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2.異世界

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「・・・・・」

 気がつくとそこは、ベットの上だった・・・わけはなく、薄暗い空間だった。

 足元はゴツゴツした岩肌で、ジメッとしている。

 空間の大きさとしては、大きな体育館が2つは入る程もあり、天井は恐ろしく高い。

 薄暗いのは、閉ざされた空間で壁全体が僅かに発光しているからみたいだ。


「・・・これは、明らかにダンジョンだよね」


 だが、どうもおかしい。

 魔物が襲ってくる気配もないし、シ~ンと静まり返っている。


「どういうこと?」


 ひとりで、つぶやくしかない。


「ん?」


 あたりをよく見回していると、遠くの方に何かが転がっているのが見えた。

 周囲を警戒しつつ、近づいてみる。


 ・・・人?

 薄明かりの中、ようやく見えてきたのは、横たわる2つの人の様な物体だった。

 片方は、やけにデカイ。

 10mくらいまで近づいても、どちらもピクリとも動かない。

 恐る恐る、更に近づいてみる。

 
 ・・・ヤッパリ人か?

 それにしても・・・。


「ボロボロだな」


 至近距離まで来ても動かない、人らしきそれに、声をかけてみる。


「あの~、大丈夫ですか~?」


 ・・・・返事がない。

 どちらもうつ伏せ状態のようだ。

 小さい方を仰向けにする。


「ウェッ」


 手には剣を持ち、プレートアーマーを着ている、俺とそう違わない年齢の男だった。

 髪の色は金髪。

 だが、その金髪は赤黒く染まっている。

 首から大量の血が流れ出ている。

 固まり具合から、それほど時間が経っていないのが分かる。

 人の死体なんて見たことのない俺は、口を押さえて吐きそうになる。


「こ、こっちは?」


 しばらく我慢し、息を整えると、もう一つの大きい方へ近づく。


「これは、明らかに人じゃないな」


 意を決して、仰向けにする。


「ゲッ!」


 我慢しきれずに、吐いてしまった。

 昼飯抜きだったので、胃液しか出ない。


「首が・・・無い」


 牛よりも大きな体で、ボロ布の衣を腰にまとい、手には巨大な両刃の斧を握っている。

 あたりを見回すと、少し離れた所に、その首が転がっていた。

 頭に二本の角・・・ウシ・・・ミノタウロス?

 首の切断面が、ヌメヌメと光っていて生々しい。


 よく見れば、あたりの地面はボコボコ状態だった。


「ついさっきまで戦っていたのか・・・」


 ・・で、相打ちだったと。


 ピロリロリン!


『スキルを獲得しました!』

 
 頭のなかで、軽快なアラーム音が鳴ったあと、アナウンスが流れた。


「お!なんかスキルを獲得したらしい」


 ま、それはそれとして。

 この状況どうすればいいんだ?

 足元には、人間(冒険者?勇者?)と魔物(ミノタウロス?ダンジョンボス?)の2つの死体。

 このままにしてたら、アンデット化とかしないかな?

 解体して、部位を取るとかした方がいいのか?

 それとも、ダンジョンが吸収しちゃうってパターンか?


「ん?あれは何だ?」


 隅の方に、キラリと光る物体がある。

 近寄ってみる。


「宝箱!」


 スゲー、本物の宝箱、初めて見た。

 そうか、一応ダンジョンボスが倒されたから、出てきたのか。


「貰っていいのかな?」


 待てよ・・・。

 たしか、イナンナはすぐにステータス弄れって、言ってたな。

 何からやればいいんだ?


