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番外編
永久の絶頂 5
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「ほんと、可愛い声で鳴くわね、あなたの先輩」
無様にのたうち回るサクラを見て、レアが呟く。
「でも、何か足りないわね」
「……」
レアに押さえつけられているスミレは、もう目の前を直視することもできなかった。
「さっきの絶頂を見ちゃったから、なんだかこの程度かって思えちゃう。ねぇ、もう一度あなたの先輩にさっきの術をかけてよ」
「……っ!? そんな……でき、ません……」
「かけなさい」
ぞくりと背筋が凍る。
もうスミレに自分に拒否権がないことを理解していた。
自分が抗えば、サクラがもっと酷い目に合う。
「は……はい……わかり……ました…………っ、《淫力防護》」
涙で顔をぐしゃぐしゃにしながら、スミレはサクラに淫力防護の術をかけた。
サクラの体が一瞬光で包まれる。
「どうして?」
そんな表情をしながらこちらを見つめるサクラの顔が、スミレの瞳に焼きついた。
***
「んもぉう、責めの最中に気絶しちゃだめよぉ?」
「え……あ……?」
体が熱く、ぐったりとした状態で意識が回復する。
サクラは自分の身に起きたことを思い出す。
淫力防護を受けた状態で徹底的な責めを受けて、それで――
「せん、ぱい……」
「え……」
目の前にスミレの姿があった。
そしてそのすぐ背後にはレアがいた。
「ごめん、なさい……」
スミレは泣きながら、謝罪の言葉を口にする。
彼女の手がサクラの方へ伸び、その手の先が蛍のように仄かに光る。
それだけでサクラはこれから自分の身に何が起こるのかを理解する。
「や……いやぁ……っ、おねがい、やめ……て……」
情けない声で懇願する。
先輩としてスミレの前では、彼女を心配させないようにと心を強く保ってきたサクラだったが、もう限界だった。
サクラの願いが届いたのか、スミレはハッとした表情を見せた後、サクラに向けて伸ばした手を引いた。
「やりなさい」
だがやはり、その願いは届かない。
一度手を引こうとしたスミレだったが、耳元で囁くレアの言葉に手が止まる。
そしてまた、スミレの手が近づく。
「だめ……っ、いや………っ、いやぁあああッ!!」
サクラは子供のように泣きじゃくっていた。
彼女のそんな姿を見て、スミレはそっと視線をそらす。
そして呟く。
「淫力防護……解除……」
「あ……あぁ……ッ!」
声が震える。
体が火照る。
来てはいけない感覚が、一気に押し寄せる。
サクラはそこで気づく。
自分が気絶している間に、自分はどれほどの責めを受けたのだろうと。
サクラの視界の隅では、レアの分身たちがニヤニヤしながらこちらを見ていた。
その手にはそれぞれの淫具が握られていて、ふと自分の下半身に視線を向けると自分の体からあふれ出たのであろう液体がこれでもかと滴っていた。
「あ……あっ……くるッ、あっ! ひぐっ!? んはぁああッ! あ”ッ、あ”あ”あ”あ”あ”あ”ッ!!」
耳、頬、口、首筋、胸、へそ、太もも、そして秘所。
体全身を覆うおぞましい快楽に、サクラはただただ翻弄される。
「やっぱすごいわねぇ、この術。サクラちゃんが気を失っている間に体中この淫銃で撃ち抜いて上げたから、その快楽、今一気に味わってるのねぇ」
「2号ちゃん……性格悪い……」
「いやいや1号ちゃんも相当でしょ、あの子の乳首ばっかずーっと責め続けてさ。まあ、私も私であの媚薬全身に塗りたくって上げたわけだけど」
「よんごーも、いっぱい、いじめた!」
分身達は狂ったように絶頂し続けるサクラを楽しそうに眺めていた。
