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38、ハルカレンディアの策
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杖をつくなと言ったせいかどうかはともかく、昼間、壁を伝うようにしてアギレオが家を空けた隙に用意しておいた小道具を収納から持ち出し、寝台へ戻る。
寝転んだまま、何事かと興味津々の顔を隠さぬアギレオの身を再び跨ぎ、ひとやすみしているアギレオのペニスの上に遠慮なく尻を落として膝を畳むように座り。
よく見えるように、持ち出した内の、小さな壷をアギレオの胸の上に置いてやる。
「おっ、…マジか」
見つかっちまったか、と、ニヤニヤする顔に、片眉を跳ね上げて首を傾げてみせる。
蓋を取り、壷を傾け、右手にたっぷりと蜜を受ける。蜂蜜にしては少しゆるく“一番いい滑りになるように”と栗毛の娼婦が言っていた、娼館特別製のものであるのは、この壷と一緒に箱に詰められていた様々な小道具から知れた。
片手と膝で身を支え、尻を持ち上げ。
「……、」
掌から零れそうな蜜に注意しながら尻の穴に塗りつければ、ほんの少し息が詰まる。
水浴びで清めたせいで、指一本押し込むのは造作もない。ぬめりを伴ってそこに入ってくるのも、自分の指では違和感の方が勝るのだが。
「ぅ、」
アギレオの上に跨がり、自分で尻の穴を濡らすところをわざと見せているという、後ろ暗いような快感で、小さく震える。
窄まった穴に指が通る、節を数えるような感触はやや遠く。指を締めつけ、うろたえるようにヒクつく穴の縁、そこから続くやや長い筋肉の筒、ぽっかりと広がる柔らかい肉を知る指の、こんなものかとでもいうべき知覚が、あまり面白いものではない。
先、口を押し広げたアギレオのペニスの太さを考え、まだきついななどと思い浮かべて、妨げになるだろう入り口の固さを揉んで拡げて柔らかくしていく。
「ふ、」
グイと指で大きく開くと少しこたえ、背がたわんでふと、アギレオの顔を見る。
「…気持ちいいか」
舌舐めずりしているが。
「……いや、…あまり」
仕掛けた自分の方が雰囲気がなくて、少し笑ってしまう。
返答に向こうでも笑う声を聞きながら、下から上がってきて太股を撫でる手を少し見て。
背を起こし、アギレオの腰の向こうへ壺とは別に置いた“ふいご”を取る。
アギレオの胸に置いたままの壺から蜜を吸い取るやや品のない音に、おおぉぉ、などと声が上がるのに笑いながら、そのくちばしを蜜から抜き。
背の方から尻の穴に刺せば、少し眉が寄る。
好色めいてニヤニヤ笑いを浮かべているアギレオの目を見つめながら、自分がどんな顔をしているか、分からない。
「…っ、ふ、ぅ…」
冷たさが先で、質量は後からやってくる。
尻が冷える感覚に知らずぶるりとはしる身震いで、どういうものだか、一気に身体の熱が上がる。熱くなっていく身体と競うように、中で冷たさが広がり、後を追うかに内部を押し広げる圧迫感。
ただれた快感を覚えて敏感なそこを、得体の知れないものに犯される言いがたい感覚。
浮いていた手を思わずアギレオの胸につき、項垂れて耐えながら、“ふいご”を絞りきって。
己を犯すものを、出ていかぬように力込め、留める尻の穴が、変に疼く。
少し落ち着くのを待ってから先へ進もうと下げる尻をふいに、指を食い込ませるように掴まれ、顔を上げた。
「なあ、おい、ハル。……それじゃ見えねえんだが」
