お人好し底辺テイマーがSSSランク聖獣たちともふもふ無双する

大福金

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本編 燦聖教編

お仕置き

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アレクがリュカとルイを連れて戻ってきた。
アレクの後ろをトボトボと下を向き歩いて来る二人。

その様子をみたティーゴは何となく分かってしまう。

そうか……居なかったか。でもまだこの街にいる獣人達がいるからな。諦めるにはまだ早い。

リュカとルイは何も言わずにメフィストに抱きついた。何かを察したのだろう。
メフィストは黙って頭を優しく撫でていた。

「とりあえず一旦外に出るのじゃ、貴族の屋敷に行ったジャイコブ達が戻って来ておる頃じゃろうし……」

「そうだな、それにこの車輪も外して欲しいし……」

『ステージ終わってるだろうから俺が皆を連れてくるよ』

スバルはそう言ってステージに向かい飛び立った。

「スバルありがとう助かるよ」

待ち合わせの広間には二十匹くらいのジャイコブ達とバイコーンが帰って来ていた。

まだ貴族の屋敷からどんどん帰って来ている。

獣人達は二十人って所か……まだまだ居るだろうな。

プルプルと震える足取りでティーゴはジャイコブ達の所に向かう。

その姿を見たパールは、手で口元を押さえ必死に笑いを堪えていた。

待ち合わせの見晴らしのいい広場に、ティーゴ達が戻って来て三十分ほど経つとジャイコブウルフ達は全て戻ってきた。

何と三百人も獣人が集まった。こんなも貴族の所に獣人達が居たなんて……ケガをしている獣人も多数いたので、回復魔法で治癒していたら、遠くから軽快なリズムを刻むいつもの声が聞こえて来た。

アイツらが戻って来たんだろう。

ジャイ♪ジャイ♪ジャイコブ♪ジャイジャイジャイコブ♪

ハクとロウが、くるくると踊りながら広間に登場するとジャイコブウルフ達がビシッと後ろ足を整え整列した。

凄いなこの統率力、ジャイコブウルフ達は全員がハクとロウをジッと見つめ次の言葉を待っている。

『お疲れジャイ♪良くやった』
『この後はご褒美のお祭りコブ♪』

ジャイジャ~~イ♪

その言葉を聞いてジャイコブウルフ達は、楽しそうにその場でステップを踏んだ。

おっ?のんびり歩いてる奴らが居るな。あれは一号、二号、三号だな、それに銀太とスバルも一緒だ。何やら楽しそうに笑いながら歩いている。

これで全員が広間に集まったな。




★     ★     ★




「あーっやっと足が自由になったよ」

ティーゴはハクとロウからやっと鍵を渡して貰い、車輪を外す事ができた。

『すまんジャイ……ステージが楽しくて主様の車輪を外すの忘れてたジャイ』

ハクとロウは耳をペタンと下げ申し訳なさそうにティーゴを見る。

「大丈夫だよ。上手に滑れなかった俺も悪いんだし、気にしてないよ」

ティーゴは照れ臭そうに笑いハクとロウの頭を撫でた。

『主様……』

ハクとロウのふさふさの尻尾は上下に激しく動き地面に穴が空きそうな勢いだ。

「で?ステージはどうじゃった?」

パールが興味津々に話を聞く。

すると三号が興奮気味に教えてくれる。

『もうねっ!凄かったんだから、ハクとロウが大ジャンプしてクルクル回ったりと大技を繰り返すもんだから、歓声が凄くって!貴族達が持ってる金貨全てばら撒いたんじゃない?ってくらいステージは金貨のシャワーだったわ』

『そうそう……そんでその後からノコノコと燦聖教スターセブンの奴らが現れてさっククッ』

スバルは思い出したのか笑いながら話をする。

『登場してすぐにガドウィン街の時と同じでさっ……ククッ貴族達が皆石を投げて……ププッしかも貴族全員が狙って投げるから凄い命中してさっスターセブンの奴ら泣きながら逃げ回ってたぜ』

『ふふっそうそう。その後、ちゃんと全員縛って集めといたわ』

「そうか……ありがとう。お疲れ様だ」

後は青色の塔だけか、あそこに親玉がいるだろうな。
メフィストのお仕置き大丈夫かな……まぁ俺も一緒に行くし危険なら止めれば良いか。

などと考えていた俺が、甘かったと思い知るのはこの後すぐだった。
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