そんな中、レアはスミレの体を抱き寄せ、また耳元に口を寄せる。
「スミレちゃん」
「は……はい……」
「あなたの先輩を犯しなさい」
「え……?」
スミレはレアが何を言っているのか分からなかった。
その先輩は今まさにスミレの前で、永遠のような絶頂に苦しんでいるのだから。
「スミレちゃんの綺麗な指で、そのイキ狂ってる先輩をもっと地獄に落としなさい」
「や……いや……そんな、無理ですっ」
「ふふっ、やり方が分からないなら教えてあげる」
レアがスミレの手を握る。
「こうやるのよ」
そしてレアはスミレの指をサクラの秘所へと突っ込んだ。
「あ”がぁ”あ”あ”あ”ッ!?」
サクラの悲鳴がより一層甲高い声に変わる。
指先に熱い愛液を感じながら、スミレはレアの人形のように、指を動かされる。
「ほら、ここがGスポットよ」
「――あぎゅッ、んぅうッ!?」
「ね、気持ち良さそうな声、あげたでしょ? スミレちゃんの指で先輩のこともっと気持ちよくしてあげましょ。どうせスミレちゃんの術があれば先輩はすぐに元通りになるんだから、ね?」
目の前では尊敬すべき先輩が酷い仕打ちを受けていて、そして自分もそれに加担していて。
(あれ、私は……何をして……? 私の……力は……先輩を、みんなを守るため、の……あれ?)
スミレは目の前の光景を遠い目で見ながら、自問自答する。
「は……はは……ははは……」
そして乾いた笑いがもれる。
サクラだけではない。
スミレの精神も、もう限界だった。
***
「――先輩」
遠くから声が聞こえる。
いや、遠いのは自分の意識の方で――
「先輩ッ!」
「かはっ…………はっ……はぁっ……」
荒い呼吸でサクラは目を覚ます。
「大丈夫ですか? 先輩?」
「え……あ…………ぇ………?」
すぐ真横で、スミレが心配そうな表情でこちらを見つめていた。
「覚えてますか、先輩。先輩は淫魔の分身達にたくさん責められて……犯されて……」
「そ、そうだ……っ! あ、あれ……ここは……?」
サクラはベッドの上で寝かされ、布団というにはやや粗末な布切れを被せられていた。
あたりは埃っぽく、部屋は暗いが遠くの窓からは光が指しているようにも見える。
「ここは多分、廃校の保健室ですかね。勝手に使わせてもらってます」
「い、今……何時? 淫魔はッ!?」
サクラは慌ててベッドから立ち上がろうとする、だが――
ガチャン!
「……ッ! ……え?」
立ち上がろうとしたその瞬間、体がベッドに戻される。
そして自分の両腕に手錠がはめられていることに気づく。
力強く引っ張ってもガチャガチャと音が鳴るだけで、腕だけでなく両足にも手錠がされていた。
「安心してください。今はもうお昼なので、あの子たちおねんねの時間です」
「は……ぇ……?」
サクラは混乱する。
スミレが何を言っているのか理解できなかった。
そんなスミレがサクラを覆う布切れを払いのける。
一糸纏わぬサクラの体が露わになる。
「覚えていますか、先輩。鞭の淫具でたくさん体を痛めつけられちゃったことを。確かこの辺でしたよね」
そう言ってスミレはサクラの背中の辺りを撫でる。
「んぁ……スミレちゃん、何を……ッ!?」
「痛い痛い、ってずっと泣き叫んでる先輩、可愛そうでした。でも……叩かれるたびに気持ち良さそうな顔で絶頂して、潮吹きしちゃう姿は可愛かったですけどね」
「スミレ……ちゃん……? あ……あぁ……っ!」
スミレの言葉に困惑するサクラだったが、混濁していた意識が回復し始め、思い出す。
鞭で背中を叩かれる感覚が鮮明に残っていて、想像しただけで体が震える。
スミレの言葉は決してでたらめではない。
だが今目の前にいるスミレからはスミレらしさを感じない。
まるでスミレの皮を被った別人のように見えて不気味だった。