何がだ?と、互いにもう全裸で、全て晒している現状をあらためて思い浮かべ、首をひねりそうなところへ、まさかと思い当たる。
カッと、火でも入ったように、火照った全身になお熱が上り、目を剥く。
「なっ、なにを、ばッ、馬鹿者、」
尻を揉む手から逃れようと身をよじるが、腹に蜜を抱えた不思議な重さで、上手く逃げられない。
「バカってほどのことかよ。逆向いてもっかいやれよ」
「頭がおかしいのか!?」
「おッ前、俺の腹の上で尻の穴に蜂蜜突っ込んどいて、逆向いてやるくれえで今更そんな」
「も、もう入らない!」
「入る入る。ほら、準備してやっから向こう向け」
「ちょっと! 待て、ま、待て、…ちょ、待っ、…」
“ふいご”を取り上げられ、足を引かれ胴を押され、ぎこちない身体でかわしきらず、まんまとアギレオに尻を向けた四つん這いにさせられて、声に出して唸る。
「ほら、手ぇ寄越せ」
「…馬鹿な……こんな…」
手を取られ、ふいごを握らされ、どうという間もなく、くちばしが尻に突っ込まれて。
「ほら、」
「アッ」
強ばる手を覆うように掴まれ、握られて声が出る。
「……勃ってるぜ、…ほら…そのまま自分で押し込めよ」
「ッ、は、…ぁ、」
そこを満たされるのが、悦い。けれど。
離すことができぬ指に力を込めれば、腹の中を満遍なく押し上げられる、ぬるい快感。
「ぁ、は、ぁ、あ、、も、もう、ぁ、駄目だ、だめ、も、入らな、」
掴めるはずのない腹の中のものを掴もうとでもするよう、腰が勝手に動き、今にも苦しさが勝りそうな快感を、尻を撫でるアギレオの手が煽る。
腹の重さと息苦しさより、その奥、排泄の予兆のような感覚が宿って、汗が噴き出す。
「ま、待て、だめ、だめ、っ、いやだ、いや、」
「終わりだよ、抜くぜ」
「えっ」
づるんと滑らかに固いものが引き抜かれた感触に、肩と背が飛び上がる。
「んヒッ!?」
その汚い音を聞かずとも、こらえられずいくらか漏らしてしまったことが分かる。
「な、ぁ、あ、ばか、馬鹿…ッ」
へいへい、と、取り合わぬ声に歯噛みするような思いは薄く、一瞬の突き刺すような快楽の名残りと、羞恥と屈辱に震える。
何を見られたか、考えるのも情けない。
「よ、っと。ほら、もうちょい前いけ」
震えるばかりの足の下でアギレオが動き、押されてぎこちなく膝行って。
「…大丈夫かよ。…ほら、ここだろうが…」
「……ぁっ」
押された尻を今度は引かれ、震えながら下ろすそこに、すぐにそれと分かる固い丸み。
「っ、も、もう、い、いっぱいで、入らない、ッ」
力加減を変えるとまた蜜を漏らしてしまいそうで。
身動ぎできず、屹立した肉棒の先に穴を押し当てたまま、ひどく戸惑い。
「入る入る。頑張れ頑張れ」
明らかに笑いながら尻を撫でられ、今度こそ強く歯噛みする。
「あッ!? なに、できない、できない、アギレオ、いやだ、」
包むように尻に添えられた手が指を伸ばし、穴の周辺を撫でられ、振り返りきれぬ顔で首を横に振る。指の腹で柔らかくそこをくすぐられると、吐息が抜けるようで。
「だめ…」
「…大人しくしてな。ひどくしやしねえよ」
尻の穴の周りを辿り、そこから手前へ、優しげに会陰をなぞられ、小さく震える。
優しく優しく、穴をくすぐっては離れ、敏感な直線を知らしめては戻る指に、尻が動いてしまう。柔らかく、繰り返し刺激されるそこが次第に緩むように感じ、自分が動くせいで押しつけては離れる、なめらかで固い亀頭のまるみが強く意識され。
「ぁ、あ、…ぁ、……っだめ、…だめ……ッ」
