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2.誓い
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「アリアネル、無理しないで」
「大丈夫でーす!」
「もう」
私はすっかり元気を取り戻して今日はようやく外に出る許可が両親からおりた。
でもお姉様の監視付き!それは願ったりだ⋯⋯監視とは名ばかりのお姉様とのお散歩に出かけたのだ。
これはデートと言っても過言ではないかもしれない!
そんな素敵なことにテンションが上がらないわけもなく私は一人先に歩き出していた。
そんな私の手をお姉様は掴むとゆっくりと歩き出す。
「また体調が戻ったばかりなんだからゆっくりと行きましょう」
「はい!じゃあお願いです、ずっと手を繋いでいてください」
「いいわよ」
「やった!」
私は柔らかいお姉様の手をギュッと握って歩き出した。
目的地は屋敷内にある公園のベンチ。
家の中に公園があるなんてどんな家だ!と思ったがさすが王子の婚約者の家だけあって地位も高く屋敷も立派なものだった。
少し後ろから侍女達がついてきて公園でお茶をする予定なのだ!なんて贅沢!
私は嬉しくてついつい足取りが軽くなってしまった。
「ふふ、アリアはなんか変わったわね」
「え!?」
お姉様に言われてギクッと足を止めた。
「な、何か変?」
キョロキョロと自分を確かめて見るが変わったところはないように思う。
「違うのは中身よ、前はなんて言うか⋯⋯もっと子供っぽかったような。前も可愛かったけど⋯⋯」
「けど?」
お姉様は言いにくそうに言葉を止めた。
「今のアリアの方が私は好きだわ」
そう言って笑ってくれた。
最近のお姉様はよく笑顔を見せてくれるようになった。
私がその笑顔を見たくて笑わせているのだがその成果か表情が前よりも豊かになった気がする。
「私もお姉様大好きです!」
ここぞとばかりにお姉様に抱きついた。
まだ子供の私の特権でもある!
嫌だったかな?とチラッとお姉様の顔を見るが嬉しそうに笑い頭に手を置いてくれた。
後ろではそんな私達のじゃれ合いを侍女達が微笑みながら見守っていた。
「ふふ、お嬢様可愛いお戯れもいいですが早くしないと旦那様が心配してここまで来てしまうかもしれませんよ」
「あっ!そうだね、お姉様早く行こ!」
侍女に笑顔でそう言われると私達はまた歩きだした。
お父様はこの間の私が倒れた一件で過保護度がグンッと上がってしまった。
お父様は凛々しくて体が大きくお姉様に似た顔をしている。
まぁ少しだけ顔が怖いのだ。
でも怒ってる訳でなくお姉様と同じく表情が出にくいタイプなのだ。
でも私がちゃんと愛情表現をするようになったら自分は怖がられていないと気がついたようでそれから過剰に可愛がるようになってしまった。
それはお姉様も同じで私がこっそりとあれは喜んでいると教えてあげたらお父様はお姉様も溺愛して今私達はそんなお父様から逃げてお茶に来ていたのだ。
「お父様に見つかったら大変だもんね」
「ふふ、そうね」
私達は笑いながら公園を目指した。
公園につくと侍女達がサッとお茶の準備をしてくれる、私は大好きなブランコで遊んでいた。
前は遊具にも乗れなかったので憧れがあったのだ。
「アリアは本当にブランコが好きね」
お姉様はブランコに一人で乗る私が心配らしくずっと後ろに付いていてくれた。
「うん、ずっと乗って見たかったんだもん」
「変ね、前から乗ってたでしょ?」
お姉様が首を傾げるので慌てて答える。
「ガーネットお姉様と乗った事なかったから!ほら、ずっとお姉様と遊びたいと思ってて⋯⋯」
「嬉しいわ、じゃあ私も隣に乗ろうかな?」
お姉様は私が安定して乗るのをみて隣に腰を下ろした。
私とお姉様は歳が3つ違う。
お姉様は14歳で私が11歳。
そんなお姉様は私から見るととても大人にみえていた。
しかし14歳と言えばまだまだ遊びたい盛りだろう。
私なら遊んでいたかった。
しかし王子の婚約者になると言うこともあり勉強も欠かさずに毎日している。もちろん所作も完璧でお姉様の立ち振る舞いは見てるだけてうっとりとしてしまう。
そんなお姉様が私の前では子供らしい顔を見せてくれるのがたまらなく嬉しかった。
「お姉様!ずっと、ずっと私のお姉様でいてくださいね!」
「当たり前でしょ、私はずっとアリアの姉よ」
お姉様はそう言って優しく私の頭を撫でる。
私は誓った!
お姉様を絶対に悪役令嬢になんかさせない!
お姉様と私はいつまでも仲良く幸せに姉妹でいるのだと!