「ふふっ、《感度倍加》」
「ん……? んンッ、くぁあッ!?」
その術の名前をスミレが耳元で囁いた瞬間、サクラの体が急激に熱くなっていく。
「んぁあっ……ぐっ、す、スミレ……ちゃん………な、何を……?」
「覚えてないんですか? レア様が私に犯される先輩が見たいって言うから、私必死になって先輩のことたくさんたくさん責めてあげたんです。この術はそのときに思いつきで放った術ですよ」
「あ……ぁ……っ!」
サクラは思い出す。
泣きながら、淫魔の言いなりになって自分を責めるスミレの姿を。
「恥ずかしそうに顔を赤らめて、私の責めを受け入れてくれた先輩の顔、脳裏に焼き付いて消えないんです」
「す、スミレちゃんッ! 私は大丈夫だから、正気に戻って――」
「そうそう、私こんなこともできるようになったんですよ。《強制絶頂》」
スミレがその術の名前を唱えると、サクラの下半身が急激に熱くなり、触れられてもいないのに体が震え始める。
「――ッ!? なに……あぁっ!? からだ……勝手に、あつく……ああっ、うそッ!? んっ、いやぁ……………んんッ、ンンーーーッ!」
体の内側から高鳴る快楽に抵抗するすべなどなく、サクラは絶頂してしまう。
「すごくないですか、この術。私が念じるだけで、先輩をイかせることができるんです。ほら……イけ、イけッ!!」
「あぁっ!? やめッ、んーッ! ぁ、やッ、ひぁあああッ!?」
あらがいようのない強制的な快楽。
サクラは腰を突き上げ、盛大に潮吹きをしてしまう。
そんなサクラの姿をスミレはうっとりとした表情で見つめていた。
「ああ、先輩気持ち良さそう……………そっか、私やっと理解できました。私の力ってこういう風に使うためのものだったんですね」
「ち、ちが……う……スミレちゃんの、ちから……は……みんなを……まもる、ため……の……」
「――イけ」
「ふぁぁああああッ!!」
必死に自分の味方をしようとしてくれるサクラを、スミレは無慈悲に絶頂させる。
「いいんですよ先輩、気を使わなくて。それに私、もうどうでもよくなっちゃったんです。退魔師とか、淫魔とか」
「……え?」
「私は、幸せそうな先輩の顔が見れれば、それでいいんです」
そう言ってスミレは満面の笑みを見せる。
どうやらスミレは完全にレアの言いなりになってしまったようだった。
(そんな……スミレちゃん……)
だがなぜだか、そんなスミレの表情が少しずつ崩れていく。
どんどん泣きそうな表情に変わり、そして右の瞼から涙がこぼれた。
「す……けて……サクラ、せん……ぱい」
唐突に助けを求めるような弱々しい声でスミレは呟く。
「スミレ……ちゃん? ……ッ!」
どうしてそんな表情を見せるのだろうとサクラが疑問に思ったその時、スミレの首筋に何か黒い影を見つける。
それは見覚えのある虫のような影だった。
「スミレちゃん……ッ! それは、人に寄生する淫魔のッ!」
それはかつてサクラを苦しめた、人に寄生し行動を操る淫魔が使っていたものと似た形をしていた。
あれもきっとレアが使う淫具の一つなのだろう。
サクラの頭がカッと熱くなる。
「く、そッ! スミレちゃんの尊厳を……ッ! 許せないッ!」
ガチャガチャと手足を動かし、サクラは必死に拘束を解こうと暴れ出す。
「んんっ、まだ変な感情が残ってますね」
スミレの見せた悲しそうな感情はほんの一瞬だった。
そして気づけばまた、先程までの寄生されたスミレに戻っていた。
「もう、暴れちゃだめですよ、先輩。《感度倍加》」
「んんッ!?」
「さらに《感度倍加》……倍加……もっと倍加……」
「う……あぁっ、この、術……ッ!?」
「そう、多重掛けできるんです。サクラ先輩が目を覚ます一つ前の回では、確か倍加の術を7回かけたら、先輩絶頂が止まらなくなって失神しちゃったんですよね……覚えてます?」