尻が下がる。勝手に、ではない。
疼きの高まっていくそこに、それを押し込みたくて耐えられず。
「はっ、ぁっ、あン、ぁ、ああ…!」
ひどい音がする。
品のない音を立てて、熱く強張った勃起を押し込んでいくそこから、過剰なせいで溢れていく蜜。
そのひどい汚らしさすら捩れた快感であることが、恐ろしい。
「ハ、あ、ああ、ぁァ…」
ぬめる蜜のなめらかさに甘んじるよう、自分で施したためか狭い穴をくぐる太さが、容易く。
「ン……、…ほら、よろこんでねえで動け」
「ぅあッ」
尻上げな、と、押され、持ち上げる尻の中を亀頭の括れが淡く掻いて出て、声が跳ねる。アギレオのペニスが、腹の中でも育っているように感じられる。
尻を掴んで導かれ、上下させればその通りに擦れて、たまらない。
翻弄されるような感覚ながら、自分で腰を揺らしてしまう。けれど、思うように擦りつけられず、もどかしく。
「…格好のせいだ、膝ァ着くんじゃなく立てな…」
半ば、どうされて、どうしているのか分からない。腿を掌で軽く打たれ、もぞもぞと身を捩り。
「は、はあ、あ、」
それでも、膝を立ててしゃがむ体勢に、まだ自在さが足りず、アギレオの足首を掴んで身を支え。あられもない、と、頭の中で羞恥が叱っても、止められない。
みっともない格好で尻を振り立て、腹の中の快を夢中で追う。
「ぅ、ふ、っ、ん、ゥ」
深く甘い快感に、今まさに尻から溢れる蜜そっくりに、全身がとろけるようで。
けれど、追えば追うほど、もどかしさを知る。自分では、その奥にあるはずの頂に届かない。
「ん、ぅ、うゥ……」
身悶えながら苛立ち、しばらくそうして追い立てる無為に、怒りそうになりながら、堪えて見切りを付けて。
「ッぅお、」
乱暴に引き抜き、這うようにしながら向きを変え、アギレオの方を向いて跨がり直す。
上がってきて頬を包む手を、肩とで挟むように頬を擦りつけ。
「……なんだよ」
片頬に笑う顔に、口角を下げる。
「…独力では辿り着けそうもない……」
肩を落とすように息をついて言うのに、ぶは、と噴き出され、ムと眉が寄り。
撫でる頬をやんわりつままれ、そちら側の目を眇める。
「悪ぃな、ちょっと……交替してやれそうにねえわ。…こっちでイカせてやるか?」
遠慮のない手に勃起したペニスを握られ、ん、と鼻から声が抜ける。
やれやれ、と、長く息をついてから、頭を振ってみせる。
「…お前は寝ているだけでいいと私が言い出したのだ。……」
それもどうかと思いながら、アギレオの胸に手を着いて尻を上げ、逆の手でアギレオのペニスを握って穴に宛がう。
ズブ、と雑に突き立て。
「う、」
「…ッ!」
思いがけず、アギレオの方が余裕がなかったのだと、その表情に気づいて。
よしと気合いを入れ直し、教えられた通りに膝を立て、胸に着いた片手でバランスを支え、逆の手で自分のペニスを握る。
アギレオを落とせればそれでいいと思ったところで、張り詰めた勃起は己もすぐに限界を迎えそうだと、胸が緩む。
「――っ、ん、っ、ッ、ふ、……ゥ、」
「ぃ、……ハ、」
自分でペニスを扱きながら尻を振り立て、ふいに、身動きのろくに取れぬアギレオが己のするのに身悶えているのだと気づき、頭の裏が恍惚となる。
「はァ、ぁあ…」
眉を寄せたその顔を見ながら酔い痴れ、思わず夢中で腰を使って責め立て。
「は、あ、ぁ、あ、ああ、アギレオ、っ、…アギレオ…っ」
「っ、ァー、あア、クソ、――ハル、……ハル、すげえ、いい、」
「ンふ、んっ、ん、ンっ」
笑みがこぼれてしまう。
