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――クラゴの誘拐事件編――
依頼者
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スカーレットは今日も開店する。暫く見掛けなかった看板猫を出迎え、ギルを横目で確認した。
弟子になりたいと突然訪問して来たギルは、数日経った現在従業員として働いている。変わった事があると言えば、取り敢えずはアレだろう。
「ギルさんカッコイイ~!」
「プラチナブロンドがあんなに似合う人が居るなんて…」
若い女性だけでは済まず、老婦人や幼い子供まで魅力していた。本当に魅力に掛かったような反応にミアは苦笑いするしかなかった。
ひっそり営業するつもりだった為、ギル目当てだけで来る客は入れないように魔法を掛けたものの、外から眺めに来るのだから手の施しようがない。
膝の上で丸くなっている黒猫を優しく撫でながら、呆れた様子で窓の外を見つめた。
看板猫とも言える黒猫は喫茶店をオープンして初めてのお客でもある。怪我をして弱っていたのを治療してからと言うもの、店に顔を出してくれる。
ここ最近は顔を出してくれなかった為心配していたところだった。
見た目は汚れておらず怪我もしていない。猫は気まぐれだと言うがその通りだとミアは思った。因みにミアはこの黒猫にオスカー、と勝手に名付けている。
ノーマジが飼っている猫ではないのは確かだが、魔力があったところで特に何か変わりがある訳ではなかった。喋る事もなく、普通の猫と同じ鳴き方をし、歩く。
オスカーから目線を変え、白いシャツと黒のエプロンが似合うギルを見つめては少し関心していたりもする。
コーヒーの淹れ方を教えれば、意外にもスムーズに覚えてくれたのだ。そして、数日しか経ってないにも関わらずコーヒーの味がとても美味しい。
元々コーヒーを淹れていたのではないかと問い掛けたが、1度も無いと返答された。
顔が良い男はこんなにも器用なのかと少しばかり苦笑いになってしまう。
「ミアちゃんの彼氏かな?」
「いえ、弟子ですよ」
「へえ、ミアちゃんもう弟子なんて出来たんだねえ。凄いねえ」
「待って!ロドリィさん!その人ただの従業員よ!弟子なんかじゃないわよ…」
優しく笑うロドリィとすっかり馴染めているのだから、やはりコミニュケーション能力は優れているのだと分かる。
そして、正直助かっている。コーヒーは淹れれる上に、料理まで作れるのだから。作り方と材料を教えてだけで作り始めた時は驚いた。
あまり自分の出番が要らなかったりする。だからこそ、研究に没頭出来ていた。勿論、常連客とは楽しく会話している。
「さて、今日も僕は妻の墓に行くよ。これからもっと、楽しくなりそうだね。ミアちゃん」
「あー、私はちょっと複雑だけど…。じゃあ、気を付けてね!ロドリィさん、またね!」
笑顔で見送れば片付けをしながらあまり進まなくなった研究に、少しばかり休憩でもしようかと背伸びをした。
「はい、どうぞ」
背後から伸びてきた手にはコーヒーカップが見え、テーブルに置かれたと思えば次はサンドイッチが綺麗に盛り付けされた皿が置かれた。
ミアは少し固まるも、小さく笑って礼を告げる。自分が店長なのにもてなされている気がしていた。
「え、ああ、ありがとう…。弟子になりたいとか言って、店員としてすっかり馴染んじゃってるわね」
「ミアちゃんの教えが良いんだよ。流石、師匠」
「師匠って言うのやめてくれない?」
調子良く笑うギルに顔を背ければコーヒーカップに口をつけた。苦すぎず、薄くなくそして、あまり酸味を感じないマイルドな豆の風味をきちんと出せている。思わず口元が緩んだがすぐに引き締めた。また、調子に乗ってしまうからと。
扉が開き鈴の音が響けば、ミアとギルは同時に振り向いた。ギルは客だろうかと案内しようとするもミアの手によりそれは叶わなかった。
ギルはそれだけで察した。弟子として来たのだから当然である。ミアの本業を知っている。
「……どのようなご用件で?」
「人を探してほしい」
40代ぐらいの男で、見た目は普通。何処にでも居そうな優しそうな男だ。髪の毛は癖っ毛で、暗めの茶髪。気弱そうでもあり、悲しいと言う雰囲気が伝わって来る。顔色は悪く目の下には隅が見え、やつれてしまっている。
「取り敢えず詳しく話、聞かせてもらっても良いかしら?」
頷く男を見てはOPENのプレートをCLOSEにし、カーテンを全て閉めた。
依頼が来ればスカーレットはすぐに閉店なのだ。常連客も気まぐれな店だと思っている上に、誰も怒らないからミアにとっては有難い。
「えっと、そこに座ってもらえるかしら。…で、貴方のお名前は?」
「モーガン・ケアリーです…。クラゴに住んでるんですが、最近子供が居なくなるんです」