記憶の隅から思い出したくない記憶が蘇る。
何もできずにただただひたすら絶頂し続ける自分の姿を思い出してしまう。
「えーっと、確か今5回かけたから……あと1回くらい行けそうですね、《感度倍加》っ!」
「ひぐッ!」
さらに全身が熱くなり、意思が途切れそうになる。
スミレを助けたいと思う気持ちさえ、快楽にに塗りつぶされそうになる。
「ふふっ、トロトロの愛液、漏らししちゃってますよ。もう意識を保つのもギリギリって感じですね。きっとお腹に触れただけで……」
「んぁああああッ!!」
「ほーら、イっちゃった。でも安心してください、これから先輩は死んでしまいそうなほどの快楽の海に飲み込まれますけど、死にはしません。死んでも私が生き返します。だから……思う存分気持ちよくなっちゃって下さい」
「あ……ぁ……」
サクラは必死にスミレに向けて手を伸ばそうとするが、サクラの四肢の自由を奪う枷がそれを許さない。
「すみ……れ……ちゃ……ぁ……」
その言葉はもう彼女には届かない。
「《強制絶頂》」
「い”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”ッ!!」
絶叫と共に、サクラは噴水のように愛液を撒き散らす。
「汚くて可愛い悲鳴ですね、先輩。ほら、まだこんなもんじゃないですよ、イけ、イけ、イき続けなさいッ! 《永久絶頂》」
「――――――ッ」
スミレの声が耳に届くたび、体がビクンと跳ね、信じられない量の愛液があふれ出す。
薄れゆく意識の中で、サクラは快楽に溺れ続けた。
そしてきっとまた目覚めるのだろう。
生と死の間で、サクラは永久のような責めを受け続けた。
無様にのたうち回るサクラを見て、レアが呟く。
「でも、何か足りないわね」
「……」
レアに押さえつけられているスミレは、もう目の前を直視することもできなかった。
「さっきの絶頂を見ちゃったから、なんだかこの程度かって思えちゃう。ねぇ、もう一度あなたの先輩にさっきの術をかけてよ」
「……っ!? そんな……でき、ません……」
「かけなさい」
ぞくりと背筋が凍る。
もうスミレに自分に拒否権がないことを理解していた。
自分が抗えば、サクラがもっと酷い目に合う。
「は……はい……わかり……ました…………っ、《淫力防護》」
涙で顔をぐしゃぐしゃにしながら、スミレはサクラに淫力防護の術をかけた。
サクラの体が一瞬光で包まれる。
「どうして?」
そんな表情をしながらこちらを見つめるサクラの顔が、スミレの瞳に焼きついた。
***
「んもぉう、責めの最中に気絶しちゃだめよぉ?」
「え……あ……?」
体が熱く、ぐったりとした状態で意識が回復する。
サクラは自分の身に起きたことを思い出す。
淫力防護を受けた状態で徹底的な責めを受けて、それで――
「せん、ぱい……」
「え……」
目の前にスミレの姿があった。
そしてそのすぐ背後にはレアがいた。
「ごめん、なさい……」
スミレは泣きながら、謝罪の言葉を口にする。
彼女の手がサクラの方へ伸び、その手の先が蛍のように仄かに光る。
それだけでサクラはこれから自分の身に何が起こるのかを理解する。
「や……いやぁ……っ、おねがい、やめ……て……」
情けない声で懇願する。
先輩としてスミレの前では、彼女を心配させないようにと心を強く保ってきたサクラだったが、もう限界だった。
サクラの願いが届いたのか、スミレはハッとした表情を見せた後、サクラに向けて伸ばした手を引いた。
「やりなさい」
だがやはり、その願いは届かない。
一度手を引こうとしたスミレだったが、耳元で囁くレアの言葉に手が止まる。
そしてまた、スミレの手が近づく。
「だめ……っ、いや………っ、いやぁあああッ!!」
