12 / 49
11.追いかけしもの
しおりを挟む
********
「ふにゅ?」
ココはどこ?
真っ白・・・。
あたしは、耳をピクピクさせて、鼻もヒクヒクさせて、あたりを探ってみたけど、何も感じなかった。
自然と尻尾が垂れてしまう。
「こっちじゃよ」
急に、うしろから声がした。
すっごいビックリして、思わず毛が逆立ってしまった。
「コリンと言ったかな?はじめまして、じゃの」
お髭のお爺いちゃん・・・。
「あ!エア神さま!!」
「そうじゃ、エアじゃ。驚かせて、すまんかったの」
びっくりしたけど、優しそうなお顔。
「ううん、だいじょうぶだよ」
「そうか、それは良かった。では、座って話でもしようかの?」
「うん」
エア神さまが、パチンと指を鳴らした。
「うわ~~!」
まわりが白一色の世界から、一面のお花畑に変わった。
目の前には、きれいな小川が流れていて、足元は土手の様になっている。
「さ、そこに座りなされ」
エア神様に言われて、二人で並んで土手に腰を下ろした。
「さて、コリンや」
「なあに?エア神さま」
「じつは、お前さんに確認したい事があって、ここに呼んだのじゃが、心当たりはあるかの?」
「・・・ん~~、わかんない」
「そうか。では、言い方を変えよう。コリンは、自分のステータスを確認したことはあるかな?」
「ステータス?」
「なんじゃ、ステータスも知らんのか・・・。あの女狐め・・・」
「??」
「頭のなかで、『ステータス』と考えてごらん」
『ステータス』
【ステータス】
名前:コリン
年齢:5
種族:狐人族?
称号:「追いかけしもの」(神の眷属)
加護:ウカノミタマの加護
適正属性:火・水・風・土・聖・無属性
職業:
レベル:1
-----------------
(ステータスポイント:0 ×100)
HP:25/25
MP:50/50
-----------------
【スキルステータス】
[スキル]
・火属性魔法LV-
・水属性魔法LV-
・風属性魔法LV-
・土属性魔法LV-
・聖属性魔法LV1 ヒールLV1
・無属性魔法LV-
-----------------
[ユニークスキル]
・隠蔽
・無詠唱
・全言語
・金勘定
-----------------
[固有能力]
・魔力操作
-----------------
「ほよよ~!!!!」
いっぱい、なんか出てきた~!
「それが、お前さんのステータスじゃ。全言語スキルを持っとるから、読めるじゃろ?」
「うん、読める~。でも、意味わかんな~い」
「ありゃりゃ、まあよいわ。その加護のところに、『ウカノミタマの加護』となっとるじゃろ」
「うん」
「そして称号に、『追いかけしもの(神の眷属)』となっておる」
「ほ~」
「いや、お前さんのことじゃよ?」
「そうなんだ~、で?」
「なんか、調子狂うのう」
「ゴメンナサイ」
「謝らなくてもよい。要するにお前さん、ウカノミタマに頼んで、こっちの世界に飛ばしてもらったんじゃろ?」
ウカノミタマ・・・・・・・・・あっ!