「子供が、居なくなる?」
モーガンと名乗る男は俯いて話す。とても、落ち込んでいると言う印象だ。
ミアの問い掛けに顔を上げては真剣な表情で話始める。
「ええ、2週間前からクラゴに住む子供が突然居なくなって…。最初は何かの事件に巻き込まれたと地元警察も考えていましたが、誘拐の数が異常に多いのに不思議と目撃者が誰一人も居ないんです」
「……だから、関係していると?」
「警察も魔法使いの仕業ではないかと。…死の使いの」
男の言葉にミアはペンを羊皮紙の上で踊らせながら質問を投げ掛けた。ミアはモーガンから聞いた全てを羊皮紙に書き留めていく。勿論、手は使っていない。魔法使いにとってはこれが普通である。
「因みに現場に”花”は?」
「いえ、無いんです。でも、夜中に青く光るのを見てる人は何人か居て、魔法の光ではないかと」
「魔法の光…」
モーガンの言葉に少し、引っ掛かった。確かに杖を使えば光る。ただ、青く光り子供が居なくなる。その点がミアはどうしても気になっていた。
「それで、私の娘達も行方不明になってしまって…。何も、音がせず朝まで居なくなった事に気付かず寝てたんです…。妻も、私も…。情けないですが私も妻も一応魔法使いです。魔力を辿ってみたんですが途中で途切れてしまってて、分からず…。どうやら他の人達も同じようなんですが…」
モーガンは悔しそうに話す。年齢が若ければ若い程魔力を辿りやすく、魔法使いの親はそうやって子供を探す事が多い。
ただ、気付かずに寝ていたと言う点でミアは少し心当たりがあった。
普通ならば魔力が消えたり遠くなると気付くのだが、それが無かったと言う事はある動物が関係しているのではないかと推測する。
「拐われてるのはノーマジと魔法使い両方…。そうね、今から行ってもきっと手掛かりはないわ。…夜、クラゴに向かいましょう。そこで、モーガンさん貴方にお願いしたい事が…」
ミアはモーガンに持って来てもらいたい物、そして集合場所と時間を伝える。何故そんな物を、と言う表情を浮かべるモーガンに小さく笑みを返し見送った。
今まで黙って聞いていたギルが口を開いた。
「当然、俺も連れてってくれるんでしょ?」
「え、着いてくる気!?」
「だって弟子、でしょ?」
「………足手まといになったら即クビ、だからね」
嬉しそうに笑うギルに溜息を吐き出した。しかし、ギルは得意気に言い放ったのだ。
「んー、きっと俺、役に立つよ」
何処からそんな自信が来るのか、この時のミアには分からなかった。
「はいはい。サンドイッチ美味しく頂くわ」
「愛の籠ったサンドイッチだからね、凄く美味しい筈さ」
「それはどうも」
弟子になりたいと突然訪問して来たギルは、数日経った現在従業員として働いている。変わった事があると言えば、取り敢えずはアレだろう。
「ギルさんカッコイイ~!」
「プラチナブロンドがあんなに似合う人が居るなんて…」
若い女性だけでは済まず、老婦人や幼い子供まで魅力していた。本当に魅力に掛かったような反応にミアは苦笑いするしかなかった。
ひっそり営業するつもりだった為、ギル目当てだけで来る客は入れないように魔法を掛けたものの、外から眺めに来るのだから手の施しようがない。
膝の上で丸くなっている黒猫を優しく撫でながら、呆れた様子で窓の外を見つめた。
看板猫とも言える黒猫は喫茶店をオープンして初めてのお客でもある。怪我をして弱っていたのを治療してからと言うもの、店に顔を出してくれる。
ここ最近は顔を出してくれなかった為心配していたところだった。
見た目は汚れておらず怪我もしていない。猫は気まぐれだと言うがその通りだとミアは思った。因みにミアはこの黒猫にオスカー、と勝手に名付けている。
ノーマジが飼っている猫ではないのは確かだが、魔力があったところで特に何か変わりがある訳ではなかった。喋る事もなく、普通の猫と同じ鳴き方をし、歩く。
オスカーから目線を変え、白いシャツと黒のエプロンが似合うギルを見つめては少し関心していたりもする。
コーヒーの淹れ方を教えれば、意外にもスムーズに覚えてくれたのだ。そして、数日しか経ってないにも関わらずコーヒーの味がとても美味しい。
元々コーヒーを淹れていたのではないかと問い掛けたが、1度も無いと返答された。
顔が良い男はこんなにも器用なのかと少しばかり苦笑いになってしまう。
「ミアちゃんの彼氏かな?」
「いえ、弟子ですよ」
「へえ、ミアちゃんもう弟子なんて出来たんだねえ。凄いねえ」
「待って!ロドリィさん!その人ただの従業員よ!弟子なんかじゃないわよ…」
優しく笑うロドリィとすっかり馴染めているのだから、やはりコミニュケーション能力は優れているのだと分かる。
そして、正直助かっている。コーヒーは淹れれる上に、料理まで作れるのだから。作り方と材料を教えてだけで作り始めた時は驚いた。
あまり自分の出番が要らなかったりする。だからこそ、研究に没頭出来ていた。勿論、常連客とは楽しく会話している。
「さて、今日も僕は妻の墓に行くよ。これからもっと、楽しくなりそうだね。ミアちゃん」
「あー、私はちょっと複雑だけど…。じゃあ、気を付けてね!ロドリィさん、またね!」
笑顔で見送れば片付けをしながらあまり進まなくなった研究に、少しばかり休憩でもしようかと背伸びをした。
「はい、どうぞ」
背後から伸びてきた手にはコーヒーカップが見え、テーブルに置かれたと思えば次はサンドイッチが綺麗に盛り付けされた皿が置かれた。
ミアは少し固まるも、小さく笑って礼を告げる。自分が店長なのにもてなされている気がしていた。
「え、ああ、ありがとう…。弟子になりたいとか言って、店員としてすっかり馴染んじゃってるわね」
「ミアちゃんの教えが良いんだよ。流石、師匠」
「師匠って言うのやめてくれない?」
調子良く笑うギルに顔を背ければコーヒーカップに口をつけた。苦すぎず、薄くなくそして、あまり酸味を感じないマイルドな豆の風味をきちんと出せている。思わず口元が緩んだがすぐに引き締めた。また、調子に乗ってしまうからと。
扉が開き鈴の音が響けば、ミアとギルは同時に振り向いた。ギルは客だろうかと案内しようとするもミアの手によりそれは叶わなかった。
ギルはそれだけで察した。弟子として来たのだから当然である。ミアの本業を知っている。
「……どのようなご用件で?」
「人を探してほしい」
40代ぐらいの男で、見た目は普通。何処にでも居そうな優しそうな男だ。髪の毛は癖っ毛で、暗めの茶髪。気弱そうでもあり、悲しいと言う雰囲気が伝わって来る。顔色は悪く目の下には隅が見え、やつれてしまっている。
「取り敢えず詳しく話、聞かせてもらっても良いかしら?」
頷く男を見てはOPENのプレートをCLOSEにし、カーテンを全て閉めた。
依頼が来ればスカーレットはすぐに閉店なのだ。常連客も気まぐれな店だと思っている上に、誰も怒らないからミアにとっては有難い。
「えっと、そこに座ってもらえるかしら。…で、貴方のお名前は?」
「モーガン・ケアリーです…。クラゴに住んでるんですが、最近子供が居なくなるんです」
「子供が、居なくなる?」
モーガンと名乗る男は俯いて話す。とても、落ち込んでいると言う印象だ。
ミアの問い掛けに顔を上げては真剣な表情で話始める。
「ええ、2週間前からクラゴに住む子供が突然居なくなって…。最初は何かの事件に巻き込まれたと地元警察も考えていましたが、誘拐の数が異常に多いのに不思議と目撃者が誰一人も居ないんです」
「……だから、関係していると?」
「警察も魔法使いの仕業ではないかと。…死の使いの」
男の言葉にミアはペンを羊皮紙の上で踊らせながら質問を投げ掛けた。ミアはモーガンから聞いた全てを羊皮紙に書き留めていく。勿論、手は使っていない。魔法使いにとってはこれが普通である。
「因みに現場に”花”は?」
「いえ、無いんです。でも、夜中に青く光るのを見てる人は何人か居て、魔法の光ではないかと」
「魔法の光…」
モーガンの言葉に少し、引っ掛かった。確かに杖を使えば光る。ただ、青く光り子供が居なくなる。その点がミアはどうしても気になっていた。
「それで、私の娘達も行方不明になってしまって…。何も、音がせず朝まで居なくなった事に気付かず寝てたんです…。妻も、私も…。情けないですが私も妻も一応魔法使いです。魔力を辿ってみたんですが途中で途切れてしまってて、分からず…。どうやら他の人達も同じようなんですが…」
モーガンは悔しそうに話す。年齢が若ければ若い程魔力を辿りやすく、魔法使いの親はそうやって子供を探す事が多い。
ただ、気付かずに寝ていたと言う点でミアは少し心当たりがあった。
普通ならば魔力が消えたり遠くなると気付くのだが、それが無かったと言う事はある動物が関係しているのではないかと推測する。
「拐われてるのはノーマジと魔法使い両方…。そうね、今から行ってもきっと手掛かりはないわ。…夜、クラゴに向かいましょう。そこで、モーガンさん貴方にお願いしたい事が…」
ミアはモーガンに持って来てもらいたい物、そして集合場所と時間を伝える。何故そんな物を、と言う表情を浮かべるモーガンに小さく笑みを返し見送った。
今まで黙って聞いていたギルが口を開いた。
「当然、俺も連れてってくれるんでしょ?」
「え、着いてくる気!?」
「だって弟子、でしょ?」
「………足手まといになったら即クビ、だからね」
嬉しそうに笑うギルに溜息を吐き出した。しかし、ギルは得意気に言い放ったのだ。
「んー、きっと俺、役に立つよ」
何処からそんな自信が来るのか、この時のミアには分からなかった。
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