ギロチン悪役令嬢の異世界配信~断罪回避するために幼少期から配信したら、色んな人から慕われる。え、スパチャでスキルが買えるんですか!?

大福金

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新しいパーティー

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 シュトロン邸から戻ると、アルビダは今日あった出来事を、イングリットバークマン邸に作られた、母の墓前で報告していた。

 とても幸せな時間だったのだろう、終始顔が綻んでいる。

「お母様、わたくしは仲良しのお友達がたくさんできました。これもお母様がわたくしの為に残してくれた。大切な魔具のおかげです。可愛いロビンや妖精さんたちが色々アドバイスくれるのです」
『うんうん。もっと僕のこと褒めてね』

 母に報告しているアルビダの横で、ロビンがしたり顔でもっと褒めてとアピールしている。

 墓の周りには真紅の薔薇が植えられておりとてもこれが墓だとは思えない。

 母が生前このイングリットバークマン家を象徴する赤の薔薇が大好きだったから、父が〝いつも大好きな花に囲まれていてほしい〟との願いから植えられた。

 この時の気持ちを心のスキルで知った時。アルビダは嬉しくて泣きそうになるのを必死に堪えた。

 そんなこともあったな。と色々アルビダは思い出していた。
 この母の墓前で一日あった事を報告するのがアルビダの日課になっていた。

 そんなアルビダの姿を、父がこっそり見ていたなんて事はもちろん知らない。

『さっ、そろそろ行こうか? メアリーが夕食の時間だと呼びにくる頃じゃない?』
「そうですね」

 ロビンに促され、アルビダは部屋へと戻った。

 部屋に戻ると、ロビンの読み通りメアリーが夕食の準備が整いました。と呼びにくる。アルビダはメアリーと共にダイニングルームへと向かった。

 すると先に着席し待っていた父と目が合う。アルビダが席に座ったのを確認した後、父は咳払いすると「今日はシュトロン邸では礼儀作法を守り、恥じぬ行為ができたのか」と聞いてきた。
 もちろん心の声は……。

〝シュトロン邸でアビィたんは楽しめたのかな? リリーローズ嬢とは仲良くなれたのかい? 新作のドレスを着たアルビダを私も見たかった……仕事で一緒に行けなかったのが悔やまれる〟

「ゲフッ!?」

 聞こえてくる心の声と、話す言葉や表情との差があまりにもありすぎて、アルビダは思わず変な声が漏れる。

 ——お父様……わたくしヘマをしてないかと、釘を刺されたかと思いましたら……わたくしのドレス姿が見たいとか……それは嬉しいのですが……

 アルビダの顔がどんどんりんごのように赤く染まっていく。耳までも赤い。

「どうしたのだ? アルビダ? ちゃんと出来なかったのか?」

 アルビダを見つめる父の眉間に皺がよる。

 〝急にアビィの顔が赤い、もしや疲れて調子が悪いのか?〟

「はうっ、とても楽しめましたわ。お父様にも新作のドレスが仕上がりましたら着てお見せしますね」

「えっ、おおっ、んんっ……そうだな」

 〝あれ? ドレス姿が見たいって……口走ったのか私は!? 落ち着くんだ。冷静に冷静に〟

「……そうだ、ちょうど今度王宮にて大きなパーティが開催されることになったのだよ。そのパーティに間に合うなら来ていくといい。そこには同い年くらいの子供が多数参加するみたいだからな。そのパーティは第二王子の正式なお披露目でもあるんだよ」

 ——第二王子のお披露目パーティ。そういえば……リリィ様がそのパーティまでに、ドレスの仕上げを間に合わせたいって言ってたわ。

「第二王子はアルビダと同い年で十歳だな」

〝第二王子は物静かで冷静沈着だと聞いている。アビィと合うとは思えないが……まぁ、アビィに嫌な事をしたらまぁ、二度と合わせる気などないがな〟

「えっ!?」
「ん? どうしたアルビダ?」
「いえ……なんでもないです」

 急に第二王子の情報が入って来たため、驚き声に出てしまったようだ。

 ——第二王子様。どんな方なのでしょう? リリィ様は氷の王子様って言ってたような。お茶会に出ても誰ともお話をしない方って言ってました。どうしましょう、お茶会に行くの少し緊張して来ました。

 アルビダは王宮であるパーティのことが気になり、なかなか食事が喉を通らないのであった。


★★★

『おかえり~アルビダ。どうしたのそんな浮かない顔して?』

ロビンがベッドから飛びおり、アルビダの所に走って来た。

「あの……王宮でパーティがあるのですが、すごいたくさんの人が集まるみたいで……想像したら緊張してしまって」

 ——それに第二王子様のことも気になりますし……。

 そんなアルビダの様子を見たロビンは手をポムっと叩く。

『うーん。困った時は妖精たちに相談だね』
「あっ……そうですね!」
『それにね? 今日は妖精たちにご褒美もあるからね……にしし』

 ロビンが手を口に当て悪戯に笑う。何かを企んでいるかのよう。
 そんなロビンの姿を見てアルビダは首を傾げるのだった。

 
 
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