サクラは子供のように泣きじゃくっていた。
彼女のそんな姿を見て、スミレはそっと視線をそらす。
そして呟く。
「淫力防護……解除……」
「あ……あぁ……ッ!」
声が震える。
体が火照る。
来てはいけない感覚が、一気に押し寄せる。
サクラはそこで気づく。
自分が気絶している間に、自分はどれほどの責めを受けたのだろうと。
サクラの視界の隅では、レアの分身たちがニヤニヤしながらこちらを見ていた。
その手にはそれぞれの淫具が握られていて、ふと自分の下半身に視線を向けると自分の体からあふれ出たのであろう液体がこれでもかと滴っていた。
「あ……あっ……くるッ、あっ! ひぐっ!? んはぁああッ! あ”ッ、あ”あ”あ”あ”あ”あ”ッ!!」
耳、頬、口、首筋、胸、へそ、太もも、そして秘所。
体全身を覆うおぞましい快楽に、サクラはただただ翻弄される。
「やっぱすごいわねぇ、この術。サクラちゃんが気を失っている間に体中この淫銃で撃ち抜いて上げたから、その快楽、今一気に味わってるのねぇ」
「2号ちゃん……性格悪い……」
「いやいや1号ちゃんも相当でしょ、あの子の乳首ばっかずーっと責め続けてさ。まあ、私も私であの媚薬全身に塗りたくって上げたわけだけど」
「よんごーも、いっぱい、いじめた!」
分身達は狂ったように絶頂し続けるサクラを楽しそうに眺めていた。
そんな中、レアはスミレの体を抱き寄せ、また耳元に口を寄せる。
「スミレちゃん」
「は……はい……」
「あなたの先輩を犯しなさい」
「え……?」
スミレはレアが何を言っているのか分からなかった。
その先輩は今まさにスミレの前で、永遠のような絶頂に苦しんでいるのだから。
「スミレちゃんの綺麗な指で、そのイキ狂ってる先輩をもっと地獄に落としなさい」
「や……いや……そんな、無理ですっ」
「ふふっ、やり方が分からないなら教えてあげる」
レアがスミレの手を握る。
「こうやるのよ」
そしてレアはスミレの指をサクラの秘所へと突っ込んだ。
「あ”がぁ”あ”あ”あ”ッ!?」
サクラの悲鳴がより一層甲高い声に変わる。
指先に熱い愛液を感じながら、スミレはレアの人形のように、指を動かされる。
「ほら、ここがGスポットよ」
「――あぎゅッ、んぅうッ!?」
「ね、気持ち良さそうな声、あげたでしょ? スミレちゃんの指で先輩のこともっと気持ちよくしてあげましょ。どうせスミレちゃんの術があれば先輩はすぐに元通りになるんだから、ね?」
目の前では尊敬すべき先輩が酷い仕打ちを受けていて、そして自分もそれに加担していて。
(あれ、私は……何をして……? 私の……力は……先輩を、みんなを守るため、の……あれ?)
スミレは目の前の光景を遠い目で見ながら、自問自答する。
「は……はは……ははは……」
そして乾いた笑いがもれる。
サクラだけではない。
スミレの精神も、もう限界だった。
***
「――先輩」
遠くから声が聞こえる。
いや、遠いのは自分の意識の方で――
「先輩ッ!」
「かはっ…………はっ……はぁっ……」
荒い呼吸でサクラは目を覚ます。
「大丈夫ですか? 先輩?」
「え……あ…………ぇ………?」
すぐ真横で、スミレが心配そうな表情でこちらを見つめていた。
「覚えてますか、先輩。先輩は淫魔の分身達にたくさん責められて……犯されて……」
「そ、そうだ……っ! あ、あれ……ここは……?」
サクラはベッドの上で寝かされ、布団というにはやや粗末な布切れを被せられていた。
あたりは埃っぽく、部屋は暗いが遠くの窓からは光が指しているようにも見える。
「ここは多分、廃校の保健室ですかね。勝手に使わせてもらってます」
「い、今……何時? 淫魔はッ!?」
サクラは慌ててベッドから立ち上がろうとする、だが――
ガチャン!
