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08 異世界
異世界の旅人
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移動中のエナさんは、やっぱりずっと喋っている。
「あ、とりあえず用事が済むまでは生かすことにしといたから、ビーも殺さなくていいよ。良かったね!」
「……承知いたしました、総督」
ビーさんはそう言って、わたしから目を合わせないようにしたままどこかに行ってしまった。
「ちょっと無愛想だけど、忠誠心はあるから重宝してるんだよ。他の奴が嫌がる仕事もやってくれるし、便利なんだよねー」
「……」
「もちろん僕がやってもいいんだけど、ちょっと面倒なんだよね。一撃貰ってからの反撃しかできないんだ。だからほら、君のことも殺せなかったわけ。一撃っていっても罵倒一つで条件は満たせるから、呪いと合わせて割と自由に殺せるんだけどね」
悪びれる様子もなくそう言うエナさんに、言いようのない変な感情が湧いてくる。
怒りのような、嫌悪のような、恐怖のような。
または単に、共感のような。
「あ、ディーたちじゃん。お帰り」
まるっきりオフィスの廊下みたいなところを歩いていたとき、わたしとエナさんはビーさんとは別の男の人と、その隣に立っている女の人とすれ違った。
ディーさんというらしい男の人は、ビーさんよりもやや爽やかタイプの青年で、優しそうな人だ。
雰囲気が、アリスメードさんにちょっと似ている。
「はい、総督。先ほど戻りました。その人は何ですか?」
「私も戻りました。すごいイミテートですね」
「違うよー、ミューティじゃない。イズミちゃんだよ。でもちょっと僕の欲しい情報を持ってるかもしれないから、話を聞きたくてさ」
ミューティってなんだろう。
そんなことを考えていると、ディーさんの隣に立っていた女の人がわたしに笑いかけた。
わたしも微笑んで会釈する。
「それなら、自分もご一緒しても? 総督が共有したくないというのなら、控えますが」
ディーさんは、皮肉めいた言い方で尋ねた。
話し方からして部下なのだろうけど、ビーさんみたいにただ従っている感じではないみたいだ。
「別にいいよ。どっちにしろみんなに協力してもらわなきゃいけないだろうし。だってほら、僕らって最高の仲間でしょ?」
皮肉には皮肉を返す。エナさんは表情を変えずにそう言った。
なんか嫌な感じ。
ああ、キースに会いたい。
……ツナマヨおにぎり、一旦飲み込んでから吐き出せばキースに食べさせられるかな?
「スズネです。よろしくお願いします」
「スズネ?」
「なんかそう名乗ってるんだってさ。別に名前くらい選ばせてあげても困らないでしょ? スズネって呼んであげてよ」
「……子供、なんですか?」
「そうみたいだね」
「……我々が守れなかったものを、今度は自ら奪うことになるとは」
「子供なんて、ちょこっと遺伝子を弄ればいくらでも生まれてくるじゃん。何をそんなに執着するのか分かんないけどさ。女だけでも男だけでも、なんなら生体細胞一個で人間が生み出せる時代だよ。正直、この危機においては子供よりも大人を優先すべきだよ。それが最も合理的じゃない?」
「…………」
「まだ怒ってるの? いい加減にしてよ、今は仲間内で争ってる場合じゃない。貧相なガキの手足を引きちぎって飢えを凌いででも、生き残らなきゃ。食い扶持は限られてる、無駄なリソースは切り落とす。君は賢い男だよね、だから理解してくれてるでしょ?」
「……もちろんです、総督」
「なら何をそんなにむくれることがあるのかなぁ。それに、今すぐ殺すわけじゃないよ。それまでは存分に可愛がってあげるつもり。……あ、変な意味じゃないからね?」
何を言ってるんだろう。
わたしには何のことか、よく分からなかった。
エナさんは、おもむろに部屋の扉を開けた。
そこはさっきの会議室とは違って、十分に応接間と言っていいような、シンプルだが上品なソファセットなどが備え付けられている。
エナさんは、当然のようにソファにダイブした。
「ほら、みんなも座りなよ」
みんなもっていうけど、エナさんはソファに寝そべっている。
「あ、あの総督。私、なんとなくついてきちゃいましたけど、良かったんですか?」
ディーさんの隣にいた女の人が、エナさんに尋ねる。
エナさんは首を傾げた。
「え、いいよ別に、どうせ後で情報共有するし。暇じゃないっていうなら仕事に戻ってもらってもいいよ。要するに、君の好きにすればいいよ。まあでも、どうせ君も幼女は好きでしょ」
「私をロリコンみたいに言わないでください! ま、まあ可愛いなぁって思いますけど……」
女性はわたしの方を盗むように見た。
女性は、フェミニンというか、ガーリーというか、すごく雰囲気が可愛い人だ。
なんていうか、フツウの女の子、って感じ。
