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第二十八話 ドーラとユータの日常的行動?
しおりを挟むバイト中はドーラにとって面白くないらしく、どっかに行っているようだ。
バイトを終わって帰り道で、ローラが肩に止まってくる。
「今日は何処に行っていたの?」
「今日は公園だ!それと河原!」ドーラ
公園はいっぱいあるし、はしごでもしたのかな?
河原?この辺にないけど、ドーラは高速で飛べるからなぁ、、どこまで行ったのやら、、
ーー
数時間前
ドーラは空高くのんびり飛んでいた。
姿を消しているけど、鳥は気配でわかるらしい。
ドーラが魔力を抑えていないと近づいてこないけど、魔力が漏れるのを抑えていると、鳥は寄ってくる。
で、ドーラとおいかけっこしたり、空中で曲芸したりして遊ぶ。
ドーラにしてみれば、子犬と遊んでいる感じだ。
そのときに、ふと変な気配感じたので地上に目をやると、前にユータを狙っていた男とその仲間らしいのが河原に居た。
一人の男を殴る蹴るしている。
あの日、ユータは奴らを殺らなかった。
今ここにユータはいないし、、
ドーラは、翼にの端に付いた手と、カギ爪のある足で、片手で一人、片足で一人、両手両足で計4人の頭を掴んだ。
ドーラの手は小さいが、握力はコンクリをも砕ける。魔法もあるので、それでそいつらの頭を手にくっつけてもいいのだが、ドーラは握力を使った。奴らは暴力が好きそうだから。
で、5人いたうちの、強そうな方から4人の頭をがっちり掴んで、飛び上がる。
どんどん高く上がる。
どんどん、、
どんどん、、
最初から掴まれた頭の皮がずるむけそうでその激痛に泣き叫んでいた強面ちんぴら。
地上の人がゴマ粒くらいになると、4人共小便糞もらして失神している。
何が起きたのかわかるやつなぞいない。
さて、どーしひょうか?とおもって下を見回したら、離れた所の公園で子供が池に落ちそうになっていた、、
やばい!ってんで、荷物をその場で全て捨てて、ドーラは子供を助けにすっとんで行った。
子供の襟首を引っ張って安全な場所まで連れ戻した。
子供はなにか見えないものに引っ張られてるので、楽しくてだーだーいいながらよだれを流して喜んでいた。
よちよち歩きのあかちゃん。親は何してるんだ?
もうその時にはチンピラ達のことは脳裏から消え去っていた。
今日の、河原と、公園、に行った内容の一部である。ドーラはつまらないことはすぐに忘れて二度と思い出さない。
なので、この河原のことも思い出すことは無いだろう。
ーー
ユータは帰り道を少しずらした。
ドーラが商店街をぬけていきたい!と駄々をこねたから。
しかたがないなぁ、、と、ペットに逆らえない飼い主ユータ。
そこにはドーラが好きなどら焼き屋がある。たい焼きも売っているけど。
で、ユータは2つ買って、一個半をドーラにあげる。
ドーラも自分がユータに優遇されるのが嬉しい。
どら焼き食べたいという気持ちより、その優遇してくれるのが嬉しくて、どら焼きを買わせているのかもしれない。
商店街をぬけてから、自宅への道のりは、途中の公園をつっきると5分ほど短縮になる。
なのでその公園を突っ切ろうと、、
「おー、ユータじゃん、久しぶりだなぁ?」
「何?おまえ、一人で何やってんの?俺達に小遣いくれに来たんだ?」
「ついでに、俺らつまらないんだ、ひましててよ、相手してくれよ」
「久々にサンドバックな、おまえ」
と蹴ってきたが、、
無意識に5センチ位ずれて避けていた。
相手はそのユータの動きが見えなかったらしく、自分の目測が間違ったと思い込む。
でも、何度やっても当たらない。
「くそっ、おまえ動いているだろっつ!!にげるんじゃねーよっつ!!」
ユータは、いや、、だっておそすぎるし、、、とおもったが、言わない。無言。
実際、向こうの子どもたちのほうがよほど早い。うちの子の中で最もおとなしくて弱いターシャ(5歳)のがまだ早いし、威力ありそうだ。
ざっつ!がしっつ!ぐいっつ!!
2人が、ユータの両腕を押さえ込む、
蹴りの奴がへっ!と笑い、その足を思い切り足を引いて、ぶん!と蹴ってくる
のをゆっくり待ちながら、足が近くに来はじめたとき、右腕を一瞬で内側に巻き込む。抑えていたやつが、ユータの目の前に来る、ドガッ!!
そいつのケツに、蹴りがめりこむ、、靴の半分は見えない。もろケツの穴に入ったんかな?痛そうかな?
蹴られた奴は、ずるずる、とユータからずり落ち、、白目を剥いて口から泡を吹いている。
「て!てめぇ!何すんだ!!タカオが!くっそう!!タカオのカタキだっつ!」
いや、蹴ったの君だよね?、とおもったが、ここでも言わないユータ。
ちなみにドーラはユータのスマホを持って遊んでいる。
全く心配などしていない。そりゃそうだ。
で左腕が抱えられたままなので、うざくなり、ブンッ!と内側に思いっきり振った、ら、そいつがロケットの様に飛び出して、ケリをしていたやつに正面からぶつかった。顔面同士がぶつかったのが、とても痛そうだった。
というか、、ものすごい速さでぶつかったので、そのまま10mくらい飛んだ2人は白目向いて倒れた。
サンドバックな、と言ったやつは、フリーズして逃げることもできない。足がすくんでるのだろう。
ドーラがそいつの後ろからその耳元で
「がああああ!」
グリン!とそいつの目がひっくり返り、どたっ、ごん!、と後頭部からぶっ倒れた。
「なぁ、、こいつらって、何?チワワ?」
ドーラは最近チワワに吠えられたそうな。鼻くそを指で弾いたらそのぎゃんぎゃん吠えまくるチワワの腹に直撃してしまったらしく、プチスプラッタできもかったらしい、、
「いきなり、くぅーんとかしおらしい声になるんだぜ?すげーよな?掌返しの素早さ!、こっちの動物って、あんなんばかりなのか?」
ドーラはきもがっていた
向こうの魔獣や猛獣は、最後まで敵意を手放さない。
「一部のみです。まともな猛獣多いです」
とユータは訂正しておいた。
スピッツとか、おかしいのは大体座敷犬だけだよなー。
普通の犬は最後まで戦うし。
「あ、、そうそう、、さっきのさ、試しに動画ってので撮ってみた、、見て?どうよ?」ドーラ
・・・・・
おう!こんな感じだったの?、、へぇ、、、うわっ、、見えない?
「あの、、この時、ボク、魔力使ってた?」
「少しな、全体的にすこーし使ってた。でも、向こうだったらすぐ回復できちゃうほど少しだけだぞ?」
ふーん
はじめて自分の動きを外から見たユータ。
少し驚きだった。かっこいいから。
へぇ、、ふーん、、ほう、、、、結構まんざらでもないユータ。
いじめられ、暴力を振られていると、何もわからなくなる。縮こまるので精一杯だった。
だから相手が誰か、なにをどうされているのか、など全くわからない。
でも、大人はそれをしつこく訊いてくる。
周囲で見ていたものはいっぱいいるはずなのに、そっちに訊かないでなぜボクに訊くのだろう?と不思議だった。
わからないことをしつこくしつこくしつこく訊くので、そのうちボクは「いいです」と、逃げるようになっていた。
だから、今日の奴らのことも知らないし、多分、奴らの言い方からすると、今までボクをいじめていた奴らなんだろうけど、、覚えていない。
覚える必要なんて無い。
好きな人達以外、覚える必要なんて無い。
「帰ろうか!」
「おう!帰っておやつもらおうぜ!!」
ボクにはドーラや仲間がいる。
向こうの家族がいる!!
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