「……ッ! ……え?」
立ち上がろうとしたその瞬間、体がベッドに戻される。
そして自分の両腕に手錠がはめられていることに気づく。
力強く引っ張ってもガチャガチャと音が鳴るだけで、腕だけでなく両足にも手錠がされていた。
「安心してください。今はもうお昼なので、あの子たちおねんねの時間です」
「は……ぇ……?」
サクラは混乱する。
スミレが何を言っているのか理解できなかった。
そんなスミレがサクラを覆う布切れを払いのける。
一糸纏わぬサクラの体が露わになる。
「覚えていますか、先輩。鞭の淫具でたくさん体を痛めつけられちゃったことを。確かこの辺でしたよね」
そう言ってスミレはサクラの背中の辺りを撫でる。
「んぁ……スミレちゃん、何を……ッ!?」
「痛い痛い、ってずっと泣き叫んでる先輩、可愛そうでした。でも……叩かれるたびに気持ち良さそうな顔で絶頂して、潮吹きしちゃう姿は可愛かったですけどね」
「スミレ……ちゃん……? あ……あぁ……っ!」
スミレの言葉に困惑するサクラだったが、混濁していた意識が回復し始め、思い出す。
鞭で背中を叩かれる感覚が鮮明に残っていて、想像しただけで体が震える。
スミレの言葉は決してでたらめではない。
だが今目の前にいるスミレからはスミレらしさを感じない。
まるでスミレの皮を被った別人のように見えて不気味だった。
「ふふっ、《感度倍加》」
「ん……? んンッ、くぁあッ!?」
その術の名前をスミレが耳元で囁いた瞬間、サクラの体が急激に熱くなっていく。
「んぁあっ……ぐっ、す、スミレ……ちゃん………な、何を……?」
「覚えてないんですか? レア様が私に犯される先輩が見たいって言うから、私必死になって先輩のことたくさんたくさん責めてあげたんです。この術はそのときに思いつきで放った術ですよ」
「あ……ぁ……っ!」
サクラは思い出す。
泣きながら、淫魔の言いなりになって自分を責めるスミレの姿を。
「恥ずかしそうに顔を赤らめて、私の責めを受け入れてくれた先輩の顔、脳裏に焼き付いて消えないんです」
「す、スミレちゃんッ! 私は大丈夫だから、正気に戻って――」
「そうそう、私こんなこともできるようになったんですよ。《強制絶頂》」
スミレがその術の名前を唱えると、サクラの下半身が急激に熱くなり、触れられてもいないのに体が震え始める。
「――ッ!? なに……あぁっ!? からだ……勝手に、あつく……ああっ、うそッ!? んっ、いやぁ……………んんッ、ンンーーーッ!」
体の内側から高鳴る快楽に抵抗するすべなどなく、サクラは絶頂してしまう。
「すごくないですか、この術。私が念じるだけで、先輩をイかせることができるんです。ほら……イけ、イけッ!!」
「あぁっ!? やめッ、んーッ! ぁ、やッ、ひぁあああッ!?」
あらがいようのない強制的な快楽。
サクラは腰を突き上げ、盛大に潮吹きをしてしまう。
そんなサクラの姿をスミレはうっとりとした表情で見つめていた。
「ああ、先輩気持ち良さそう……………そっか、私やっと理解できました。私の力ってこういう風に使うためのものだったんですね」
「ち、ちが……う……スミレちゃんの、ちから……は……みんなを……まもる、ため……の……」
「――イけ」
「ふぁぁああああッ!!」
必死に自分の味方をしようとしてくれるサクラを、スミレは無慈悲に絶頂させる。
「いいんですよ先輩、気を使わなくて。それに私、もうどうでもよくなっちゃったんです。退魔師とか、淫魔とか」
「……え?」