「大丈夫でーす!」
「もう」
私はすっかり元気を取り戻して今日はようやく外に出る許可が両親からおりた。
でもお姉様の監視付き!それは願ったりだ⋯⋯監視とは名ばかりのお姉様とのお散歩に出かけたのだ。
これはデートと言っても過言ではないかもしれない!
そんな素敵なことにテンションが上がらないわけもなく私は一人先に歩き出していた。
そんな私の手をお姉様は掴むとゆっくりと歩き出す。
「また体調が戻ったばかりなんだからゆっくりと行きましょう」
「はい!じゃあお願いです、ずっと手を繋いでいてください」
「いいわよ」
「やった!」
私は柔らかいお姉様の手をギュッと握って歩き出した。
目的地は屋敷内にある公園のベンチ。
家の中に公園があるなんてどんな家だ!と思ったがさすが王子の婚約者の家だけあって地位も高く屋敷も立派なものだった。
少し後ろから侍女達がついてきて公園でお茶をする予定なのだ!なんて贅沢!
私は嬉しくてついつい足取りが軽くなってしまった。
「ふふ、アリアはなんか変わったわね」
「え!?」
お姉様に言われてギクッと足を止めた。
「な、何か変?」
キョロキョロと自分を確かめて見るが変わったところはないように思う。
「違うのは中身よ、前はなんて言うか⋯⋯もっと子供っぽかったような。前も可愛かったけど⋯⋯」
「けど?」
お姉様は言いにくそうに言葉を止めた。
「今のアリアの方が私は好きだわ」
そう言って笑ってくれた。
最近のお姉様はよく笑顔を見せてくれるようになった。
私がその笑顔を見たくて笑わせているのだがその成果か表情が前よりも豊かになった気がする。
「私もお姉様大好きです!」
ここぞとばかりにお姉様に抱きついた。
まだ子供の私の特権でもある!
嫌だったかな?とチラッとお姉様の顔を見るが嬉しそうに笑い頭に手を置いてくれた。
後ろではそんな私達のじゃれ合いを侍女達が微笑みながら見守っていた。
「ふふ、お嬢様可愛いお戯れもいいですが早くしないと旦那様が心配してここまで来てしまうかもしれませんよ」
「あっ!そうだね、お姉様早く行こ!」
侍女に笑顔でそう言われると私達はまた歩きだした。
お父様はこの間の私が倒れた一件で過保護度がグンッと上がってしまった。
お父様は凛々しくて体が大きくお姉様に似た顔をしている。
まぁ少しだけ顔が怖いのだ。
でも怒ってる訳でなくお姉様と同じく表情が出にくいタイプなのだ。
でも私がちゃんと愛情表現をするようになったら自分は怖がられていないと気がついたようでそれから過剰に可愛がるようになってしまった。
それはお姉様も同じで私がこっそりとあれは喜んでいると教えてあげたらお父様はお姉様も溺愛して今私達はそんなお父様から逃げてお茶に来ていたのだ。
「お父様に見つかったら大変だもんね」
「ふふ、そうね」
私達は笑いながら公園を目指した。
公園につくと侍女達がサッとお茶の準備をしてくれる、私は大好きなブランコで遊んでいた。
前は遊具にも乗れなかったので憧れがあったのだ。
「アリアは本当にブランコが好きね」
お姉様はブランコに一人で乗る私が心配らしくずっと後ろに付いていてくれた。
「うん、ずっと乗って見たかったんだもん」
「変ね、前から乗ってたでしょ?」
お姉様が首を傾げるので慌てて答える。
「ガーネットお姉様と乗った事なかったから!ほら、ずっとお姉様と遊びたいと思ってて⋯⋯」
「嬉しいわ、じゃあ私も隣に乗ろうかな?」
お姉様は私が安定して乗るのをみて隣に腰を下ろした。
私とお姉様は歳が3つ違う。
お姉様は14歳で私が11歳。
そんなお姉様は私から見るととても大人にみえていた。
しかし14歳と言えばまだまだ遊びたい盛りだろう。
私なら遊んでいたかった。
しかし王子の婚約者になると言うこともあり勉強も欠かさずに毎日している。もちろん所作も完璧でお姉様の立ち振る舞いは見てるだけてうっとりとしてしまう。
そんなお姉様が私の前では子供らしい顔を見せてくれるのがたまらなく嬉しかった。
「お姉様!ずっと、ずっと私のお姉様でいてくださいね!」
「当たり前でしょ、私はずっとアリアの姉よ」
お姉様はそう言って優しく私の頭を撫でる。
私は誓った!
お姉様を絶対に悪役令嬢になんかさせない!
お姉様と私はいつまでも仲良く幸せに姉妹でいるのだと!
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