エンリルの風 チートを貰って神々の箱庭で遊びましょ!

西八萩 鐸磨

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9.その頃とある場所にて

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◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「チャポ~ン」


 奇岩を組み上げて作られた露天風呂に、真っ白な肌の、妖艶な美女がひとり、ゆったりと浸かっている。

 満月に照らされた水面に、ひらひらと、もみじの葉が落ちた。

 つり目がちの目元が、ほんのりと紅く火照って、色香が際立つ。

 不意に、脱衣所に置いたスマホが、電子音を鳴らした。


「もう!ヒトが寛いでいるときに」


 彼女はそう言うと、不承不承といった程で、ざばと立ちあがった。

 白い肌を伝う水滴が、月明かりに光った。

 湯船から出た彼女の肢体は、美そのものだった・・・一箇所を除いて。

 滑らかな背中のその下にあるものは、彼女を人ならざる者であることを示していた。

 そこにあるのは、九本の尾。

 真っ白に輝く、見事な毛並みの尻尾であった。


「もしもし、ウカちゃん。さっきぶり~」

「ちょっとイナちゃん、せっかくいい具合に寛いでいたのに、何か用かしら?」

「あらごめなさい。それは悪いことしたわね」

「ま、いいわ。それよりどうしたの?湯冷めしちゃうから、手短にお願いね」

「分かった。あのさ、あなたまた、勝手にやったでしょう?」

「何のことかしら?」

「とぼけてもダメよ。さっき、こっちに送ってくれた子のすぐ後に、ドサクサに紛れて、もうひとり送ったでしょ?」

「さあ~、どうだったかしら?覚えてないわ。そろそろ、寒くなってきたから、切るわよ?」

「あ、ちょっと!」

「プツッ。」



「ふふふ。うまくやってるかな?あの子」

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

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