「私は、幸せそうな先輩の顔が見れれば、それでいいんです」
そう言ってスミレは満面の笑みを見せる。
どうやらスミレは完全にレアの言いなりになってしまったようだった。
(そんな……スミレちゃん……)
だがなぜだか、そんなスミレの表情が少しずつ崩れていく。
どんどん泣きそうな表情に変わり、そして右の瞼から涙がこぼれた。
「す……けて……サクラ、せん……ぱい」
唐突に助けを求めるような弱々しい声でスミレは呟く。
「スミレ……ちゃん? ……ッ!」
どうしてそんな表情を見せるのだろうとサクラが疑問に思ったその時、スミレの首筋に何か黒い影を見つける。
それは見覚えのある虫のような影だった。
「スミレちゃん……ッ! それは、人に寄生する淫魔のッ!」
それはかつてサクラを苦しめた、人に寄生し行動を操る淫魔が使っていたものと似た形をしていた。
あれもきっとレアが使う淫具の一つなのだろう。
サクラの頭がカッと熱くなる。
「く、そッ! スミレちゃんの尊厳を……ッ! 許せないッ!」
ガチャガチャと手足を動かし、サクラは必死に拘束を解こうと暴れ出す。
「んんっ、まだ変な感情が残ってますね」
スミレの見せた悲しそうな感情はほんの一瞬だった。
そして気づけばまた、先程までの寄生されたスミレに戻っていた。
「もう、暴れちゃだめですよ、先輩。《感度倍加》」
「んんッ!?」
「さらに《感度倍加》……倍加……もっと倍加……」
「う……あぁっ、この、術……ッ!?」
「そう、多重掛けできるんです。サクラ先輩が目を覚ます一つ前の回では、確か倍加の術を7回かけたら、先輩絶頂が止まらなくなって失神しちゃったんですよね……覚えてます?」
記憶の隅から思い出したくない記憶が蘇る。
何もできずにただただひたすら絶頂し続ける自分の姿を思い出してしまう。
「えーっと、確か今5回かけたから……あと1回くらい行けそうですね、《感度倍加》っ!」
「ひぐッ!」
さらに全身が熱くなり、意思が途切れそうになる。
スミレを助けたいと思う気持ちさえ、快楽にに塗りつぶされそうになる。
「ふふっ、トロトロの愛液、漏らししちゃってますよ。もう意識を保つのもギリギリって感じですね。きっとお腹に触れただけで……」
「んぁああああッ!!」
「ほーら、イっちゃった。でも安心してください、これから先輩は死んでしまいそうなほどの快楽の海に飲み込まれますけど、死にはしません。死んでも私が生き返します。だから……思う存分気持ちよくなっちゃって下さい」
「あ……ぁ……」
サクラは必死にスミレに向けて手を伸ばそうとするが、サクラの四肢の自由を奪う枷がそれを許さない。
「すみ……れ……ちゃ……ぁ……」
その言葉はもう彼女には届かない。
「《強制絶頂》」
「い”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”ッ!!」
絶叫と共に、サクラは噴水のように愛液を撒き散らす。
「汚くて可愛い悲鳴ですね、先輩。ほら、まだこんなもんじゃないですよ、イけ、イけ、イき続けなさいッ! 《永久絶頂》」
「――――――ッ」
スミレの声が耳に届くたび、体がビクンと跳ね、信じられない量の愛液があふれ出す。
薄れゆく意識の中で、サクラは快楽に溺れ続けた。
そしてきっとまた目覚めるのだろう。
生と死の間で、サクラは永久のような責めを受け続けた。
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