息を荒げ、きっとそのままだらしない顔で。この不遜な男を征服してやったという幼稚な喜びも、腹の中に放出される熱に押し出されるような、熱い射精の感覚に溶けた。
寝転んだまま、何事かと興味津々の顔を隠さぬアギレオの身を再び跨ぎ、ひとやすみしているアギレオのペニスの上に遠慮なく尻を落として膝を畳むように座り。
よく見えるように、持ち出した内の、小さな壷をアギレオの胸の上に置いてやる。
「おっ、…マジか」
見つかっちまったか、と、ニヤニヤする顔に、片眉を跳ね上げて首を傾げてみせる。
蓋を取り、壷を傾け、右手にたっぷりと蜜を受ける。蜂蜜にしては少しゆるく“一番いい滑りになるように”と栗毛の娼婦が言っていた、娼館特別製のものであるのは、この壷と一緒に箱に詰められていた様々な小道具から知れた。
片手と膝で身を支え、尻を持ち上げ。
「……、」
掌から零れそうな蜜に注意しながら尻の穴に塗りつければ、ほんの少し息が詰まる。
水浴びで清めたせいで、指一本押し込むのは造作もない。ぬめりを伴ってそこに入ってくるのも、自分の指では違和感の方が勝るのだが。
「ぅ、」
アギレオの上に跨がり、自分で尻の穴を濡らすところをわざと見せているという、後ろ暗いような快感で、小さく震える。
窄まった穴に指が通る、節を数えるような感触はやや遠く。指を締めつけ、うろたえるようにヒクつく穴の縁、そこから続くやや長い筋肉の筒、ぽっかりと広がる柔らかい肉を知る指の、こんなものかとでもいうべき知覚が、あまり面白いものではない。
先、口を押し広げたアギレオのペニスの太さを考え、まだきついななどと思い浮かべて、妨げになるだろう入り口の固さを揉んで拡げて柔らかくしていく。
「ふ、」
グイと指で大きく開くと少しこたえ、背がたわんでふと、アギレオの顔を見る。
「…気持ちいいか」
舌舐めずりしているが。
「……いや、…あまり」
仕掛けた自分の方が雰囲気がなくて、少し笑ってしまう。
返答に向こうでも笑う声を聞きながら、下から上がってきて太股を撫でる手を少し見て。
背を起こし、アギレオの腰の向こうへ壺とは別に置いた“ふいご”を取る。
アギレオの胸に置いたままの壺から蜜を吸い取るやや品のない音に、おおぉぉ、などと声が上がるのに笑いながら、そのくちばしを蜜から抜き。
背の方から尻の穴に刺せば、少し眉が寄る。
好色めいてニヤニヤ笑いを浮かべているアギレオの目を見つめながら、自分がどんな顔をしているか、分からない。
「…っ、ふ、ぅ…」
冷たさが先で、質量は後からやってくる。
尻が冷える感覚に知らずぶるりとはしる身震いで、どういうものだか、一気に身体の熱が上がる。熱くなっていく身体と競うように、中で冷たさが広がり、後を追うかに内部を押し広げる圧迫感。
ただれた快感を覚えて敏感なそこを、得体の知れないものに犯される言いがたい感覚。
浮いていた手を思わずアギレオの胸につき、項垂れて耐えながら、“ふいご”を絞りきって。
己を犯すものを、出ていかぬように力込め、留める尻の穴が、変に疼く。
少し落ち着くのを待ってから先へ進もうと下げる尻をふいに、指を食い込ませるように掴まれ、顔を上げた。
「なあ、おい、ハル。……それじゃ見えねえんだが」
何がだ?と、互いにもう全裸で、全て晒している現状をあらためて思い浮かべ、首をひねりそうなところへ、まさかと思い当たる。
カッと、火でも入ったように、火照った全身になお熱が上り、目を剥く。
「なっ、なにを、ばッ、馬鹿者、」
