せっかく異世界に来たんだから楽しまないと!ポジティブ女子の異世界生活

三園 七詩

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3.お嬢様の代わりになりました!

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ミゲルさんの話によると、私の仕事は先程の女の子の代わりに数日ここの部屋で過ごすという、簡単なお仕事だった…。

「そんな事でいいんですか?」

アヤカが怪しむと

「はい、お嬢様はしばらくの間自由が欲しいらしく似てる人を探していたのです、そこにアヤカさんがまるでこの為に降ってきたかの様に私の前に現れたのです!」

(まぁ…実際は落ちてきたんだけど…)

アヤカが話を聞いていると

「来客が数名訪れますが…ミリア様はあの通りあまり話さないお方ですので来客にもそのように対応して欲しいのです」

「なるほど」

「来客の方の言うことはほぼ頷いて答えて下さい。否定などされないように!ここお願いしますね!」

「は、はい、わかりました」

「それ以外の時間は自由に過ごして下さって大丈夫ですが…なるべくお嬢様らしく振る舞って下さい…事情を知っているのは私だけですので…」

「えっ?あの着替えさせてくれた人達は?」

「彼女らは今日までの勤めでしたのでもういません…もし他の方にバレたらこのお仕事は無かった事にさせていただきます」

ミゲルさんの優しい笑顔が一瞬怖くなった気がした。

「わかりました…」

私が頷くとニコッと微笑む…さっきのは気のせいかな?

「ありがとうございます、そんなに緊張されなくても大丈夫ですよ。本当にお嬢様と似ていますからそうそうバレる事は無いでしょう」

ミゲルさんが安心させるように笑っていた。

「お給料は100万G(ゴート)最初に50万Gお渡しします。そして無事期間を過ぎれば残りをお渡ししますので…」

「は、はい…」

(ゴートってお金の単位だよね…100万ゴートがどのくらいの価値か分からないなぁ…)

聞こうか迷っていると…

「そんな大金をと不安ですか?」

ミゲルが不安そうなアヤカを金額の大きさで困っていると勘違いしてくれた。

「は、はい…」

アヤカがミゲルの勘違いに乗っかると

「確かにいきなりそんな大金を貰えば不安になりますよね…しかしアヤカさんがあまりにもお嬢様に似ているからこその金額となってますから…それにお金は多い事にこしたことは無いでしょう?」

「そ、そうですね…ちなみにあの花瓶のお金は…」

「ああ…そちらも気にされていたんですね。あれは2万Gぐらいですので気にしないで下さい」

「に、2万…」

(あの花瓶…が2万…駄目だ…花瓶の相場が分からない…)

「まぁ…庶民の方からすると2万でも大金ですよね。2万あれば1ヶ月は暮らして行けますからね」

(1ヶ月で2万で暮らせる…うーん…お小遣い程度なら十分って事それとも食事から生活費から全て?)

それによっても違うよなぁ…よし!わからん!考えるのやめよう!とりあえず沢山貰えるって事だけで!

「ありがとうございます!私頑張ります!」

アヤカはミゲルさんに頭を下げた。


「では、分からないことや困った事があれば呼んで下さい。お嬢様はあまり部屋から出ない方でしたので部屋で大人しくしていればすぐにでも終わりますから」

ミゲルさんが笑って言うと部屋を後にした。

アヤカは一人になると…

「お嬢様の代わりか…これは何バージョンかな…あのミリア様ってちょっと怖い感じだったから悪役令嬢かな…それならここでいい子を演じて生きやすしてあげた方がいいのかな?」

アヤカがうーんと悩んでいると…

トントン…

部屋をノックされる、アヤカは慌ててソファーに腰掛けると…

「ど、どうぞぉ~」

声がうわずる…

「失礼…致します…」

小柄な女性が部屋に入って来ると、下を向いたまま

「この度、ミリアお嬢様のお付きとなりました。バーバラと申します…よろしくお願い致します」

挨拶をして頭を下げたまま一向に顔を上げない…

「えっーと…バーバラさん?もう顔を上げた方が…」

思わずそう言うと

「す、すみません!」

バーバラが勢いよく顔を上げた、しかし目線は下を向いている…

「何かありましたらなんなりとお申し付け下さい…」

「あ、ありがとう」

アヤカがお礼を言うと

「えっ?」

バーバラが思わずアヤカを見た、バッチリ目線が合うと…バーバラの顔色がサーっと青くなる。

「も、申し訳ございません!ミリア様を見つめるなど…どうしよう、どうしよう!早速失敗しちゃった」

バーバラが泣きそうなほど怯えだした…

「バーバラさん!どうしたの?大丈夫?」

アヤカがパニックになっているバーバラに駆け寄ると…

「お、お嬢様!いけません私みたいな者に触っては!お手を汚してしまいます!」

バーバラが後ずさると…

「なにそれ?なんで汚れるの?バーバラちゃんこんなに綺麗で可愛いのに」

バーバラの自分を卑下する言動にムッとして答えてしまった。

「あっ…」

「えっ?」

二人してヤバいと口を抑えると

「お、お嬢様…今、バーバラちゃんと?」

アヤカは気まずそうに…

「バーバラちゃんって呼んだら駄目かな?」

せっかく数日一緒にいるんだし…仲良くなりたいなと伺いながら聞いてみる。

「いえ!名前を呼ばれる事など無いと思っておりましたから…驚いてしまい…私の事はなんとでもお呼び下さい…おいでもお前でも…」

「えー!そんな可愛くないのやだよ!バーバラちゃんって可愛い名前があるのに!」

アヤカが腕を組んで抗議すると…

「お、お嬢様は…聞いていた印象と違いますね…」

驚きの表情でアヤカを見つめる…

(あっ…そうかお嬢様あんまり喋らないんだっけ…でも印象悪いのもあれだしな…)

「えっと…外ではなるべく大人しくしてるんだけど…ほら!人がいない所くらい好きにしてたいじゃない?」

誤魔化すように答えると

「ふふ…」

バーバラが笑い出す。

「えっ?何か可笑しかった?」

アヤカが不安げにバーバラを見ると…

「失礼致しました。いえ…もっと厳しい方かと思っておりましたので…こんなに可愛らしくて優しい方だと思い安心してしまいました…」

バーバラがホッとした表情を見せると…

「あっ!でもみんなには内緒にしておいて…やっぱり威厳あるイメージでいないとね!」

慌ててつくろうと

「承知致しました」

バーバラはにっこりと笑って頷いた。
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