「そうですね、一緒にお話を聞きます。倫理感がバグってる総督と、ムッツリスケベなディーさんと一緒じゃ、危ないですからね!」
「お前ほど僕の頭はバグってないよ。お前が希少ミューティじゃなかったら、20回は殺してるからね」
「ほらぁ、すぐそういうこと言うじゃないですか」
「あ、あの。ミューティってなんですか?」
ついに耐えられなくなったので、わたしは聞いてみた。
「ミューティっていうのは、超能力者のことだよ。遺伝子異常による突然変異の一種だね。僕は人類じゃないから関係ないけど、結構な頻度で生まれてくるんだ。5人に1人くらいの割合で。能力は色々あって、エフはテレポーター。つまり瞬間移動が使える超能力者だよ。かなり珍しいから確保したんだけど、僕に対する尊敬がないから、代わりが見つかり次第、即チェンジしようと思ってる」
エナさんは気持ちよさそうに答えてくれた。
長い金髪が、さらさら揺れる。
「総督、多弁症出てますよ! そんなに早口で喋ったら、何言ってるかさっぱり分かりません!」
「分かってないのはお前だけだよ。みんながみんなIQ4だと思うな」
「なんですか、褒めてるんですか?」
「花束にも劣る知能指数を誇らないでもらっていいかな」
エナさんはニコニコしているけど、ちょっとイラッとしているらしく、不機嫌そうに頭を揺らしている。
「総督、聞き流してください。同じレベルで言い争ったら負けですよ」
見かねたディーさんが申し出る。
「そうなんだけど、お前のエフに対する密かな想いを把握してる僕からすると、なんか無性に何かを壊したい気持ちになるよね」
ディーさん、エフさんのこと好きなのかな?
というか、この女の人の名前はエフさんって言うのかな?
エフさんが喋り始めてから、急に話の方向性が愉快になったけど……
「話を戻していい? あのさ、醤油の居場所を知ってるんだよね、君。教えてもらっていい?」
「教えてもいいですけど……教えたらわたしは殺されるんですよね?」
「教えないなら痛い思いをするだけだよ」
「この都市の問題を、教えてくれませんか? わたし、この都市とは全然別のところから来たんです。わたしのことを助けてくれる人もいるし、もしかしたら解決できるかもしれません」
「あー、そうそう。それなんだけど、別の場所って、君の前世とは別の場所があるの? 君はこの世界に転生してきて、すぐにここに来たわけじゃなくて、どこかを経由してきたような口ぶりだよね」
エナさんは不思議そうに首を傾げる。
エナさんも、上の世界のことは知らないみたいだ。
「そうです。この世界樹の都市の上には、別の世界があるんです。あの空の上に」
わたしは、天井を指差してそう言った。
LEDに彩られた、人工的な天井を。
「あ、とりあえず用事が済むまでは生かすことにしといたから、ビーも殺さなくていいよ。良かったね!」
「……承知いたしました、総督」
ビーさんはそう言って、わたしから目を合わせないようにしたままどこかに行ってしまった。
「ちょっと無愛想だけど、忠誠心はあるから重宝してるんだよ。他の奴が嫌がる仕事もやってくれるし、便利なんだよねー」
「……」
「もちろん僕がやってもいいんだけど、ちょっと面倒なんだよね。一撃貰ってからの反撃しかできないんだ。だからほら、君のことも殺せなかったわけ。一撃っていっても罵倒一つで条件は満たせるから、呪いと合わせて割と自由に殺せるんだけどね」
悪びれる様子もなくそう言うエナさんに、言いようのない変な感情が湧いてくる。
怒りのような、嫌悪のような、恐怖のような。
または単に、共感のような。
「あ、ディーたちじゃん。お帰り」
まるっきりオフィスの廊下みたいなところを歩いていたとき、わたしとエナさんはビーさんとは別の男の人と、その隣に立っている女の人とすれ違った。
ディーさんというらしい男の人は、ビーさんよりもやや爽やかタイプの青年で、優しそうな人だ。
雰囲気が、アリスメードさんにちょっと似ている。
「はい、総督。先ほど戻りました。その人は何ですか?」
「私も戻りました。すごいイミテートですね」
「違うよー、ミューティじゃない。イズミちゃんだよ。でもちょっと僕の欲しい情報を持ってるかもしれないから、話を聞きたくてさ」
ミューティってなんだろう。
そんなことを考えていると、ディーさんの隣に立っていた女の人がわたしに笑いかけた。
わたしも微笑んで会釈する。
「それなら、自分もご一緒しても? 総督が共有したくないというのなら、控えますが」
ディーさんは、皮肉めいた言い方で尋ねた。
話し方からして部下なのだろうけど、ビーさんみたいにただ従っている感じではないみたいだ。
「別にいいよ。どっちにしろみんなに協力してもらわなきゃいけないだろうし。だってほら、僕らって最高の仲間でしょ?」
皮肉には皮肉を返す。エナさんは表情を変えずにそう言った。
なんか嫌な感じ。
ああ、キースに会いたい。
……ツナマヨおにぎり、一旦飲み込んでから吐き出せばキースに食べさせられるかな?