「ん~~~」


 死体を処理するにしても、今の俺にはどうすることも出来ないしな。

 宝箱開けたって、全部持てるのかって話だ。


「まずは、やっぱりステータス弄りか」


 そうと決まれば、『ステータス!』


【ステータス】
名前:セイヤ(大伴聖也)
年齢:17
種族:人族?
称号:「神に導かれしもの」(別名「世界を渡るもの」、「かき乱すもの」)
加護:イナンナの加護、ウカノミタマの加護
適正属性:全属性
職業:
レベル:1
-----------------
(ステータスポイント:1000 ×100)
HP:67/67
MP:20/20
-----------------
【スキルステータス】
[スキル]
・火属性魔法LV0
・水属性魔法LV1 ウォーターボールLV0
・風属性魔法LV1 ウィンドボールLV0
・土属性魔法LV1 サンドボールLV0
・光属性魔法LV1 ライトボールLV0、ヒールLV0、浄化LV0
・闇属性魔法LV0
・聖属性魔法LV1 ヒールLV0、浄化LV0
・無属性魔法LV1 クリーンLV0、身体強化LV0、探知LV0、索敵LV0、気配察知LV0、魔力察知LV0、短距離転移LV0、長距離転移LV-(短距離転移がLV10の時自動取得)、精神異常耐性LV1NEW!
・刀術LV0、剣術LV0、槍術LV0、弓術LV0、棒術LV0、武術LV-(刀,剣,槍,弓,棒,格闘がLV10の時自動取得)
・体術LV0、拳術LV0、脚術LV0、格闘術LV-(体,拳,脚がLV10の時自動取得)
・錬精術LV0
・鍛造術LV0
・器造術LV0
・創造術LV-(錬精,鍛造,器造がLV10の時自動取得)
-----------------
[ユニークスキル]
・鑑定
・アイテムボックス
・隠蔽
・無詠唱
・全言語
・空間把握(探知,索敵がLV10の時自動取得)
・金勘定
-----------------
[固有能力]
・世界知識
・魔力操作
・****
・****
-----------------



「おお!精神異常耐性スキルが増えてる」


 そうか、初めて見るナマの死体に耐えたので、獲得したのか。


「さて、どう弄ろう・・・」

 俺は、その場にあぐらをかいて、ステータス画面を指でスクロールしていく。


「ん~~・・・。割り振れるステータスポイントは・・・」


 1000×100だから、100000ポイントある。


「HPと、MPは大事だよな、なになに・・・HPがゼロになれば死ぬし、MPが0で意識がなくなるってか・・」

 まずは、10000ポイントずつ振っといて・・・。


「でも、100000ポイントってあっという間だよなあ」


 まあ、一般的に言って今の数値がどうなのか分かんないけど・・・やっぱり、お賽銭1000円くらい奮発しとけば良かったなあ~(せめて500円)

 スキルの分も入れると、とにかく項目が多いからな・・・残りは80000ポイント。


「まずは魔法関係を・・・・ん?スキルはレベル1上げるのに100ポイント消費?各レベルはMAX10・・・そうなんだ」


 どうやら、レベル100とかはないらしい。


「じゃあ、各属性魔法をレベル10に」


 100ポイントずつ、8種類だから8000ポイント消費と・・ちがうや、すでにレベル1のもあるんだった。


「ということは、7400消費で、残72600」


 それから、武術系を全部レベル10に。


「えー、まず刀,剣,槍,弓,棒,格闘を上げて、6000消費。で、これらが統合されて、武術を取得。さらに1000消費と。残り、65600」


 つぎは・・体術系を上げて・・。


「体,拳,脚を3000で上げ・・統合されたら、格闘術で1000使う・・残P61600」


 減らないね。

 今度は、創造術系か。


「錬精,鍛造,器造を上げて、統合したら創造術をMAXまでで、4000P消費・・残が57600と」


 残りの統合系は・・・。


「えと、短距離転移を上げると・・長距離転移になってMAXへ・・55600」


 最後に・・。


「探知,索敵から~の、空間把握!よし、残り52600」


 さあ、どんな感じ?