尻を揉む手から逃れようと身をよじるが、腹に蜜を抱えた不思議な重さで、上手く逃げられない。
「バカってほどのことかよ。逆向いてもっかいやれよ」
「頭がおかしいのか!?」
「おッ前、俺の腹の上で尻の穴に蜂蜜突っ込んどいて、逆向いてやるくれえで今更そんな」
「も、もう入らない!」
「入る入る。ほら、準備してやっから向こう向け」
「ちょっと! 待て、ま、待て、…ちょ、待っ、…」
“ふいご”を取り上げられ、足を引かれ胴を押され、ぎこちない身体でかわしきらず、まんまとアギレオに尻を向けた四つん這いにさせられて、声に出して唸る。
「ほら、手ぇ寄越せ」
「…馬鹿な……こんな…」
手を取られ、ふいごを握らされ、どうという間もなく、くちばしが尻に突っ込まれて。
「ほら、」
「アッ」
強ばる手を覆うように掴まれ、握られて声が出る。
「……勃ってるぜ、…ほら…そのまま自分で押し込めよ」
「ッ、は、…ぁ、」
そこを満たされるのが、悦い。けれど。
離すことができぬ指に力を込めれば、腹の中を満遍なく押し上げられる、ぬるい快感。
「ぁ、は、ぁ、あ、、も、もう、ぁ、駄目だ、だめ、も、入らな、」
掴めるはずのない腹の中のものを掴もうとでもするよう、腰が勝手に動き、今にも苦しさが勝りそうな快感を、尻を撫でるアギレオの手が煽る。
腹の重さと息苦しさより、その奥、排泄の予兆のような感覚が宿って、汗が噴き出す。
「ま、待て、だめ、だめ、っ、いやだ、いや、」
「終わりだよ、抜くぜ」
「えっ」
づるんと滑らかに固いものが引き抜かれた感触に、肩と背が飛び上がる。
「んヒッ!?」
その汚い音を聞かずとも、こらえられずいくらか漏らしてしまったことが分かる。
「な、ぁ、あ、ばか、馬鹿…ッ」
へいへい、と、取り合わぬ声に歯噛みするような思いは薄く、一瞬の突き刺すような快楽の名残りと、羞恥と屈辱に震える。
何を見られたか、考えるのも情けない。
「よ、っと。ほら、もうちょい前いけ」
震えるばかりの足の下でアギレオが動き、押されてぎこちなく膝行って。
「…大丈夫かよ。…ほら、ここだろうが…」
「……ぁっ」
押された尻を今度は引かれ、震えながら下ろすそこに、すぐにそれと分かる固い丸み。
「っ、も、もう、い、いっぱいで、入らない、ッ」
力加減を変えるとまた蜜を漏らしてしまいそうで。
身動ぎできず、屹立した肉棒の先に穴を押し当てたまま、ひどく戸惑い。
「入る入る。頑張れ頑張れ」
明らかに笑いながら尻を撫でられ、今度こそ強く歯噛みする。
「あッ!? なに、できない、できない、アギレオ、いやだ、」
包むように尻に添えられた手が指を伸ばし、穴の周辺を撫でられ、振り返りきれぬ顔で首を横に振る。指の腹で柔らかくそこをくすぐられると、吐息が抜けるようで。
「だめ…」
「…大人しくしてな。ひどくしやしねえよ」
尻の穴の周りを辿り、そこから手前へ、優しげに会陰をなぞられ、小さく震える。
優しく優しく、穴をくすぐっては離れ、敏感な直線を知らしめては戻る指に、尻が動いてしまう。柔らかく、繰り返し刺激されるそこが次第に緩むように感じ、自分が動くせいで押しつけては離れる、なめらかで固い亀頭のまるみが強く意識され。
「ぁ、あ、…ぁ、……っだめ、…だめ……ッ」
尻が下がる。勝手に、ではない。
疼きの高まっていくそこに、それを押し込みたくて耐えられず。
「はっ、ぁっ、あン、ぁ、ああ…!」
ひどい音がする。
品のない音を立てて、熱く強張った勃起を押し込んでいくそこから、過剰なせいで溢れていく蜜。
そのひどい汚らしさすら捩れた快感であることが、恐ろしい。
「ハ、あ、ああ、ぁァ…」
ぬめる蜜のなめらかさに甘んじるよう、自分で施したためか狭い穴をくぐる太さが、容易く。
「ン……、…ほら、よろこんでねえで動け」
「ぅあッ」
尻上げな、と、押され、持ち上げる尻の中を亀頭の括れが淡く掻いて出て、声が跳ねる。アギレオのペニスが、腹の中でも育っているように感じられる。
尻を掴んで導かれ、上下させればその通りに擦れて、たまらない。
翻弄されるような感覚ながら、自分で腰を揺らしてしまう。けれど、思うように擦りつけられず、もどかしく。
「…格好のせいだ、膝ァ着くんじゃなく立てな…」
半ば、どうされて、どうしているのか分からない。腿を掌で軽く打たれ、もぞもぞと身を捩り。
「は、はあ、あ、」
それでも、膝を立ててしゃがむ体勢に、まだ自在さが足りず、アギレオの足首を掴んで身を支え。あられもない、と、頭の中で羞恥が叱っても、止められない。
みっともない格好で尻を振り立て、腹の中の快を夢中で追う。
「ぅ、ふ、っ、ん、ゥ」
深く甘い快感に、今まさに尻から溢れる蜜そっくりに、全身がとろけるようで。
けれど、追えば追うほど、もどかしさを知る。自分では、その奥にあるはずの頂に届かない。
「ん、ぅ、うゥ……」
身悶えながら苛立ち、しばらくそうして追い立てる無為に、怒りそうになりながら、堪えて見切りを付けて。
「ッぅお、」
乱暴に引き抜き、這うようにしながら向きを変え、アギレオの方を向いて跨がり直す。
上がってきて頬を包む手を、肩とで挟むように頬を擦りつけ。
「……なんだよ」
片頬に笑う顔に、口角を下げる。
「…独力では辿り着けそうもない……」
肩を落とすように息をついて言うのに、ぶは、と噴き出され、ムと眉が寄り。
撫でる頬をやんわりつままれ、そちら側の目を眇める。
「悪ぃな、ちょっと……交替してやれそうにねえわ。…こっちでイカせてやるか?」
遠慮のない手に勃起したペニスを握られ、ん、と鼻から声が抜ける。
やれやれ、と、長く息をついてから、頭を振ってみせる。
「…お前は寝ているだけでいいと私が言い出したのだ。……」
それもどうかと思いながら、アギレオの胸に手を着いて尻を上げ、逆の手でアギレオのペニスを握って穴に宛がう。
ズブ、と雑に突き立て。
「う、」
「…ッ!」
思いがけず、アギレオの方が余裕がなかったのだと、その表情に気づいて。
よしと気合いを入れ直し、教えられた通りに膝を立て、胸に着いた片手でバランスを支え、逆の手で自分のペニスを握る。
アギレオを落とせればそれでいいと思ったところで、張り詰めた勃起は己もすぐに限界を迎えそうだと、胸が緩む。
「――っ、ん、っ、ッ、ふ、……ゥ、」
「ぃ、……ハ、」
自分でペニスを扱きながら尻を振り立て、ふいに、身動きのろくに取れぬアギレオが己のするのに身悶えているのだと気づき、頭の裏が恍惚となる。
「はァ、ぁあ…」
眉を寄せたその顔を見ながら酔い痴れ、思わず夢中で腰を使って責め立て。
「は、あ、ぁ、あ、ああ、アギレオ、っ、…アギレオ…っ」
「っ、ァー、あア、クソ、――ハル、……ハル、すげえ、いい、」
「ンふ、んっ、ん、ンっ」
笑みがこぼれてしまう。
息を荒げ、きっとそのままだらしない顔で。この不遜な男を征服してやったという幼稚な喜びも、腹の中に放出される熱に押し出されるような、熱い射精の感覚に溶けた。
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