リアルチートは突然に _ゲーム初心者の最強プレーヤー_

Lizard

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第二章 ボス(プレイヤースキル的な)

十五本目 その単語、めちゃくちゃ気になるんですが?

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「ショート、どうする?」
「ど、どうするって言ってもな・・・こいつがわざわざ嘘つくわけねぇし・・・どうしよう?」
「私に聞かないでよ・・・」

エスティアとショートがお互いにこの後どうするかを聞きあう。
うーん、僕もどうしよう。
あ、そういえば・・・

「ショート、いくつか聞きたいことがあるんだけど、いいかな」
「お?いいぜ」
「えっとね、まず、【付与魔法】がどんなものか教えてくれないかな?」
「うん?【付与魔法】か・・・あれはたまーに持ってる奴がいる、って感じだな。俺は数人しかしらないが。かなりレアだな。なにせ遺跡やダンジョンから出るスキルブックでしか手に入らないし・・・って、おいまさか・・・?」
「うん、多分そのまさかだね。二日前にNPCクエストって奴で入手したんだ」
「マジか・・・っつうか、持ってるなら別に俺に聞く必要ないんじゃないか?」
「ああ、僕が知りたいのはそういうことじゃなくてね。人前で使ってもいいものかどうか、っていうのを念のため確認しておこうと思って」
「そういうことか。お前人間関係の面倒ごと嫌いだもんな・・・うーん、多分、意味ないと思うぞ?」
「え?なんでだい?」
「お前も土日のイベントにボスとして参加すんだろ?お前が話題にならないわけがねぇからな。しかもお前、ダンジョンのモンスターのLvを下げるなんて真似するわけだしな・・・」

どうやら昨日説明を受けた四人以外は初耳だったらしい。
ちょっと何を言ってるか分からない、という顔をしている。
別に悪いことじゃないと思うけどなぁ・・・

「ああ、残念ながら20Lvより下げられないみたいなんだよ・・・」
「なんでそれで残念なのかが分かんねぇわ。とにかく、お前は間違いなく目立つ。そもそも戦闘力上位12人に入ってる時点でもう手遅れだ。だからわざわざ【付与魔法】を隠しても無駄だってこった」
「そうか・・・分かった。ありがとう」
「おう。あ、そういや変た、ブライアンも使えたはずだぞ。参考になるかもな」
「お前ナチュラルに変態って言おうとしただろ?」
「気のせいだ」
「なわけあるか!!」
「断じて気のせいだと進言させてもらおう」
「お前もう自分が何言ってるか分かってないだろ」
「ああ、当然だ」
「何が当然なのかはおいといて・・・まぁ俺も付与魔法は使えるぜ。ギルドの中で数少ない支援役だからな」
「あれ?そうなの?」
「まぁ、パッと見そうは見えないかもしれないがな・・・俺は、女の子に癒されるだけじゃなく、癒してあげたいんだ」
「へぇ、そうなんだ。頑張ってね」
「ああ!頑張るぜ!」
「おいリューセイ、応援すんじゃねぇ」

あれ?ダメだった?

「ところでショート」
「どうした?」
「いくつか聞きたいことがあるって言ったよね。他にも質問はあるよ」
「分かったよ・・・で?どうしたってんだ?」
「こっちがある意味本命、かな。【竜魔法】って知らないかな?」
「【竜魔法】・・・?いや、聞いたことないぞ」

最前線で戦ってるショートでも知らない、か・・・

「やっぱり知らないか。これは昨日手に入れた魔法だよ。竜の力を借りる魔法、って感じかな」
「マジかよ・・・羨ましいぞそれ」
「俺も欲しいぜ・・・ロマンが詰まってそうな魔法だな」

ショートとフェンリルが羨ましがってる・・・
実際、この魔法はかなり使える。
ショート達と会う前にレッサーナーガを狩っていた時、スキルLvが上がったおかげで【竜爪ドラゴンクロー】以外にもいくつか使えるようになった。そして、そのどれもが強力だった。

「とにかく、最前線で戦ってるショート達でも知らないってことだよね?」
「ああ。初めて聞いた。少なくとも、それっぽい魔法を使ってる奴も見たことないしな」
「うーん・・・隠した方がいいのかなーて思ってたんだけど・・・さっきのショートの話を聞くと無駄っぽいなぁ」
「おう、無駄だぞ。ちなみに、入手方法はお前以外の奴にもできそうな感じか?」
「うーん・・・どうだろ。僕も詳しいことは分かってないけど、ナーガの魔石が多分必須だからね」
「・・・それはキツイな。もしナーガの魔石の取得条件がソロ攻略なら・・・無理じゃね?」
「無理ね」
「無理でしょ」
「無理だろう」
「無理だな」

無理じゃないんだけどなぁ・・・
あっ、ちょっと待てよ。

「ねぇショート、聞きたいことがあるんだけど」
「なんだ?」
「ナーガを討伐した時に称号を入手したんだけどさ。称号がスキルや魔法の取得条件になることってある?」
「・・・ある、と思う。スキルや魔法の取得条件は基本的なもの以外詳しいことは分かってないからな。絶対とは言えない。けど、特殊スキルを持ってる奴がそれ関連の称号を持ってることはあるからな。ちなみに、お前の称号はどんなやつなんだ?言いたくなけりゃ言わなくていいけどな」
「別にいいよ。えっと、【大蛇に認められし者】ってやつだね」
「完全にナーガ関連だな・・・多分それも取得条件の一つ、ってとこだと思う。ちなみに、その称号はどうやったら手に入るんだ?」
「えっとね、ナーガを適正Lvから20以上下回るLvで単独撃破」
「分かった、不可能だ」
「そうね、絶対無理だわ」
「そもそも俺たちのLvを下げる方法がないと無理だけどな。下げたとしても無理だな」

いや、不可能じゃないんだよ?

「相手の動きが読めて鱗を斬ることができれば不可能じゃないんだけどなぁ・・・」
「それが不可能だっての。運営の話じゃナーガの適正Lvは45、だったか?20引いて25Lv・・・絶対無理だな」
「できるよ」
「お前だけだ」

別にそんなことはないと思うんだけどなぁ。
まぁ今はその話はおいといて・・・

「とりあえず、マルトロスに行けばいいんだよね?」
「まぁ、そうだな」
「じゃあ、僕は今から行ってくるよ」
「出来れば一緒に行ってみてみたいんだがな・・・」
「魔法の試し打ちも兼ねてるからね・・・うまく制御できるか分からないし、そもそもこの人数で行く必要もない。だから一緒に戦うのはもっと強い相手がいる時でいいかな?」
「まぁ、それならマルトロスで合流できれば大丈夫だな」
「・・・ところで、少し気になってたことがあるんだけどさ」
「?なんだよ」
「そもそも、どうして僕にマルトロスに行ってほしいのかな?」
「・・・今の段階で、見つかってる街はマルトロスまでだって言ったな?」
「うん」
「マルトロスより先に行けてないんだ。その理由は、勝てねぇ奴がいるからだ。俺たちも何度も全滅してる」

トップギルドであるショート達が何度も全滅・・・か。

「それは・・・どんなやつなのかな?」

気になる。少なくとも、ナーガ以上であることは確実。
そんな僕の問いに対しショートは――

「―――"12体の最強種"の内の一体、蛇帝じゃていニーズヘッグだ」

―――その単語、めちゃくちゃ気になるんですが?
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