「ウカのお姐さま!!」
「そうじゃ、そのウカのお姐さまに、何か願わなかったか?」
「ん~とね・・」
********
『キキキィー!』
ママに呼ばれて、道を渡ろうとしたら、おっきな音がした。
音のした方を見たら、黒い大きな奴が、目玉を見開いてこっちに向かってきてた。
あたしは思わず、道の真中で竦んで、固まってしまった。
そいつは、そのままどっかへ行っちゃたけど、今度は反対側から、またおんなじ様な奴が走ってきた。
「ぶつかる!」と、思った。
その時、何かがあたしに覆いかぶさって、まわりが真っ暗になった。
『ガツッ』
すごい音がして、あたしは少しだけ衝撃を感じたけど、どこも痛くはなかった。
『い、痛てえ!』
誰かの声がした。
その瞬間、ふわっとした感じがして、自分の体重が無くなったみたいになった。
ふわふわした感覚の中、何かの暖かい体温を感じていた。
『茶色くて・・・ん、きつね色?モフモフしてて、とっても柔らかく肌触りがいい。子犬?耳が大きいな。シッポもふさふさ。・・・きつね?・・なんでこんな街なかに、キツネが?ん?狐?マジで?』
「ん?何言ってんの?これは、誰かの声?」
次の瞬間、ものすごい衝撃が来た。
でも、全然痛くない。
まわりが少し明るくなって、あたしの目に映ったのは、人間の男の子の瞳だった。
「きれいな目・・・」
男の子が目をつむってしまうと、あたしを包み込んでいた力が無くなった。
男の子の鼻に、あたしの鼻をくっつけてみたけど、男の子は目を覚まさなかった。
唇を舌でナメてみたけど、もう何もしゃべらなかった。
「早く来なさい!」
ママが、向こうから呼んできた。
あたしは、何回も振り返りながら、ママのところへ走っていった。
その間も、男の子は、じっとしたままだった。
「だから、道を渡るときは気をつけなさいって、言ったでしょ!」
ママが、ものすごく怒ってきた。
「ゴメンナサイ、ママ。でも、あの男の子どうしちゃったの?」
「あの人は、あなたのことを庇ってくれたのよ。あの人のお陰で、あなたは生きているのよ」
えっ!
「あの男の子は、あたしの代わりに死んじゃったの?」
「そうよ、でももう仕方のないことよ。いつまでも、こんな目立つ所にはいられないわ。お礼を言って、行きましょう」
「・・・・・・うん。わかった」
あのあとすぐに、ママやパパ、兄妹たちは皆んな、あの大きな奴に殺されたり、野犬に噛み殺されてしまった。
あたしは、ひとりぼっちになってしまって、一生懸命に神さまにお願いをした。
「あの男の子に恩返しがしたい。せめて、もう一度会いたい。ううん、ずっと一緒にいたい」
それから、5年が経った。
あたしは、毎日、まいにち、神さまにお願いをしていた。
ひとりぼっちのまま、やがてあたしの寿命がくる時が来た。
あたしが目を閉じようとすると、あたりが白い光に包まれて、暖かくなるのを感じた。
『目を開けなさい』
遠くから、女の人の声がした。
目をゆっくりと開けると、目の前に、真っ白な毛並みの、尻尾が9つあるひとが座っていた。
『ずいぶん待たせちゃったわね』
「あなたは誰ですか?」
『ごめんごめん、あたしはウカノミタマよ。ウカって呼んでね』
「ウカお姐さまは、もしかして神さまですか?」
『そうよ、よく分かったわね』
「だって、すごく綺麗ですもん」
『嬉しいこと言ってくれるわね。あなた、ずっとあたしにお願いしてたでしょ?』
「あ!聞いてくれてたんだ」
『聞こえてたわよ。でもね、生きている間は、どうすることも出来なかったのよね』
「じゃあ、あたしはもう死んじゃったの?」
『そうね、でもようやく、あなたの願いを聞いてあげれるわ』
「えっ!ほんとう!?」
『うん、5年も待たせちゃったけど』
「やったあ~!早く、あの男の子の所に行きたい!」
『その前に、一つだけ聞いて。いまあの子は、こことは別の世界にいるんだけど、あなたがあっちに行くには、そのままの姿では行けないわ。仮に行ったとしても、側にはいられない』
「じゃあ、どうすれば?」
『あたしが、転生させてあげる』
「転生?」
『そう、転生すれば、あの子と一緒にいても問題なくなるわ』
「全然かまわない!あたし、転生する!」
『分かったわ、でもただ転生するだけじゃ、すぐに足手まといになるだけだから、あたしからのお詫びの印にも、能力を与えるわね』
「お詫びって?」
『ん?こっちの話よ。じゃあ、もう一度目をつむって』
「うん」
********
「うん!お願いした!!」
「長い回想じゃのう・・・・」
「ふへ?」
「いや、なんでもない。何を願った?」
「セイヤお兄ちゃんと、ずっと一緒にいたいって、お願いしたの!」
「そうか、やはりな。ウカは、他に何か言ってなかったか?」
「『お詫びの印』って言ってた」