「スズネです。よろしくお願いします」
「スズネ?」
「なんかそう名乗ってるんだってさ。別に名前くらい選ばせてあげても困らないでしょ? スズネって呼んであげてよ」
「……子供、なんですか?」
「そうみたいだね」
「……我々が守れなかったものを、今度は自ら奪うことになるとは」
「子供なんて、ちょこっと遺伝子を弄ればいくらでも生まれてくるじゃん。何をそんなに執着するのか分かんないけどさ。女だけでも男だけでも、なんなら生体細胞一個で人間が生み出せる時代だよ。正直、この危機においては子供よりも大人を優先すべきだよ。それが最も合理的じゃない?」
「…………」
「まだ怒ってるの? いい加減にしてよ、今は仲間内で争ってる場合じゃない。貧相なガキの手足を引きちぎって飢えを凌いででも、生き残らなきゃ。食い扶持は限られてる、無駄なリソースは切り落とす。君は賢い男だよね、だから理解してくれてるでしょ?」
「……もちろんです、総督」
「なら何をそんなにむくれることがあるのかなぁ。それに、今すぐ殺すわけじゃないよ。それまでは存分に可愛がってあげるつもり。……あ、変な意味じゃないからね?」
何を言ってるんだろう。
わたしには何のことか、よく分からなかった。
エナさんは、おもむろに部屋の扉を開けた。
そこはさっきの会議室とは違って、十分に応接間と言っていいような、シンプルだが上品なソファセットなどが備え付けられている。
エナさんは、当然のようにソファにダイブした。
「ほら、みんなも座りなよ」
みんなもっていうけど、エナさんはソファに寝そべっている。
「あ、あの総督。私、なんとなくついてきちゃいましたけど、良かったんですか?」
ディーさんの隣にいた女の人が、エナさんに尋ねる。
エナさんは首を傾げた。
「え、いいよ別に、どうせ後で情報共有するし。暇じゃないっていうなら仕事に戻ってもらってもいいよ。要するに、君の好きにすればいいよ。まあでも、どうせ君も幼女は好きでしょ」
「私をロリコンみたいに言わないでください! ま、まあ可愛いなぁって思いますけど……」
女性はわたしの方を盗むように見た。
女性は、フェミニンというか、ガーリーというか、すごく雰囲気が可愛い人だ。
なんていうか、フツウの女の子、って感じ。
「そうですね、一緒にお話を聞きます。倫理感がバグってる総督と、ムッツリスケベなディーさんと一緒じゃ、危ないですからね!」
「お前ほど僕の頭はバグってないよ。お前が希少ミューティじゃなかったら、20回は殺してるからね」
「ほらぁ、すぐそういうこと言うじゃないですか」
「あ、あの。ミューティってなんですか?」
ついに耐えられなくなったので、わたしは聞いてみた。
「ミューティっていうのは、超能力者のことだよ。遺伝子異常による突然変異の一種だね。僕は人類じゃないから関係ないけど、結構な頻度で生まれてくるんだ。5人に1人くらいの割合で。能力は色々あって、エフはテレポーター。つまり瞬間移動が使える超能力者だよ。かなり珍しいから確保したんだけど、僕に対する尊敬がないから、代わりが見つかり次第、即チェンジしようと思ってる」
エナさんは気持ちよさそうに答えてくれた。
長い金髪が、さらさら揺れる。
「総督、多弁症出てますよ! そんなに早口で喋ったら、何言ってるかさっぱり分かりません!」
「分かってないのはお前だけだよ。みんながみんなIQ4だと思うな」
「なんですか、褒めてるんですか?」
「花束にも劣る知能指数を誇らないでもらっていいかな」
エナさんはニコニコしているけど、ちょっとイラッとしているらしく、不機嫌そうに頭を揺らしている。
「総督、聞き流してください。同じレベルで言い争ったら負けですよ」
見かねたディーさんが申し出る。
「そうなんだけど、お前のエフに対する密かな想いを把握してる僕からすると、なんか無性に何かを壊したい気持ちになるよね」
ディーさん、エフさんのこと好きなのかな?
というか、この女の人の名前はエフさんって言うのかな?
エフさんが喋り始めてから、急に話の方向性が愉快になったけど……
「話を戻していい? あのさ、醤油の居場所を知ってるんだよね、君。教えてもらっていい?」
「教えてもいいですけど……教えたらわたしは殺されるんですよね?」
「教えないなら痛い思いをするだけだよ」
「この都市の問題を、教えてくれませんか? わたし、この都市とは全然別のところから来たんです。わたしのことを助けてくれる人もいるし、もしかしたら解決できるかもしれません」
「あー、そうそう。それなんだけど、別の場所って、君の前世とは別の場所があるの? 君はこの世界に転生してきて、すぐにここに来たわけじゃなくて、どこかを経由してきたような口ぶりだよね」
エナさんは不思議そうに首を傾げる。
エナさんも、上の世界のことは知らないみたいだ。
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