嫌われ者の【白豚令嬢】の巻き戻り。二度目の人生は失敗しませんわ!

大福金

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やり直しの人生 ソフィア十三歳魔法学園編

第百七十話 魔法練習スタート

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「ここが魔導訓練所ですか……」

 案内された魔導訓練所は、丸い球体のツルっとした形の建物で、異質な素材で作られているのが分かる。

ーーほう。面白い形じゃのう

 精霊王さまもキョロキョロと建物を見ている。

「不思議な建物だよね。さっ中に入ろう」

 私が立ち止まり建物を不思議そうに見ていると、アイザック様が中へと促してくれる。

 中に入ると壁や天井部分が全て魔導具で作られているのが分かる。凄いなぁ……こんなのどうやって作ったんだろう。ジーニアス様なら分かるかな。

「不思議な空間だよね。この建物内部全てに、魔法吸収魔導具が施されていて、多少の魔法を放った所で外に何の影響もないんだよ」

「なるほど! だから安心して魔法が使えるんですね」
「うん、そうなんだ。だからこの場所ならソフィアが魔法を使っても大丈夫だとは思うんだけど……」

 顎に手をおき言葉を濁すアイザック様。私が魔法使うと何か問題でもあると?

「アイザック様?」

 どう言う意味ですか? と訴えかけるように、アイザック様を見つめると

「なんでもないよ。あっほら? 先生がやってきたよ」

 上手いことはぐらかされてしまった。

 奥にある扉が開き、中から出てくる人が数名いる。あの人が先生? その後ろを歩いているのは……ファーブル様!

 気付くと同時に目が合うと、ファーブル様がクシャリと微笑みヒラヒラと手を振ってくれる。みんなに注目されているのに余裕ですね。
 

「こんにちは、私は魔法教科担当しておりますソウ・サーラです。ソウ先生と呼んで下さいね」

「「「「はいっ」」」」

 私達に魔法を教えてくれるソウ先生は、右眼だけに丸いメガネをかけ、腰まである長い髪を後ろで緩く束ねていて、ふんわりと笑う物腰やわらかそうな男の先生って感じかな?

「今日は水魔法を使って射的をしたり、水蒸気を作ったり、色々な水魔法の勉強をしたいと思います」

 水魔法で射的! 何だか楽しそう。

「では君たちの先輩であり、生徒会役員でもあるファーブル君に見本を見せて貰おう」

 ソウ先生に紹介され、少し気だるそうに渋々前にでるファーブル様。
 目立つ事を好まないファーブル様からすれば、不本意なのかもしれないけれど、みんなの前で魔法の見本をするなんて、さすが未来の魔法師団長様です。

「ではまずは、射的の見本をしてくれるかい?」

 ソウ先生が的に当てろと百メートル先にある的を指差す。

「……へいよ」
 
 ファーブル様は五つある的に向かって右手を向ける。

《ウォーターガン》

 ファーブル様が詠唱したと同時に、五つの水の玉が空中に突如現れ的に命中する。

「すごい……」

ワァァァァァァ!!

 みんなから歓声が上がる。

 ファーブル様は、そんな歓喜の声の中も態度を変えず、気だるそうに戻っていく。

 歓声を鎮めるように、ソウ先生がパンパンと手を叩くとみんなが先生に注目する。

「まぁ、これは見本だからね? 君たちはまず一つの的に当てる練習から初めようか。では順番にやって貰おうかな……そうだね誰から……」

 先生が一番初めに指名したのはアイザック様だった。

「頑張って下さいね」

「まぁ魔法は得意じゃないけど頑張ってみるよ」

 得意じゃないと言っていたのに、アイザック様は三つの的に軽々と当てた。

「やっぱりファーブルみたいには無理か……」

 アイザック様は悔しそうにしているが、この後次々にクラスメートが挑戦したけれど、的に届かない人ばかりで、誰もが一つの的にさえ当てる事が出来ない。

ーー下手くそばかりじゃのう。
ーーねーっ! あれなら僕の方が上手に出来る

 そんな様子を、精霊王さまとリルがヤジを飛ばしながら見ている。声が私にしか聞こえなくて良かった……。聞こえてたら大変だよ。

 精霊王様たちに気をとられていると、再び大きな歓声が起きる。

「え……なに?」

 どうやらグラードン王女が女の子の中で初めて的に当てたらしい。一つだけど。

「私なんて……そんなたいした実力もないのに。きっとソフィア様ならもっと凄い結果を出すでしょうに、なんか先にこんな結果を出してしまって……」

 グラードン王女はそう言いながら私を見てくる。それって自分を貶してるように言いつつ、私に対する過度な期待を煽ってるよね?

 これで、的に当てる事が出来なかったら次は何を言われるかたまったもんじゃない。

 グラードン王女は精々頑張って下さいね~とでも言うように私をバカにした目で見ているし……。

 ようしっ負けないんだから。










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