「なるほどの・・。なあ、コリンや」
「なあに?エア神さま」
「本当はな、こっちの神の了解なしに、転生や転移をさせてはならんのじゃ」
「コリンは、来ちゃイケなかったの?」
「フム。いけない訳ではないが、どうやらウカのやつが、無断でお前さんを転生させたようなのじゃ」
「そうなんだ・・・。ウカお姐さま、怒られちゃうの?」
「ま、今回はヨシとしよう」
「やったー!エア神さまありがとう」
「ところで、これから先もセイヤと一緒にいたいか?」
「いたい!!」
「では、そのままのステータスでは、難しかろう。特別にワシから、プレゼントをあげよう」
「ぷれぜんと?」
エア神さまが、あたしの頭に手を載せてきた。
「目をつむりなさい」
「ウカ姐さまのときと、とおんなじだあ!」
「いいから、はよつむりなさい」
「はーい」
・・・あったか~い。
眠くなっちゃう。
「目を開けて良いぞ」
「Zzzzzzz」
「寝るでない!」
「ほあ、・・・おはようございます。エア神さま」
「おはよう。・・・じゃのうて!どうも、調子が狂うのう」
「ゴメンナサイ」
「だから、繰り返し!」
「キャハハハッ。エア神さま、面白~い」
「ハア・・・。とにかく、もう一度ステータスを開いてみい」
「はーい」
『ステータス』
【ステータス】
名前:コリン
年齢:5
種族:狐人族?
称号:「追いかけしもの」(神の眷属)
加護:ウカノミタマの加護、エアの加護
適正属性:火・水・風・土・聖・無属性
職業:
レベル:1
-----------------
(ステータスポイント:100 ×100)
HP:25/25
MP:50/50
-----------------
【スキルステータス】
[スキル]
・火属性魔法LV-
・水属性魔法LV-
・風属性魔法LV-
・土属性魔法LV-
・聖属性魔法LV1 ヒールLV1
・無属性魔法LV-
-----------------
[ユニークスキル]
・隠蔽
・無詠唱
・全言語
・金勘定
-----------------
[固有能力]
・魔力操作
・ステータス自動配分(現在設定:均等)
・摸倣
-----------------
「どうじゃな?」
「よく分かんないけど、『ステータス自動配分』ていうのと、『摸倣』っていうのが増えたみたい」
難しい言葉は、よく分かんないんだけどなあ。
「『摸倣』というのは、あるスキルの簡易版みたいなものなんじゃが、そのうち分かるじゃろ」
「ふーん」
「・・・あ、エホン。それで、『ステータス自動配分』の方じゃが、それをタッチしてみい」
「タッチ!・・『on/off』って、出て来たあ!」
「それをタッチして、on にしてごらん」
「タッチ。んん?」
【ステータス】
名前:コリン
年齢:5
種族:狐人族?
称号:「追いかけしもの」(神の眷属)
加護:ウカノミタマの加護、エアの加護
適正属性:火・水・風・土・聖・無属性
職業:
レベル:1
-----------------
(ステータスポイント:0×100)
HP:1175/1175
MP:1200/1200
-----------------
【スキルステータス】
[スキル]
・火属性魔法LV10 ファイヤボールLV1、
・水属性魔法LV10 ウォーターボールLV1、
・風属性魔法LV10 ウィンドボールLV1、
・土属性魔法LV10 サンドボールLV1、
・聖属性魔法LV10 ヒールLV3、
・無属性魔法LV10 クリーンLV1、
-----------------
[ユニークスキル]
・隠蔽
・無詠唱
・全言語
・金勘定
-----------------
[固有能力]
・魔力操作
・ステータス自動配分(現在設定:均等 on)
・摸倣
-----------------
「わーー!いっぱい変わった」
意味は、分かんないけど。
「ふむ。これで、意味を理解するまでは、自動的に成長できるじゃろう」
「えー、エア神さま教えてくれないの~?」
「今はそこまで時間はないからの、これから色々と経験を積めば、おいおい理解できるようになる。とはいえ、魔法については、セイヤやエルに、ちょっとずつ使い方を教えてもらいなさい」
「はーい」
「では、そろそろお別れじゃ。達者でな」
「えーっ!もうお別れ?」
「すまぬな、他にも予定があってな」
「んーじゃあ、しょうがないね」
「コリンは、聞き分けの良い、いい子じゃの」
「うん、コリンはいい子!」
「では、またな」
「うん、バイバ~イ」
まわりが、白い光に包まれてきた。
「・・あ!セイヤお兄ちゃんに、あたしのことは?」
「いずれ、自ずと知れることになる・・・」
光で何も見えなくなった・・・。
「ふにゅ?」
ココはどこ?
真っ白・・・。
あたしは、耳をピクピクさせて、鼻もヒクヒクさせて、あたりを探ってみたけど、何も感じなかった。
自然と尻尾が垂れてしまう。
「こっちじゃよ」
急に、うしろから声がした。
すっごいビックリして、思わず毛が逆立ってしまった。
「コリンと言ったかな?はじめまして、じゃの」
お髭のお爺いちゃん・・・。
「あ!エア神さま!!」
「そうじゃ、エアじゃ。驚かせて、すまんかったの」
びっくりしたけど、優しそうなお顔。
「ううん、だいじょうぶだよ」
「そうか、それは良かった。では、座って話でもしようかの?」
「うん」
エア神さまが、パチンと指を鳴らした。
「うわ~~!」
まわりが白一色の世界から、一面のお花畑に変わった。
目の前には、きれいな小川が流れていて、足元は土手の様になっている。
「さ、そこに座りなされ」
エア神様に言われて、二人で並んで土手に腰を下ろした。
「さて、コリンや」
「なあに?エア神さま」
「じつは、お前さんに確認したい事があって、ここに呼んだのじゃが、心当たりはあるかの?」
「・・・ん~~、わかんない」
「そうか。では、言い方を変えよう。コリンは、自分のステータスを確認したことはあるかな?」
「ステータス?」
「なんじゃ、ステータスも知らんのか・・・。あの女狐め・・・」
「??」
「頭のなかで、『ステータス』と考えてごらん」
『ステータス』
【ステータス】
名前:コリン
年齢:5
種族:狐人族?
称号:「追いかけしもの」(神の眷属)
加護:ウカノミタマの加護
適正属性:火・水・風・土・聖・無属性
職業:
レベル:1
-----------------
(ステータスポイント:0 ×100)
HP:25/25
MP:50/50
-----------------
【スキルステータス】
[スキル]
・火属性魔法LV-
・水属性魔法LV-
・風属性魔法LV-
・土属性魔法LV-
・聖属性魔法LV1 ヒールLV1
・無属性魔法LV-
-----------------
[ユニークスキル]
・隠蔽
・無詠唱
・全言語
・金勘定
-----------------
[固有能力]
・魔力操作
-----------------
「ほよよ~!!!!」
いっぱい、なんか出てきた~!
「それが、お前さんのステータスじゃ。全言語スキルを持っとるから、読めるじゃろ?」
「うん、読める~。でも、意味わかんな~い」
「ありゃりゃ、まあよいわ。その加護のところに、『ウカノミタマの加護』となっとるじゃろ」
「うん」
「そして称号に、『追いかけしもの(神の眷属)』となっておる」
「ほ~」
「いや、お前さんのことじゃよ?」
「そうなんだ~、で?」
「なんか、調子狂うのう」
「ゴメンナサイ」
「謝らなくてもよい。要するにお前さん、ウカノミタマに頼んで、こっちの世界に飛ばしてもらったんじゃろ?」
ウカノミタマ・・・・・・・・・あっ!
