放課後はダンジョンに行って憂さ晴らしのつもりがいつの間にか学園最強になってたことに気が付かなかった

uni

文字の大きさ
76 / 253

第七十六話 国防作業と日常

しおりを挟む

結局、ドーラとユータが出向いて、ゴンザール北部国境にでっかい谷を作った。堀ではなく谷。国境北側で山以上にでかくなったドーラが、指の爪の先でカリカリ、、と掘って作った。
ドーラは「細かくてよく見えねぇ、」とか文句言ってたが、でもあの大きさ考えると仕方がないかもしれない。指一本ひと押しで余裕で王都を潰せる大きさなのだから。

終わってから、
「もっと小さくってよかっねぇ、、」ユータ
「うん、も少し大きさ考えてでかくしてな、頼むよ、、」ドーラ

ちなみに深さは見えないくらいだった。
「見えない?」ドーラ
「うん、奥まで陽の光が届いていないみたいなんだよねー」
・・・・・

勿論その谷には橋など掛けない。
海側の端はドーラが爪の先でちょいっと運んだでっかい岩を乗せてある。高さが5階建てビルくらいあるので、越えられないだろう。
陸地側の端は魔物の森まで。
結局森を越えなければこっちにこれないわけ。

そんで、その帰りに、荒れ地の最後らへんで、荒れ地の北側の魔物の森に、一直線に北側に道を通した。ドーラのブレスで軽く。小さめドーラにしておいたので、高めの山くらいしか無く、一度の軽いブレスで数百メートル幅にしかならなかったが、まぁ抜け道程度だからいんじゃね?byドーラ、と。で、その森の向こう側に、今度は指でぐりぐりりっと溝を掘った。幅は5-60mほどで底が見える程度、、かなり深いけどw。そんでその堀の手前の森は少し広めに踏みつけておいた。こちら側に検問所を作るから。

向こう側に立て札。
この森はドラゴニア管理下になった。異議あるものは申し立てよ。所有の根拠が認められば、話し合いに応じる。
この立て札を改ざん、攻撃、悪意で触れた者の国は、ドラゴニアの敵とみなす。と書いてある。

で、この場所を地図に書き込んだ。あとでゴンザールの王様に渡して、検問所を作ってもらう。検問所ができたら、ドラゴニア側が協力して吊橋を作る。吊橋の所有はドラゴニアとする。
敵対する者の進入禁止にすれば名目は立つ。

その日夕方には王様の離宮に戻れた。
で、以前あげた地図に森の道の場所を書き込んでもらい、検問所建設を頼んだ。

「あ、あの検問所作る場所の片付け忘れてたね。」ユータ
「大丈夫だろ、ゴンザールは兵も職人も多いから、あの木材使って検問所や兵の詰め所や防壁作るだろ。
道はブレスで焼いたから片付けなくっていいし、魔獣も出にくくなっているはずだし。」
なるほど。


一ヶ月後。ユータとドーラは中間の街に来ていた、船を使って。2人は結構船旅を気に入った様子だ。

ちなみに荒れ地の北の森、検問所も吊橋ももう作り終わってて、ゴンザールの兵も詰めている。向こう側から少しづつ冒険者がきはじめているそうだ。
検問所にはダンマスがモモンガを派遣してくれた。
「良くないやつは飛ばす」事ができるモモンガ。船長の一族らしい。

中間の街は来る度に何かできている。
ギルドに寄ると、掲示がしてあった。
荒れ地の北側の森開拓中。近日中に宿とギルド出張所ができる。とのこと。
船の停車場?が、荒れ地の外れにできると書いてある。
そこが街になるんだろう。

北側の魔物の森はこの中間の街付近までは届いていない。こっち側はもう小さな山岳地帯になってしまっているから。

ダンマスも、冒険者が増えればダンジョン作れるので、なんか手伝ってるんだろ、とドーラ。
作りたがっているもんねぇ、、冒険者向けのダンジョン。

「あれ?もしあそこにダンジョン作るなら、また僕らが魔力注ぎに行くの?」
「いやダンマスがやるでしょ。ダンマスのダンジョンだから。超高級ダンジョンは、俺らが主になるように俺らにやらせてくれたんじゃないかな?」ドーラ
はぁ、、いつの間にかあれは貰っていたのか、、

「ま、実際のコントロールなんか俺らにはできないけどね。だからダンマス任せだけど」
そりゃそうだね。

ユータとドーラは初回以降は、この中間の街の森に入る時は、ずっと南に行く。冒険者が到底来ないな、という場所で、お肉を狩りまくる。ドラゴニア国内側だけでも人口は増え続けている。いくら狩り部隊ができたといっても、まだ少数。今の所肉の大半はまだドーラとユータが手に入れてきている。

その間もたまに日本側に帰っているが、特に変わったことはない。向こうに一週間いるのは良いかも知れない。結構体がのんびりできるみたいだった。
最近はオリーブの苗を持ってきた。何種類もあるので、できるだけ多く持ってきてみた。

いつかドラゴニアがオリーブオイルの生産地になれればいいな、とユータは思った。
オリーブオイルとバターは、美味しいものはそのまま舐めてもおいしいのだ。
そんなことやっているからいつまでもぽっちゃりなのかも知れない。


「あれだな、、最近、国内じゃ結構どこでも皆魔法使ってるよな」ドーラ
「うん、よく見るねー。どんどんうまくなっていくんじゃないかな」
「だなぁ、、特に火を着けるときと水を出すのは使えるからなぁ、、簡単だけど魔力食うけど。」
何もないところからなんか出すのはその結果の割に魔力を使う。

人力か魔法か、どっちでもいい時は魔法を使うほうが良い、ちょっとした訓練みたいなもの。でも干物干すのは人力がいいし、種撒くのも人力がいい。特に種まきは種に魔法の影響が出てしまうこともあるようなので。
荷運びはストレージ使ってもいいし、荷車で強化した自分で引くのもいいし、ロバに牽かせるのでもいい。
その者が考え、すればいい。あれしなさい、これしなさい、は、基本、無い。


だから、
なんか子どもたちがどんどん自立していっている感じがする。
年齢はまだ12-3歳が上の子だけど、10歳満たない子たちのグループも、独自に活動できている。何かあったばあい周囲に頼ったりしているだけで。

「いいんだけど、、以前に比べたら、なんか寂しい気がする」ユータ
「まーな、、でも、奴等、楽しそうだぜ?」ドーラ

そうだ。自立度合いが高い子のほうがより楽しそうなんだ。そしてより面倒見も良くなっていく。

夜中の花火も最近は聞かない。「他のことで魔力を使い切るようにしている」そうだ。そのやり方は人ぞれぞれで、「できるだけ自分の仕事で、、」だという。
大人になってきてるんだよなー。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!

おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。 ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。 過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。 ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。 世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。 やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。 至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-

すずめさん
ファンタジー
ある日、友達に誘われ始めたMMORPG…[アルバスクロニクルオンライン] 何の変哲も無くゲームを始めたつもりがしかし!?… たった一つのスキルのせい?…で起きる波乱万丈な冒険物語。 ※本作品はPCで編集・改行がされて居る為、スマホ・タブレットにおける 縦読みでの読書は読み難い点が出て来ると思います…それでも良いと言う方は…… ゆっくりしていってね!!! ※ 現在書き直し慣行中!!!

ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした

夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。 しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。 彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。 一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!

男女比1対5000世界で俺はどうすれバインダー…

アルファカッター
ファンタジー
ひょんな事から男女比1対5000の世界に移動した学生の忠野タケル。 そこで生活していく内に色々なトラブルや問題に巻き込まれながら生活していくものがたりである!

合成師

あに
ファンタジー
里見瑠夏32歳は仕事をクビになって、やけ酒を飲んでいた。ビールが切れるとコンビニに買いに行く、帰り道でゴブリンを倒して覚醒に気付くとギルドで登録し、夢の探索者になる。自分の合成師というレアジョブは生産職だろうと初心者ダンジョンに向かう。 そのうち合成師の本領発揮し、うまいこと立ち回ったり、パーティーメンバーなどとともに成長していく物語だ。

男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にいますが会社員してます

neru
ファンタジー
30を過ぎた松田 茂人(まつだ しげひと )は男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にひょんなことから転移してしまう。 松田は新しい世界で会社員となり働くこととなる。 ちなみに、新しい世界の女性は全員高身長、美形だ。 PS.2月27日から4月まで投稿頻度が減ることを許して下さい。 ↓ PS.投稿を再開します。ゆっくりな投稿頻度になってしまうかもですがあたたかく見守ってください。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

処理中です...