 『ステータス』

【ステータス】
名前:セイヤ(大伴聖也)
年齢:17
種族:人族?
称号:「神に導かれしもの」(別名「世界を渡るもの」、「かき乱すもの」)
加護:イナンナの加護、ウカノミタマの加護
適正属性:全属性
職業:
レベル:1
-----------------
(ステータスポイント:526 ×100)
HP:10067/10067
MP:10020/10020
-----------------
【スキルステータス】
[スキル]
・火属性魔法LV10 ファイヤボールLV0NEW!
・水属性魔法LV10 ウォーターボールLV0
・風属性魔法LV10 ウィンドボールLV0
・土属性魔法LV10 サンドボールLV0
・光属性魔法LV10 ライトボールLV0、ヒールLV0、浄化LV0
・闇属性魔法LV10 ダークボールLV0NEW!
・聖属性魔法LV10 ヒールLV0、浄化LV0
・無属性魔法LV10 クリーンLV0、身体強化LV0、気配察知LV0、魔力察知LV0、長距離転移LV10(短距離転移がLV10の時自動取得)、精神異常耐性LV1
・武術LV10(刀,剣,槍,弓,棒,格闘がLV10の時自動取得)
・格闘術LV10(体,拳,脚がLV10の時自動取得)
・創造術LV10(錬精,鍛造,器造がLV10の時自動取得)
-----------------
[ユニークスキル]
・鑑定
・アイテムボックス
・隠蔽
・無詠唱
・全言語
・空間把握(探知,索敵がLV10の時自動取得)
・金勘定
-----------------
[固有能力]
・世界知識
・魔力操作
・****
・****
-----------------


「だいぶ、らしくなってきた。火と闇系統の魔法を取得したみたいだな」


「そうすると、あとレベルを上げていないのは・・・14・・いや15か」


 これで消費ポイントが、14900だから、残りは37700か・・・まだ余るのか。


「ん?属性魔法には上位魔法があるみたいだな」


【ステータス】
名前:セイヤ(大伴聖也)
年齢:17
種族:人族?
称号:「神に導かれしもの」(別名「世界を渡るもの」、「かき乱すもの」)
加護:イナンナの加護、ウカノミタマの加護
適正属性:全属性
職業:
レベル:1
-----------------
(ステータスポイント:377 ×100)
HP:10067/10067
MP:10020/10020
-----------------
【スキルステータス】
[スキル]
・火属性魔法LV10 ファイヤボールLV10、ファイヤウォールLV0NEW!
・水属性魔法LV10 ウォーターボールLV10、ウォーターウォールLV0NEW!
・風属性魔法LV10 ウィンドボールLV10、ウィンドウォールLV0NEW!
・土属性魔法LV10 サンドボールLV10、サンドウォールLV0NEW!
・光属性魔法LV10 ライトボールLV10、ライトウォールLV0NEW!、ヒールLV10、浄化LV10
・闇属性魔法LV10 ダークボールLV10、ダークウォールLV0NEW!
・聖属性魔法LV10 ヒールLV10、浄化LV10
・無属性魔法LV10 クリーンLV10、身体強化LV10、気配察知LV10、魔力察知LV10、長距離転移LV10(短距離転移がLV10の時自動取得)、精神異常耐性LV10
・武術LV10(刀,剣,槍,弓,棒,格闘がLV10の時自動取得)
・格闘術LV10(体,拳,脚がLV10の時自動取得)
・創造術LV10(錬精,鍛造,器造がLV10の時自動取得)
-----------------
[ユニークスキル]
・鑑定
・アイテムボックス
・隠蔽
・無詠唱
・全言語
・空間把握(探知,索敵がLV10の時自動取得)
・金勘定
-----------------
[固有能力]
・世界知識
・魔力操作
・****
・****
-----------------