「ウカのお姐さま!!」
「そうじゃ、そのウカのお姐さまに、何か願わなかったか?」
「ん~とね・・」
********
『キキキィー!』
ママに呼ばれて、道を渡ろうとしたら、おっきな音がした。
音のした方を見たら、黒い大きな奴が、目玉を見開いてこっちに向かってきてた。
あたしは思わず、道の真中で竦んで、固まってしまった。
そいつは、そのままどっかへ行っちゃたけど、今度は反対側から、またおんなじ様な奴が走ってきた。
「ぶつかる!」と、思った。
その時、何かがあたしに覆いかぶさって、まわりが真っ暗になった。
『ガツッ』
すごい音がして、あたしは少しだけ衝撃を感じたけど、どこも痛くはなかった。
『い、痛てえ!』
誰かの声がした。
その瞬間、ふわっとした感じがして、自分の体重が無くなったみたいになった。
ふわふわした感覚の中、何かの暖かい体温を感じていた。
『茶色くて・・・ん、きつね色?モフモフしてて、とっても柔らかく肌触りがいい。子犬?耳が大きいな。シッポもふさふさ。・・・きつね?・・なんでこんな街なかに、キツネが?ん?狐?マジで?』
「ん?何言ってんの?これは、誰かの声?」
次の瞬間、ものすごい衝撃が来た。
でも、全然痛くない。
まわりが少し明るくなって、あたしの目に映ったのは、人間の男の子の瞳だった。
「きれいな目・・・」
男の子が目をつむってしまうと、あたしを包み込んでいた力が無くなった。
男の子の鼻に、あたしの鼻をくっつけてみたけど、男の子は目を覚まさなかった。
唇を舌でナメてみたけど、もう何もしゃべらなかった。
「早く来なさい!」
ママが、向こうから呼んできた。
あたしは、何回も振り返りながら、ママのところへ走っていった。
その間も、男の子は、じっとしたままだった。
「だから、道を渡るときは気をつけなさいって、言ったでしょ!」
ママが、ものすごく怒ってきた。
「ゴメンナサイ、ママ。でも、あの男の子どうしちゃったの?」
「あの人は、あなたのことを庇ってくれたのよ。あの人のお陰で、あなたは生きているのよ」
えっ!
「あの男の子は、あたしの代わりに死んじゃったの?」
「そうよ、でももう仕方のないことよ。いつまでも、こんな目立つ所にはいられないわ。お礼を言って、行きましょう」
「・・・・・・うん。わかった」
あのあとすぐに、ママやパパ、兄妹たちは皆んな、あの大きな奴に殺されたり、野犬に噛み殺されてしまった。
あたしは、ひとりぼっちになってしまって、一生懸命に神さまにお願いをした。
「あの男の子に恩返しがしたい。せめて、もう一度会いたい。ううん、ずっと一緒にいたい」
それから、5年が経った。
あたしは、毎日、まいにち、神さまにお願いをしていた。
ひとりぼっちのまま、やがてあたしの寿命がくる時が来た。
あたしが目を閉じようとすると、あたりが白い光に包まれて、暖かくなるのを感じた。
『目を開けなさい』
遠くから、女の人の声がした。
目をゆっくりと開けると、目の前に、真っ白な毛並みの、尻尾が9つあるひとが座っていた。
『ずいぶん待たせちゃったわね』
「あなたは誰ですか?」
『ごめんごめん、あたしはウカノミタマよ。ウカって呼んでね』
「ウカお姐さまは、もしかして神さまですか?」
『そうよ、よく分かったわね』
「だって、すごく綺麗ですもん」
『嬉しいこと言ってくれるわね。あなた、ずっとあたしにお願いしてたでしょ?』
「あ!聞いてくれてたんだ」
『聞こえてたわよ。でもね、生きている間は、どうすることも出来なかったのよね』
「じゃあ、あたしはもう死んじゃったの?」
『そうね、でもようやく、あなたの願いを聞いてあげれるわ』
「えっ!ほんとう!?」
『うん、5年も待たせちゃったけど』
「やったあ~!早く、あの男の子の所に行きたい!」
『その前に、一つだけ聞いて。いまあの子は、こことは別の世界にいるんだけど、あなたがあっちに行くには、そのままの姿では行けないわ。仮に行ったとしても、側にはいられない』
「じゃあ、どうすれば?」
『あたしが、転生させてあげる』
「転生?」
『そう、転生すれば、あの子と一緒にいても問題なくなるわ』
「全然かまわない!あたし、転生する!」
『分かったわ、でもただ転生するだけじゃ、すぐに足手まといになるだけだから、あたしからのお詫びの印にも、能力を与えるわね』
「お詫びって?」
『ん?こっちの話よ。じゃあ、もう一度目をつむって』
「うん」
********
「うん!お願いした!!」
「長い回想じゃのう・・・・」
「ふへ?」
「いや、なんでもない。何を願った?」
「セイヤお兄ちゃんと、ずっと一緒にいたいって、お願いしたの!」
「そうか、やはりな。ウカは、他に何か言ってなかったか?」
「『お詫びの印』って言ってた」
「なるほどの・・。なあ、コリンや」
「なあに?エア神さま」
「本当はな、こっちの神の了解なしに、転生や転移をさせてはならんのじゃ」
「コリンは、来ちゃイケなかったの?」
「フム。いけない訳ではないが、どうやらウカのやつが、無断でお前さんを転生させたようなのじゃ」
「そうなんだ・・・。ウカお姐さま、怒られちゃうの?」
「ま、今回はヨシとしよう」
「やったー!エア神さまありがとう」
「ところで、これから先もセイヤと一緒にいたいか?」
「いたい!!」
「では、そのままのステータスでは、難しかろう。特別にワシから、プレゼントをあげよう」
「ぷれぜんと?」
エア神さまが、あたしの頭に手を載せてきた。
「目をつむりなさい」
「ウカ姐さまのときと、とおんなじだあ!」
「いいから、はよつむりなさい」
「はーい」
・・・あったか~い。
眠くなっちゃう。
「目を開けて良いぞ」
「Zzzzzzz」
「寝るでない!」
「ほあ、・・・おはようございます。エア神さま」
「おはよう。・・・じゃのうて!どうも、調子が狂うのう」
「ゴメンナサイ」
「だから、繰り返し!」
「キャハハハッ。エア神さま、面白~い」
「ハア・・・。とにかく、もう一度ステータスを開いてみい」
「はーい」
『ステータス』
【ステータス】
名前:コリン
年齢:5
種族:狐人族?
称号:「追いかけしもの」(神の眷属)
加護:ウカノミタマの加護、エアの加護
適正属性:火・水・風・土・聖・無属性
職業:
レベル:1
-----------------
(ステータスポイント:100 ×100)
HP:25/25
MP:50/50
-----------------
【スキルステータス】
[スキル]
・火属性魔法LV-
・水属性魔法LV-
・風属性魔法LV-
・土属性魔法LV-
・聖属性魔法LV1 ヒールLV1
・無属性魔法LV-
-----------------
[ユニークスキル]
・隠蔽
・無詠唱
・全言語
・金勘定
-----------------
[固有能力]
・魔力操作
・ステータス自動配分(現在設定:均等)
・摸倣
-----------------
「どうじゃな?」
「よく分かんないけど、『ステータス自動配分』ていうのと、『摸倣』っていうのが増えたみたい」
難しい言葉は、よく分かんないんだけどなあ。
「『摸倣』というのは、あるスキルの簡易版みたいなものなんじゃが、そのうち分かるじゃろ」
「ふーん」
「・・・あ、エホン。それで、『ステータス自動配分』の方じゃが、それをタッチしてみい」
「タッチ!・・『on/off』って、出て来たあ!」
「それをタッチして、on にしてごらん」
「タッチ。んん?」
【ステータス】
名前:コリン
年齢:5
種族:狐人族?
