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2章
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「あの…それってどういう意味でしょうか?」
「マルコスさんはここに入るのを禁止されていますがジョアンくんまでは禁止されてないですよね?」
「それは…確かにそうですが、私が行けなければジョアンはここには入れませんし…」
「それですけど、ジョアンくんが良ければ誰か他の大人がついてれば大丈夫ですよ。例えば私とかお父さんとか」
私はマルコスさんにわかるでしょとウインクした。
マルコスさんはハッとして私とお父さんを交互に見ると慌てて頭を下げた。
「す、すみません。ありがとうございます!お金はジョアンに持たせますのでよろしくお願いします。ジョアンもそれでいいな?」
「え?ぼく…銭湯にまた来ていいの?」
ジョアンくんはよくわからないでいた。
「ああ、父さんは行けないけどマキさん達が付き添ってくれるらしい」
「いいの?」
ジョアンくんはチラッと私達の方をうかがうようにみている。
「もちろん、ジョアンくんは常連さんだもの。気持ちよさそうに入ってくれるのを見るのは私達も嬉しいんだよ」
「うん!ぼくここ大好き!気持ちいいんだもん」
ジョアンくんは嬉しそうに飛び跳ねていた。
「本当にありがとうございます。ジョアンのあんなに嬉しそうな顔を見るのは久しぶりです…あんな顔を見ていたら…私も上司にもう一度話をしてみます。きっと同じように思っている人もいるだろうし」
マルコスさんはグッと決意した顔をしている。
するとお父さんは笑ってマルコスさんの肩を叩いた。
「大丈夫だよ、きっとなるようになる。だから今は仕事を優先してください」
「ですが…私もここに入りたくて仕方ないんです。ですからこれは私の問題です」
お父さんはマルコスさんに無理はしないようにと落ち着かせていた。
仕事を首になったらここに来る所ではなくなってしまう。
それは私達も望むものではない。
「ジョアンくん、お父さんにお仕事頑張るように言っといてね」
「わかった!」
ジョアンくんの元気な返事に私はいい子だと頭を撫でた。
マルコスさん親子を見送ると私達は改めて話を整理した。
「あの貴族!名前忘れたけど…いい性格してるじゃない」
「マキがあしらったんだったな」
お父さんがじっと私を睨みつけた。
「あっ、勝手なことしてごめんなさい」
「よくやった。こんな事する奴はうちの風呂に入って欲しくない」
「だよねー!」
「だがな!そのせいで他のお客さんにも迷惑がかかっていることを忘れるな」
「は、はい」
私は落ち込んだり、喜んだり、また落ち込んだりと忙しかった。
「しかしそんな嫌がらせしてここを潰したいのかなぁ」
「うーんなんだろね?」
「でも商会に関係ない人はまだ来てるからな、一人でも入ってくれる人がいるならここを開けよう」
「そうだね、そのうちライリーさんが来ると思うしこの事話しておくよ」
「そうだな、ジムさんにも伝えてくれているだろうし…もう少し大人しく様子をみよう」
「わかった、じゃ私は番台に立ってるから」
「俺はじいさんと少し変わってくるからよろしくな」
お父さんがボイラー室に向かうのを見送り私はまた暇な番台でお客さんを待つ。
「まるーふくーあんた達招き猫でしょ、お客さん招いてよ」
「「にゃー」」
二匹は知るかとばかりにそっぽを向いてしまった。
「マルコスさんはここに入るのを禁止されていますがジョアンくんまでは禁止されてないですよね?」
「それは…確かにそうですが、私が行けなければジョアンはここには入れませんし…」
「それですけど、ジョアンくんが良ければ誰か他の大人がついてれば大丈夫ですよ。例えば私とかお父さんとか」
私はマルコスさんにわかるでしょとウインクした。
マルコスさんはハッとして私とお父さんを交互に見ると慌てて頭を下げた。
「す、すみません。ありがとうございます!お金はジョアンに持たせますのでよろしくお願いします。ジョアンもそれでいいな?」
「え?ぼく…銭湯にまた来ていいの?」
ジョアンくんはよくわからないでいた。
「ああ、父さんは行けないけどマキさん達が付き添ってくれるらしい」
「いいの?」
ジョアンくんはチラッと私達の方をうかがうようにみている。
「もちろん、ジョアンくんは常連さんだもの。気持ちよさそうに入ってくれるのを見るのは私達も嬉しいんだよ」
「うん!ぼくここ大好き!気持ちいいんだもん」
ジョアンくんは嬉しそうに飛び跳ねていた。
「本当にありがとうございます。ジョアンのあんなに嬉しそうな顔を見るのは久しぶりです…あんな顔を見ていたら…私も上司にもう一度話をしてみます。きっと同じように思っている人もいるだろうし」
マルコスさんはグッと決意した顔をしている。
するとお父さんは笑ってマルコスさんの肩を叩いた。
「大丈夫だよ、きっとなるようになる。だから今は仕事を優先してください」
「ですが…私もここに入りたくて仕方ないんです。ですからこれは私の問題です」
お父さんはマルコスさんに無理はしないようにと落ち着かせていた。
仕事を首になったらここに来る所ではなくなってしまう。
それは私達も望むものではない。
「ジョアンくん、お父さんにお仕事頑張るように言っといてね」
「わかった!」
ジョアンくんの元気な返事に私はいい子だと頭を撫でた。
マルコスさん親子を見送ると私達は改めて話を整理した。
「あの貴族!名前忘れたけど…いい性格してるじゃない」
「マキがあしらったんだったな」
お父さんがじっと私を睨みつけた。
「あっ、勝手なことしてごめんなさい」
「よくやった。こんな事する奴はうちの風呂に入って欲しくない」
「だよねー!」
「だがな!そのせいで他のお客さんにも迷惑がかかっていることを忘れるな」
「は、はい」
私は落ち込んだり、喜んだり、また落ち込んだりと忙しかった。
「しかしそんな嫌がらせしてここを潰したいのかなぁ」
「うーんなんだろね?」
「でも商会に関係ない人はまだ来てるからな、一人でも入ってくれる人がいるならここを開けよう」
「そうだね、そのうちライリーさんが来ると思うしこの事話しておくよ」
「そうだな、ジムさんにも伝えてくれているだろうし…もう少し大人しく様子をみよう」
「わかった、じゃ私は番台に立ってるから」
「俺はじいさんと少し変わってくるからよろしくな」
お父さんがボイラー室に向かうのを見送り私はまた暇な番台でお客さんを待つ。
「まるーふくーあんた達招き猫でしょ、お客さん招いてよ」
「「にゃー」」
二匹は知るかとばかりにそっぽを向いてしまった。
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