「上がるとこまであげよう」


 ・・・・・・・・・・・・・。
 
 ・・・全部で12000消費。

 
「どうなった?」


【ステータス】
名前:セイヤ(大伴聖也)
年齢:17
種族:人族?
称号:「神に導かれしもの」(別名「世界を渡るもの」、「かき乱すもの」)
加護:イナンナの加護、ウカノミタマの加護
適正属性:全属性
職業:
レベル:1
-----------------
(ステータスポイント:257 ×100)
HP:10067/10067
MP:10020/10020
-----------------
【スキルステータス】
[スキル]
・火属性魔法LV10 ファイヤボールLV10、ファイヤウォールLV10、ファイヤバレットLV10NEW!
・水属性魔法LV10 ウォーターボールLV10、ウォーターウォールLV10、ウォーターバレットLV10NEW!
・風属性魔法LV10 ウィンドボールLV10、ウィンドウォールLV10、ウィンドバレットLV10NEW!
・土属性魔法LV10 サンドボールLV10、サンドウォールLV10、サンドバレットLV1NEW!
・光属性魔法LV10 ライトボールLV10、ライトウォールLV10、ライトバレットLV10NEW!、ヒールLV10、浄化LV10
・闇魔法LV10 ダークボールLV10、ダークウォールLV10、ダークバレットLV10NEW!
・聖属性魔法LV10 ヒールLV10、浄化LV10
・無属性魔法LV10 クリーンLV10、身体強化LV10、気配察知LV10、魔力察知LV10、長距離転移LV10(短距離転移がLV10の時自動取得)、精神異常耐性LV10
・武術LV10(刀,剣,槍,弓,棒,格闘がLV10の時自動取得)
・格闘術LV10(体,拳,脚がLV10の時自動取得)
・創造術LV10(錬精,鍛造,器造がLV10の時自動取得)
-----------------
[ユニークスキル]
・鑑定
・アイテムボックス
・隠蔽
・無詠唱
・全言語
・空間把握(探知,索敵がLV10の時自動取得)
・金勘定
-----------------
[固有能力]
・世界知識
・魔力操作
・****(100000Pで覚醒)
・****(100000Pで覚醒)
-----------------


「残が25700ポイントか・・・随分あまって・・ん?固有能力のところに、なんか書いてあるぞ?」


「すんげー、気になるんですけど」


 俺は、与えられたポイントを使い、ステータスの初期設定を終えた。

 だが、最後に現れた(100000Pで覚醒)という、固有能力の欄を見てショックを受けた。


「この世界でポイントって、どうやって貯めるのか分かんないが、100000Pってとっても遠い気がする・・・」


 またしても、お賽銭の額に後悔しはじめようとしていた俺は、慌てて首を振り、さしあたってのこれからの行動について考えることに、頭を切り替えた。

 嫌なことは後回しにして・・。


「まずは、宝箱を開けてみよう」


 そう言って、俺は宝箱に近づいた。

 そして、フタに手をかけると、一気に開けてみた。


「おおう!なんか良くわかんないけど、凄そうなものが入ってるぞ」


 それは、やや銀色がかった一振りの剣だった。

 持ち手のところには、細かな装飾が施されていて、同じように鞘にも竜のうような生物の装飾がある。

 その鞘を抜くと、剣身自体は金色に近い色をしていた。


「ん~すごいのは分かるが、どれくらい価値のあるものなんだろう?」


  たしか、ユニークスキルに『鑑定』っていうのがあったな。


「えっと、か・・・あれ?」


-----------------

名前:宝剣マルドゥク ランクA+
作成年代:神代
種別:ロングソード
材質:鞘,柄(ミスリル)刀身(オリハルコン)
適正属性:風
効果:風属性魔法の強さ及び範囲を10倍

-----------------


 詠唱する前に、出てきた。


「そうか!無詠唱も取得してるんだった」


 どうしよう?これ。

 そういえば、まだ職業を決めていないな。

 このままだと、これ持ってても宝の持ち腐れか?

 職業・・・どうやって選ぶん?


「分からないことは、後回しだ」


 これは、とりあえず仕舞っとこう・・・どこに?


「あっ、アイテムボックス!」


 え~と説明を見ると、『アイテムボックスを出して(詠唱--無詠唱だけど--して)、入れたいものを目視する。(注)容量はMP容量による。生体は収納不可。時間停止機能あり。▽』か。 


「お!入った、はいった」


 なんか嬉しいな、これ。



「残るは、後回しにしたアレだな」

 

