ほっといて下さい 従魔とチートライフ楽しみたい!

三園 七詩

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14章

596.シルバと遊ぼ!

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プルシアはシルバ達の待つ馬車を停留させている場所に戻ってきた…

下を見ると馬車のテントの上ではシルバ達がミヅキの帰りを待っていた。

【あっ!プルシアだ】

プルシアの姿が見えるとシンクが空に羽ばたき迎えにきた。

【ミヅキーおかえり】

シンクがプルシアの背中を見ると…

【あれ?】

【シンク…静かに…】

プルシアから注意される、見るとミヅキがプルシアの背中で眠ってしまっていた。

プルシアがそっと地面に降り立ちその身をなるべく動かさないようにじっとする。

【誰か起こさない様に退かせるか?】

プルシアがシルバ達に声をかけると…

【これは…俺たちでは無理そうだな】

シルバが残念そうにする。

【ぼくベイカーよんでくるよ!】

コハクはプルシアの背中から軽快に飛び降りるとベイカーを呼びに行った!

【ベイカー!】

馬車の中でのんびりとしていたベイカーの腹にコハクが体当たりする。

「グッ!」

「キャン!」

コハクはフサフサの尻尾を振り回してベイカーの膝の上でバタバタと足踏みすると

「な、なんだ!?」

ベイカーは驚いてコハクを掴んだ。

「キャン!キャン!」

何か伝えるような感じにベイカーはピンとくると

「ああ、ミヅキが帰って来たんだな?」

ニヤリと笑うとコハクを抱いたまま外へと向かった。

「おーい、帰ったのか?」

外に出るとプルシアが大きい体のまま地面に寝そべっていた。

「ありゃ?どうした?」

肝心のミヅキの姿が見えない。

ぶんっ!

シルバが尻尾でプルシアの方を指差すと…

「なるほどな…」

顔を向けると気持ち良さそうに寝ているミヅキを見つけた。

ベイカーはそっとミヅキを抱き上げると

「なんだ髪が濡れてるじゃないか…」

腕にミヅキのしっとりとした髪が当たる。

ベイカーがミヅキを馬車の中に連れていくとシルバや小さくなったプルシア達が続いてついてくる。

「髪の毛ちゃんと乾かしてやらないとな…」

ベイカーは起こさないように優しくミヅキの髪を布で拭いていると

【なんだ、ちゃんと乾かして来なかったのか?】

シルバがプルシアの方を見るのでとんだ邪魔が入ったことを説明した。

【どこにでもいるんだな…邪魔な奴らは】

【えープルシア可哀想!僕が燃やして来てあげよっか?】

シンクが聞くと

【それには及ばん、今頃はもう…】

プルシアが静かに笑う…その姿を見てシルバは頷いた。

【プルシアも結構きっちりと落とし前付けさせるんだな】

【さすがに二人の時を邪魔されたからな…だがな私は何もしてない、ただ魔法を止めただけだ。それで死ぬあいつらが悪いだけ】

プルシアは他人事のように冷たく笑った。

【まぁそうだな】

【この事はミヅキは知らないからそのつもりでな】

【わかってる】

プルシア達が話しているとミヅキの髪も乾いたようだ。

「よし、寝かせるか」

ベイカーが獣人達が寝ている所の空いてるスペースにミヅキを寝かせる。

するとそのまわりをシルバ達がすかさず囲った…

「お前ら…早いな…」

ベイカーが呆れながらミヅキに布をかけると、サラサラの髪を撫でる。

「寝てると本当にただの子供なんだがなぁ…」

優しい顔で微笑みミヅキの寝顔を堪能するとその場を離れる。

「じゃあお前達ミヅキを頼んだぞ」

ベイカーはミヅキ達におやすみと声をかけてその場を離れた。


「うーん…」

ミヅキは朝早く目が覚めると…

「あれ?」

いつの間にか馬車のベッドで寝ていて周りにはシルバ達がいた…

「いつ戻って来たんだ?」

プルシアに乗ってからの記憶がない。

【おはよう】

シルバは動き出したミヅキに気がついて一緒に目を覚ます。

【シルバ、おはよう~】

大きな体に抱きつくとその毛並みを堪能する。

【昨日寝ちゃったみたい】

【ああ、ベイカーに運んでもらったんだ。よく寝てたから起こさないようにな】

【そうなんだ、ありがとう。なんかたくさん寝たからかな、すごいスッキリ!】

ミヅキはシンク達を起こさないようにそっと寝床を抜け出すとシルバと外に出た。

「うーん!」

思いっきり伸びをすると

【せっかく早起きしたし、まだみんな寝てるから今のうちにシルバのお願い聞いちゃおうかな!】

ミヅキがシルバに笑いかけると

【いいな!】

シルバが嬉しそうに尻尾を振り出す!

【じゃあ少し離れようか、みんなを起こしちゃったら悪いしね】

シルバは頷くとミヅキを背に乗せて馬車から少し離れた。

ミヅキは下ろして貰うと収納からお盆のようなものを取り出した。

【ん?それはなんだ?】

お皿にようなものにシルバが反応する。

【これはフリスビーって言うの、神木様の木で作ってみたんだ。シルバと遊びたいなぁと思って】

【俺の為に?】

【うん!これを私が投げるからシルバがお口でキャッチするんだよ】

【ふーん…それだけか?】

【あれ…あんまり乗り気じゃないかな?もっと違う遊びがいい?】

ミヅキがフリスビーを下ろすと他に何かあったかなと収納を漁る。

【いや!そんな事ないぞ!ミヅキとならなんでも楽しそうだ】

シルバが優しく笑ってくれるのでとりあえず1回どんな感じかやってみることにした。

【じゃあ投げるよー、空中でキャッチ出来たらかっこいいよ!】

【ああ任せろ!】

ミヅキがフリスビーを思いっきり投げるとそれに合わせてシルバが駆け出した!

神木のフリスビーは思ったよりもスピードを出して高く舞い上がってしまった!

【あっ…】

やりすぎた…

ミヅキはしまったと顔を顰めるが、シルバはそんな事はものともせずに踏み込み高くジャンプして難なくフリスビーをキャッチした!

くるっと回って見事に着地する。

【す、すごーい!シルバかっこいい!】

シルバのジャンピングキャッチにミヅキは手を叩いて喜ぶとシルバがフリスビーを咥えたまま戻ってきた。

ミヅキが受け取ると

【これは…思った以上に面白いな。飛んでる獲物をキャッチするみたいな感じに似てる】

気に入った様子にミヅキも嬉しそう笑う。

【シルバが気に入ってくれて良かった!じゃあもっと遊ぼう!】

ミヅキは先程よりも力を入れてフリスビーを投げた!



【つ、疲れた…シルバごめんもうダメ…】

ミヅキは何回投げたか分からないその腕がプルプルするのを感じるとフリスビーを落としてしまう。

【ミ、ミヅキ!大丈夫か?】

シルバは振るえるミヅキの手をぺろぺろと舐めて癒す。

【ありがとう…でも今日はもう強く投げられないかも…】

ミヅキが苦笑すると

【そうか…じゃあまた腕が治ったらたまにやってくれ】

どうやらフリスビーを結構気に入ってくれたようだ。

【シルバ…楽しかった?】

ミヅキが確認すると

【ああ、今度はもう少し強く投げてもいいぞ】

シルバが余裕そうに笑う。

【ごめん…私はあれで目一杯だったよ…】

ミヅキが苦笑していると

「あっミヅキにシルバ、こんな所に居たのか!」

ベイカーさんが私達を探しにきた。

「あっ!ベイカーさんおはよおー」

ミヅキが挨拶すると

「おはよおー…じゃねぇよ。居ないから心配しただろ」

ベイカーが近づくと

「ちょっと早く起きたからシルバと遊んでたんだ…あっ!そうだ!ベイカーさんこれちょっと投げてみて!」

ミヅキはフリスビーをベイカーに渡すと投げ方を教える。

「なるべく強く投げてね。それをシルバがキャッチするから」

【ベイカーが投げるのか…】

シルバがあまり乗り気ではない、あからさまにガッカリとしていると

【ベイカーさんが投げるならきっと楽しいよ!シルバ頑張ってキャッチしてね】

楽しそうなミヅキにシルバは仕方なさそうに頷いた。

「よーし、じゃあシルバ行くぞ!しっかりとキャッチしろよな」

ベイカーが声をかけると

【ふん!誰に言ってるんだ。お前の投げるフリスビーなど簡単にキャッチしてくれる】

シルバはお座りして余裕でベイカーが投げるのを待っている。

ベイカーは助走をとって思いっきりフリスビーを放り投げた!

ビュン!

ベイカーが投げるフリスビーはミヅキの目には捉えられなかった…

「えっ?」

音と風圧だけがフリスビーが通った道に残る…

「べ、ベイカーさん強すぎだよ!」

どこに行ったかわからないフリスビーに

【シルバ、フリスビーはまた作ってあげるからね】

ミヅキが声をかけるが…そこにシルバの姿は無かった…

【あれ?シルバ?】

【ミヅキ!ほら取ったぞ!】

シルバを呼ぶと声と共に遠くからシルバがフリスビーを咥えてこちらに駆けてくる。

【えっ…シルバあれを取ったの?】

ミヅキが驚いて聞くと

【ん?ああ別にミヅキのと変わらんだろ?少し遠くに行ったがな】

【少しじゃないよ!】

ミヅキが一人戸惑っていると

「へぇ、結構飛ぶなぁ…シルバも上手いもんだな」

ベイカーさんもなんでも無いような反応をする…

「えっ?これも私がおかしいの?いや!違う!これはさすがにベイカーさんとシルバがおかしい!」

ミヅキはもう一回やってみてとお願いすると

「いいぞ、じゃあシルバ投げるからなー」

ベイカーさんがまた同じように投げるとシルバがそれをキャッチする。

【もっと強くてもいいぐらいだな】

【そ、そう…】
 
ミヅキが唖然としていると

「ミヅキー!ベイカーさん!」

今度はコジローが二人を探しにきた。

「あっ!コジローさんいいところに!」

ミヅキは味方を見つけたと今度はコジローさんに投げて貰うがベイカーさんと同じようなことになってしまう。

ここに私の味方はいないようだ…ミヅキがガッカリと肩を落とした。
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