麗しの騎士様の好きな人

アズやっこ

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 ルトは一度、王宮内にある自室に戻り、着替えてから我が家にやって来た。


「どうしたの?」

「どうせ明日は両家で話し合いになる。俺も特別休暇を貰えたんだ」

「そうなのね」

「リー」


 ルトは私を抱きしめ口付けした。


「ようやくリーを花嫁に出来る」

「お父様達が許すかしら」

「王太子が命じたんだ」

「そうね」

「リー、愛してる。ようやくリーを俺の腕の中から離さなくて済む」

「私も嬉しい」


 ルトは私を後ろから抱きしめ、そのまま私達は眠りについた。

 朝、先に目覚めた私はルトの顔にかかる髪を整え、髪を撫でる。


「うぅぅ、ん? リー、おはよう」

「おはよう、目覚めた?」

「ああ」

「もう少し髪を撫でても良い?」

「構わない」


 私はまだ眠たそうなルトの髪を撫でる。ルトはまた目を瞑り心地よさそうにしている。

 暫くして、撫でる私の手を取り口付けし、ルトは起き上がった。私も起き上がり、呼び鈴を鳴らすとルトの着替えの服を持ったレイが部屋へ入って来た。服を手にしたルトは部屋を出て行き、私はレイの手を借りて身支度を整えた。

 レイが部屋を出て行って、ルトが部屋へ入って来た。


「リー」


 私を抱きしめ、ルトの唇が私の唇と重なった。


「もうすぐ父上と母上が来ると思う」

「そうね」

「リー、俺が何を言っても頷いてくれるか?」

「何を言うの?」

「頷いてほしい」

「分かったわ」

「ありがとう」


 ルトが私を抱きしめている時、


コンコン


「旦那様から書斎に来るようにと」

「分かったわ」


 ルトに手を引かれ、私達は書斎に向かった。


コンコン


「お父様、サリーリです」

「入りなさい」


 扉を開け部屋の中へ入る。


「座りなさい」


 ルトに手を引かれ空いてるソファーへ座った。


「昨日、王太子殿下にも言われたが二人の婚姻を早めようと思っている」

「「ありがとうございます」」

「婚約の発表は昨日の夜会で充分だろう。それでだ、婚姻は早くても半年後だ。王女殿下が隣国へ嫁ぐまでに二人の婚姻式を見届けてから行きたいそうだ」

「「はい」」

「ドレスを作る期間がどれだけ頑張っても半年は掛かるらしい」

「「分かりました」」

「はぁぁ、ジークルト君は何を言ったんだ?」

「私の幸せを幼馴染みとして友として心配したのではないかと」

「まぁ良い。ジークルト君には私の跡を継いで貰う為に、私に付いて覚えてほしい」

「分かりました。ですが、王女殿下が隣国へ嫁いでからでもよろしいでしょうか。友として兄として私の事で心配ばかりおかけしました。隣国へ嫁ぐその日まで側でお仕えし少しでも恩返しが出来ればと思います」

「それは構わない。元々王女殿下が嫁いでからと思っていたからな」

「ありがとうございます。それで本日から伯爵家で住む事を了承して貰えないでしょうか」

「半年だぞ?それまで待て」

「待てません。一時もリーを離したくない、その気持ちは変わりません。リーも私と離れたくないと言っています」

「そうなのか」

「はい、お父様」

「伯爵家から王宮へ通います。休みの日は義父上に付いてご指導を受けたい」

「はぁぁ、分かった。了承しよう」

「ありがとうございます」

「伯爵、愚息ですがよろしいお願いします」

「はい。大事な息子さんを私の跡継ぎにさせる事をお許し頂きたい」

「サリーリ嬢だけしか目に写っていない息子ですがよろしいお願いします」

「サリーリを幸せに出来れば、それだけで良い。我が家には優秀な執事が居ますので」


 和やかに話は進んでいき、半年後に婚姻式をする為に急いで準備をしなければ間に合いそうにないみたい。


「忘れていた。二人の部屋だが、離れを建てようと思うが二人はそれで良いか?」

「私はどちらでも。リーの好きな方で」

「私もどちらでも」

「それなら義父上、離れをお願いします」

「分かった。では早速取り掛からせるとしよう」

「ありがとうございます」


 話が具体的に決まり、安心したルトの顔を見ると私も嬉しい。花嫁になりたいと願った幼い私の思いがようやく実現する。


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