 俺は、最後に残った問題の前に来ていた。


「死体が2つ」


 まずは、人間のほうだな。


「ラノベだと普通は、アンデット化しないように、火葬とかするんだったよな」


 でも、鎧とか剣とかもったいないよな。

 自分で使わないまでも、例えば売るとか。


「そういえば、俺っていま無一文だった!」


 うん、こうなるとこの人には申し訳ないけど、貰っておいたほうがいいよな。

 俺は、血や土で汚れた防具と武器を外しにかかった。

 意外と苦労したのが、剣を握った手から取るときだった。

 あまりにも、固く握りしめられていたからだ。

 何となく、この人の死ぬ間際の、決意や信念のようなものが込められているようで、余計に心が傷んだ。


『ファイヤボール』(作者注;無詠唱のときは、『』でくくります)
 

 俺は、まずクリーンをかけて、その人の全身を綺麗にしてやると、火属性魔法で火葬にした。

 取り外した装備にも、クリーンをかけると、気分的なものもあって、浄化もかけてから、剣以外をすべて、アイテムボックスに収納した。


 まずは、同族の方の処置を済ませた俺は、もう一つの死体へ向き直った。


「それにしても、でけえな」


 首を除いても、優に2mはある。

 魔物ってたしか、討伐部位があるんじゃなかったっけ?

 この世界でもそうなのかな・・・。


「ん~・・わからんな」


 スキルになんか便利なものないかな?


「ああそうか!」


『鑑定』


-----------------

名前:ミノタウロス ランクB+
種族:狂牛族(亜種)
性別:雄

牛頭人身の魔物で、大きさは2m以上あり、大きな斧を持つ。
迷宮に住み着いている場合が多い。凶暴な性格で、突進攻撃が危険。斧での肉弾戦も得意。


【ステータス】
レベル:20
HP :0/2800
MP :0/1600

【スキルステータス】
[ユニークスキル]
・狂気(攻撃対象がランダムに変化)
・迷宮補正(物理攻撃力25%上昇)

[固有能力]
・強撃(相手の防御力を25%減少)
・突進(相手の防御力を25%減少)
・激怒(相手の精神を25%減少)

討伐確認部位:魔石及び牛角
可食性:可(A5ランクの牛肉と同等)

-----------------


「魔石と牛角か・・・え?食べられるの?しかもA5ランクって・・・」


 それにしても、レベル20のダンジョンボスが、このくらいのステータスなのかあ・・。


「俺、すでにレベル1で人間やめれる感じなのね・・」


 さてと、今は解体できるような刃物も持っていないし、そもそも解体の仕方わかんないし。とりあえずこのままアイテムボックスに入れとくか。


「まー、死体を入れるのは、あんまり気分の良いものじゃないが。牛肉と思えば・・・」


 これでだいたい、ここでやるべきことは、終わったな。


「さて、外に出るには?」

 ミノタウロスの死体を、アイテムボックスに仕舞った瞬間、背後で『ゴゴゴゴゴ』という音がした。


「な、なんだ?」


 慌てて振り返ると、反対側の壁に、頑丈そうな金属製の扉が現れた。

 続いて、部屋の真ん中に魔法陣が二つ現れる。

 どうなってる?


『鑑定』

-----------------

名前:転移魔法陣(一方向用)

指定の魔法陣間を移動できる。

-----------------


-----------------

名前:召喚魔法陣

指定の魔物を召喚できる。

-----------------


「なるほど」


 どうやら、向かって左の青色の魔法陣は、転移魔法陣らしい。

 よくある、ダンジョンからの脱出用みたい。

 そして、右の赤色の魔法陣は、召喚用の魔法陣らしい。

 多分だけど、俺がミノタウロスの死体を、アイテムボックスに仕舞ったので、新たなボスを生成(召喚)しようとしているんだろう。

 このまま待ってても、俺がいなくならない限り、召喚されないんだろうな。

 無限に召喚と討伐を繰り返してレベ上げすることは、出来ないか・・。 


「よし、一回出るか。とりあえず、この世界を色々、見てみたいしな」


 このダンジョンには、好きな時にまた戻ってこれるだろう。(長距離転移持ってるし)

 俺は、青色の魔法陣に歩み寄っていった。

 魔法陣の中に入った瞬間、青い光に包まれた。
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