称号:「追いかけしもの」(神の眷属)
加護:ウカノミタマの加護、エアの加護
適正属性:火・水・風・土・聖・無属性
職業:
レベル:1
-----------------
(ステータスポイント:0×100)
HP:1175/1175
MP:1200/1200
-----------------
【スキルステータス】
[スキル]
・火属性魔法LV10 ファイヤボールLV1、
・水属性魔法LV10 ウォーターボールLV1、
・風属性魔法LV10 ウィンドボールLV1、
・土属性魔法LV10 サンドボールLV1、
・聖属性魔法LV10 ヒールLV3、
・無属性魔法LV10 クリーンLV1、
-----------------
[ユニークスキル]
・隠蔽
・無詠唱
・全言語
・金勘定
-----------------
[固有能力]
・魔力操作
・ステータス自動配分(現在設定:均等 on)
・摸倣
-----------------
「わーー!いっぱい変わった」
意味は、分かんないけど。
「ふむ。これで、意味を理解するまでは、自動的に成長できるじゃろう」
「えー、エア神さま教えてくれないの~?」
「今はそこまで時間はないからの、これから色々と経験を積めば、おいおい理解できるようになる。とはいえ、魔法については、セイヤやエルに、ちょっとずつ使い方を教えてもらいなさい」
「はーい」
「では、そろそろお別れじゃ。達者でな」
「えーっ!もうお別れ?」
「すまぬな、他にも予定があってな」
「んーじゃあ、しょうがないね」
「コリンは、聞き分けの良い、いい子じゃの」
「うん、コリンはいい子!」
「では、またな」
「うん、バイバ~イ」
まわりが、白い光に包まれてきた。
「・・あ!セイヤお兄ちゃんに、あたしのことは?」
「いずれ、自ずと知れることになる・・・」
光で何も見えなくなった・・・。
1
あなたにおすすめの小説
こわいかおの獣人騎士が、仕事大好きトリマーに秒で堕とされた結果
てへぺろ
恋愛
仕事大好きトリマーである黒木優子(クロキ)が召喚されたのは、毛並みの手入れが行き届いていない、犬系獣人たちの国だった。
とりあえず、護衛兼監視役として来たのは、ハスキー系獣人であるルーサー。不機嫌そうににらんでくるものの、ハスキー大好きなクロキにはそんなの関係なかった。
「とりあえずブラッシングさせてくれません?」
毎日、獣人たちのお手入れに精を出しては、ルーサーを(犬的に)愛でる日々。
そのうち、ルーサーはクロキを女性として意識するようになるものの、クロキは彼を犬としかみていなくて……。
※獣人のケモ度が高い世界での恋愛話ですが、ケモナー向けではないです。ズーフィリア向けでもないです。
甘い匂いの人間は、極上獰猛な獣たちに奪われる 〜居場所を求めた少女の転移譚〜
具なっしー
恋愛
「誰かを、全力で愛してみたい」
居場所のない、17歳の少女・鳴宮 桃(なるみや もも)。
幼い頃に両親を亡くし、叔父の家で家政婦のような日々を送る彼女は、誰にも言えない孤独を抱えていた。そんな桃が、願いをかけた神社の光に包まれ目覚めたのは、獣人たちが支配する異世界。
そこは、男女比50:1という極端な世界。女性は複数の夫に囲われて贅沢を享受するのが常識だった。
しかし、桃は異世界の女性が持つ傲慢さとは無縁で、控えめなまま。
そして彼女の身体から放たれる**"甘いフェロモン"は、野生の獣人たちにとって極上の獲物**でしかない。
盗賊に囚われかけたところを、美形で無口なホワイトタイガー獣人・ベンに救われた桃。孤独だった少女は、その純粋さゆえに、強く、一途で、そして獰猛な獣人たちに囲われていく――。
※表紙はAIです
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~
深楽朱夜
ファンタジー
13人の神がいる異世界《アタラクシア》にこの世界を治癒する為の魔術、異界人召喚によって呼ばれた主人公
じゃ、この世界を治せばいいの?そうじゃない、この魔法そのものが治療なので後は好きに生きていって下さい
…この世界でも生きていける術は用意している
責任はとります、《アタラクシア》に来てくれてありがとう
という訳で異世界暮らし始めちゃいます?
※誤字 脱字 矛盾 作者承知の上です 寛容な心で読んで頂けると幸いです
※表紙イラストはAIイラスト自動作成で作っています
異世界に来ちゃったよ!?
いがむり
ファンタジー
235番……それが彼女の名前。記憶喪失の17歳で沢山の子どもたちと共にファクトリーと呼ばれるところで楽しく暮らしていた。
しかし、現在森の中。
「とにきゃく、こころこぉ?」
から始まる異世界ストーリー 。
主人公は可愛いです!
もふもふだってあります!!
語彙力は………………無いかもしれない…。
とにかく、異世界ファンタジー開幕です!
※不定期投稿です…本当に。
※誤字・脱字があればお知らせ下さい
(※印は鬱表現ありです)
転生したらスキル転生って・・・!?
ノトア
ファンタジー
世界に危機が訪れて転生することに・・・。
〜あれ?ここは何処?〜
転生した場所は森の中・・・右も左も分からない状態ですが、天然?な女神にサポートされながらも何とか生きて行きます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初めて書くので、誤字脱字や違和感はご了承ください。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる