契約を結ぶことに。
仕事ぶりは極めて真面目であり、払われた対価の分はしっかり働く。護衛のために自らが危険の中に飛び込むことも厭わない。……雇い主が正しく対価を払い続ける限りは。
頭の回転も速く即興で作戦を立てることも。ただし戦術を立てる才は有っても戦略を立てる才はやや劣る。仕事柄多少であれば罠の知識もあり、簡単な物であれば作成も出来る。どちらかと言うと殺傷用より警戒用の物が得意。
混血の証として雪のような白髪と赤い瞳を持ち、それを他人に見せないために常にフードを深く被っている。混血は国の大多数で忌まわしいものとされるが、そのせいもあってあまり他者と深く接することを好まない。ただ仕事に必要とあれば最低限の情報の共有はする。
戦闘スタイルは主に風属性魔法による中距離戦。相手と距離を一定に保ちながら体力を削っていくスタイル。近距離戦は得意ではないが、出来ない訳ではない。
魔力総量はかなり高く、精密なコントロールも得意。同じ魔法を重ねることで威力を倍加させたり、同時に別々の魔法を使ったりと技も豊富。
意外に腹ペコ属性持ち。時と場合にもよるが、成人男性の倍ぐらいは軽く平らげる。これは使用した魔力を補うためが大半だが、出自と幼少期の出来事も大きく関わっている。……ちなみにそれだけ食っても体型が縦にも横にもあまり変わらない体質。祝福であり呪いでもある。
時久に対してはあくまで雇い主と護衛という態度を崩さないが、何か思うところはある様子。
ジューネ
身長百四十九センチ。体重は秘密。十四歳。
時久がダンジョンで出会った少女。蜂蜜色のストレートヘアーを腰まで伸ばし、前髪を花を模った髪留めで軽く留めている。服は簡素な布製だが、実はそう見えるだけで見る人が見れば分かる程度には上物。時久はあまり気付いていない。
いつも自分より大きいリュックサックを背負っていて、後ろから見ると姿がすっぽり隠れるほど。軽々と背負ってはいるが、それはジューネが怪力だからではなくリュックに仕掛けがあるため。
このリュックは特別な仕掛けがしてあり、上部の留め金を外すことで即座に変形、展開する。簡易的ではあるが屋根と椅子、商品棚が設置され、品物さえあれば即座に商店として機能できる。他にも明らかにリュックサックとしての容量を超えて収納出来たり、空間系の魔法やスキルの使えないダンジョンにおいても作動したりと謎が多い。
ジューネがこのダンジョンに来たのは調査のため。調査隊が来るより早く突入し、内部情報を調べて高く売りつけるのが目的。ついでに何か貴重な宝が発見できればなお良しとの考えだったが、特にお宝もなく資源になりそうな物もない。なので早々に引き上げようとしていた所時久達と遭遇。時久達をお客様兼同行者ととらえ、共に行動することに。
接客中は通称商人モード(時久命名)という状態になり、やや大げさかつ芝居がかった喋り方と営業スマイルが繰り出される。ちなみにこれは育ての親の影響が色濃い。
常に金儲けのことを考えていて、儲け話には目がない。また宝のために危険地帯へ向かうこともしばしばだが、これは無鉄砲というよりも同行者への圧倒的信頼感からのもの。本当にいざとなったら必ずアシュが助けてくれるという気持ちから。
また商人としての礼節を重んじ、エプリが混血だと知った直後は腰が引けたものの、すぐ後にお客様に対して無礼だったと謝ることが出来るくらいには真っすぐ。
自身の戦闘能力はほぼ皆無であり、何かあったら咄嗟にアシュなどの背に隠れる癖がある。またリュックを展開させずに何かを取り出す際、物が多すぎて時々目当ての物が出てこなかったりする。
アシュ・サード
身長百七十六センチ。体重七十キロ。見た目は二十歳くらい。
時久達がダンジョンの中で出会った人。金髪碧眼でどこか着物にも似た、空色を基調とした服を身に着けている。時久曰くどことなく涼やかなイメージのある優男。腰に二振りの刀を提げており、片方は鍔の辺りが鎖でグルグルに巻かれた上に赤い砂時計を模した錠前で封印されている。
ジューネの用心棒。常に飄々とした態度を崩さず、用心棒なのに勝手に離れたりと自由気ままな行動をとる。しかしそれは周囲が安全であると分かった上でのことなので、ジューネもある程度は小言だけで許容している。
剣の達人。その剣捌きは動体視力も強化されている時久がまるで見えなかったほど。凶魔化していたバルガスから時久を助け、さらに負担がかからないような速さで魔石を摘出してみせた。
相手が嘘を吐くと察知できるという能力があるが、これが加護によるものかスキルによるものかは不明。アシュ曰く誰でも練習すればこのくらい出来るようになるとのこと。生きた嘘発見器。
実はイザスタとは家族のような関係。子供の頃の教育係兼育ての親らしいが、色々あったようでイザスタの名前を聞くだけで冷や汗を流して反応するレベル。苦手ではあるが大切な人。
ボジョ
元ヌーボの触手の一本。ケーブスライム。
牢獄で時久が跳ばされる際に身体に巻き付いていた触手。それにヌーボの核の一部が分裂、移動したもの。ヌーボが直前にウォールスライムからケーブスライムになっていることから、ボジョもまたケーブスライムである。
ヌーボが牢獄で、イザスタから時久を守るよう命令を受けていることから、ボジョもまたその命令を継続している。跳ばされた直後に倒れているエプリを攻撃しなかったのは、時久がエプリを助けようとしていたのを知っていたため。空気を読むスライムなのです。
触手一本分ではあるが、元のスペックが高いことからスケルトン数体程度なら一体で撃破可能。ボーンビーストで少し苦戦するかどうかといった所。
スライムなので身体を伸ばして叩きつけたり、内部に取り込んで消化することが基本攻撃手段。ただそこまで大きくはないが、瞬間的なパワーと瞬発力なら強化された時久と良い勝負。
時久がボジョと名付けたことで、実はボジョとしてテイムされている。テイムの効果によって能力がさらに向上しているが、時久はまだテイムしていること自体を知らない。
そしてヌーボとしてはイザスタの眷属でもあるので、マスターが二人いるという中々に複雑な状態と言える。
バルガス
ダンジョンの中でゴリラ凶魔として暴れまわっていた男。時久とエプリに襲いかかるも撃退され、アシュの手によって魔石を摘出、ヒトの姿に戻る。
元々はCランクの冒険者。ソロで活動していたが、ある時何者かに魔石を埋め込まれて凶魔化されたらしい。凶魔化の影響で身体が衰弱し、現在は時久の牽く荷車で寝たきり状態。
ダンジョンコア
ダンジョンを乗っ取られるという前代未聞の事態に陥っているダンジョンコア。
隠し部屋に幽閉されていたが、時久が宝箱から出したことで少しずつではあるが力を取り戻しつつある。コアとしての権能で、自身の生み出したモンスターなら制御下に置くことが出来る。
時久と別れてダンジョンに残り、戦力を整えるべく活動中。
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
俺が死んでから始まる物語
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。
だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。
余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。
そこからこの話は始まる。
セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
神様、ちょっとチートがすぎませんか?
ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】
未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。
本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!
おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!
僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。
しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。
自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。
へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/
---------------
※カクヨムとなろうにも投稿しています
後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます
なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。
だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。
……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。
これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~
松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。
異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。
「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。
だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。
牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。
やがて彼は知らされる。
その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。
金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、
戦闘より掃除が多い異世界ライフ。
──これは、汚れと戦いながら世界を救う、
笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる