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 恐々と自分の舌を差し込む。だけど怜司は僕の行為を受けるためなのか、なにもせずにそのままでいた。

(よくよく考えたら浩司兄ちゃんと怜司は、僕を感じさせるように、すごく上手にキスしていたな――)

 彼らにされて感じたことをしようと、怜司の舌にねっとりと自分の舌を絡ませた。すると怜司の手がふたたび胸元に触れて、僕が感じるように指先で乳首を刺激する。

「あぁ、んっ」

 僕を感じさせる怜司に負けないように、口内で舌を濃厚に絡ませてから、彼を犯すように舌を出し入れさせる。僕が舌を入れたタイミングで奥に導くようにちゅっと吸う怜司の行為で、下半身に熱が徐々に溜まっていった。

「っ、ん゛んっ!」

 怜司を感じさせているハズなのに、僕だけ変な声が漏れてしまう。しかも怜司が吸いながら唇に力を入れるだけで、出し入れする僕の舌が引っかかり、妙な快感を覚えた。

「んんん…っ! あぅ、ンンっ」

「龍が俺を感じさせてるんだから、お礼をしなきゃダメだよな」

 目の前で怜司の瞳が糸目になり、嬉しげに微笑む。その笑みを見て、嫌な予感がした途端だった。

「ああぁっ!」

 怜司の空いた手が、僕の耳の穴に侵入する。穴の縁をなぞるようにぐりぐりされるだけで、くすぐったくて堪らない。

「らめぇ…っ…っ! れぇじっ、やだっ」

「ダメじゃないくせに。乳首だってこんなに硬くして、もっとしてほしいだろ?」

 シャツの上から潰すように捻られたことは、かなり痛い行為だった。

「ぎゅ、ッて、し゛ちゃ…やっ、うっ!」

 なんとか両手で胸に触れてる怜司の手を退けたが、じんじんする痛みはそのままで、熱を持っているのがわかる。僕が抵抗したからか、耳の穴に入れていた手も外してくれたのは助かった。

「龍、グレーのシャツの下、色が変色してる」

 怜司が布団を捲って、わざわざ報告した。彼シャツよろしく、上しか着ていないものの、怜司に感じさせられて大きくなった僕自身から先走りが溢れ出たのだろう。身につけてるトランクスもべっとり濡れてしまった。

「濡れて気持ち悪いだろ。脱いじゃえよ」

 そう言った怜司が、シャツのボタンを手際よく外してくれた。

「乳首、ちょっと抓りすぎたな。舐めてかわいがってやる」

 シャツのボタンをすべて外し終えても、前を開けさせただけで、そのまま僕の胸に顔を寄せた怜司。舌先で痛む僕の乳首をペロペロする。

「ん、ん゛ぅう゛っ!」

 熱を孕んだ硬くなった乳首が怜司の愛撫で、さらに感度が増していくのがわかった。しかもペロペロされつつチュッと吸われると、僕自身だけじゃなく躰の奥がきゅんと疼いてしまい、なんとも言えない気分になる。
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