98 / 218
第98話 吾輩はバスケットに恐怖心しかないのである ①
しおりを挟む
「ちょっとニャゴロー、私の仕事を手伝って」
普段は恐ろしい仕打ちしかしない美也殿の姉上である小織殿。
今回は我輩に頼み事をしてきた。
グフフ、これで貸しをを一つ作ってやろう。
移動用のバスケットに入れられた我輩。
そのまま小織殿の所持する古い英国製自動車の後部座席へ。
なんだかんだ言っても小織殿は我輩用の様々なアクセサリーを購入してくれる。
オシャレな首輪。
品のあるリード。
外出用の服。
それにこのフリフリブリブリで乙女チック全開な移動用バスケット。
……冷静に考えたら我輩の行動を制限するものばかりでは?
飼いならされて野性を失った証の首輪。
自由行動なぞ一切許さないと、まるで囚人を縛るようなリード。
本来備わっている体温コントロールを強制破壊する様々な衣服。
バスケットに至っては、蓋が開くと、そこは家か病院の二択。
あれ?
今我輩バスケットの中にいない?
で、家から入れられたってことは……!?
「ニギャアアアアアアアアアッ!」
目一杯の抵抗でバスケット内を激しく暴れまわる!
こうすれば流石の小織殿も……
「静かにせんかぁっ! 三味線にしてしまうぞおぉっ!」
{ガッタンバッタン!}
「ニギャッ! ギャッ! ギャ! ……ォェ」
どうやらバスケットを両手に持ってシェイクされた様だ。
ゲロまみれ……。
「あーあ、もう! 罰として向こうへ着くまでゲロまみれで我慢なさい!」
こうして彼女に逆らっても何一ついい事などないと改めて思い知らされる。
正直美也殿の仕打ちが可愛くさえも感じた。
それにしても今回はやけに移動時間が長い。
ゲロまみれでクサイ中、色々なパターンを予測する。
が、何一つ思い浮かばない。
なぜなら小織との移動など病院ぐらいしか思い浮かばないからだ。
ウーム?
「さてニャゴロー、着いたわよ! 今日は頑張ってね!」
珍しく病院以外で蓋を開けられたバスケット。
一体どんな仕事をやらされるのやら……。
――― つづく ―――
普段は恐ろしい仕打ちしかしない美也殿の姉上である小織殿。
今回は我輩に頼み事をしてきた。
グフフ、これで貸しをを一つ作ってやろう。
移動用のバスケットに入れられた我輩。
そのまま小織殿の所持する古い英国製自動車の後部座席へ。
なんだかんだ言っても小織殿は我輩用の様々なアクセサリーを購入してくれる。
オシャレな首輪。
品のあるリード。
外出用の服。
それにこのフリフリブリブリで乙女チック全開な移動用バスケット。
……冷静に考えたら我輩の行動を制限するものばかりでは?
飼いならされて野性を失った証の首輪。
自由行動なぞ一切許さないと、まるで囚人を縛るようなリード。
本来備わっている体温コントロールを強制破壊する様々な衣服。
バスケットに至っては、蓋が開くと、そこは家か病院の二択。
あれ?
今我輩バスケットの中にいない?
で、家から入れられたってことは……!?
「ニギャアアアアアアアアアッ!」
目一杯の抵抗でバスケット内を激しく暴れまわる!
こうすれば流石の小織殿も……
「静かにせんかぁっ! 三味線にしてしまうぞおぉっ!」
{ガッタンバッタン!}
「ニギャッ! ギャッ! ギャ! ……ォェ」
どうやらバスケットを両手に持ってシェイクされた様だ。
ゲロまみれ……。
「あーあ、もう! 罰として向こうへ着くまでゲロまみれで我慢なさい!」
こうして彼女に逆らっても何一ついい事などないと改めて思い知らされる。
正直美也殿の仕打ちが可愛くさえも感じた。
それにしても今回はやけに移動時間が長い。
ゲロまみれでクサイ中、色々なパターンを予測する。
が、何一つ思い浮かばない。
なぜなら小織との移動など病院ぐらいしか思い浮かばないからだ。
ウーム?
「さてニャゴロー、着いたわよ! 今日は頑張ってね!」
珍しく病院以外で蓋を開けられたバスケット。
一体どんな仕事をやらされるのやら……。
――― つづく ―――
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる