78 / 253
第七十八話 防衛戦 お目こぼししてみた
しおりを挟む「何?転移もできねーの?!!、、、おまえら、、今まで、一体なにやってきたの?」ドーラ
「・・・だって、誰も教えてくれる人いないから、、」魔法使いの少年1
他の中学生くらいの歳の子どもたちも首肯している。
・・・「んじゃ、今から教えるから、すぐ覚えろ。」
それからドーラはその10人ほどの子どもたちに超スパルタで転移ができるようにした。勿論ユータが彼らに魔力を分け与えた。
「いいか、明日の一杯まで、、、くそっ、、いいわ、俺も一緒に行く。」
「やっぱりね、ドーラはそう云うと思った。僕も行くから」ユータ
・・・
しかたないか、、、諦めるドーラ。ユータは止めても聞かないだろう。
「私はここで待ってます。こいつらこのままにしておきますねー」
ダンマスはここにいる数万の兵を全て「動くな」と言霊で縛っている。喋ることも出来ない。できるのは息をすることくらいだろう、、あ、あと糞便垂れ流しもできるか。
ーー
ことの発端は数日前。
山の上の監視所から「なんか来た」という報告。
ドーラ、ユータ、ガンダがすぐに見に行った。
騎兵10、くらい。
山の向こう側、ドラゴニアに出る尾根の合間の切通しくらいまで来て、いろいろ見ている。
夕方までそいつらを見ていた。
そして奴等は戻っていった。
「斥候だな。向こうの最後の村に帰ったのだろう。侵攻か、、こちら側に防御を固めるのか、、」ガンダ
「侵攻だと思いますね。」いつの間にか来ていたダンマス。
「昔からあそのこ王族は調子こくんですよ。全く変わってませんねぇ、、東に向かっての侵攻が旨く行ったんで調子こいてるんでしょう。ほんと屑な低能は始末に負えない。昔、数代前のバカもおんなじようなことして、、私が気に入っている者の国を侵し始めたんで速攻で潰しましたよ。あの時にあそこの王族全部潰しておくべきでしたね。甘かった。
今のドーラとユータのやり方が最も良いんですよ。」
とダンマスが過去を明かす。
(そうなの?)ユータ
(よかったな!ダンマスのお墨付きだぜ♪!)ドーラ
で、数日後、ダンマスの見立て通り、山頂から見ても一面の兵隊達。
「よくこんな移動できたな、、」ガンダ。糧食などのことを含めて言っているのだろう。
「クズって間違ったことする時は、すごいですよ、全力以上の力を出しますからね」ダンマス
「魔法使いも幾分居るようだなー、、、しょぼいけど、、、あ、、ガキだぞ?」ドーラ
どれどれ、、と、ガンダも遠視を使ってみてみる。
「・・・・・・・・知っている奴だ、、、多分、、、ユータがこっちに来る前に、教会に連れて行かれた子だ。魔力があったんでな、、それで俺らは教会も大嫌いになったんだよな、、聞いてはいたが、まわりでそういう被害にあったのはあいつがはじめてだったからな」
「どうする?訊くか?」ドーラ
「・・できるのか?危険じゃないか?」ガンダ
「あー、、ガンダ、お前の剣で思いっきり俺を突いてみ?傷つくのは服だけだぞ。勿論毒矢とかも通用しねーよ俺には。人間の成りしてるが、ダンジョンの10階層主のドラゴンだぞ?」
「ああ、そうなのか、、、そっか、、、。でも、お前の相手になるような奴、あそこにいないのか?」
「いませんねぇ、、」ダンマス
で、ドーラが行くとなったが、
「他の雑魚どもがうざいんで止めときますね。言霊、”あそこらの敵、全員動くな。ドーラが許可したもののみ解除”」ダンマス
で、安全になっちゃったんで結局皆で行き、魔法使い達(全員子供)だけドーラは解除した。
ドーラが説明したらガンダのことを覚えているという。が、
「うちの、俺らが居た孤児院が人質になっているので逆らえない」と。
「んじゃ、全部連れて来ちゃえよ、転移ぐらいできるんだろ?」ドーラ
「・・・・できない、、」と、その全員。
で、先程の場面になる。
スパルタ、と言っても、結局2日かかった。その間他のモブ共は全く動けず。勿論水すら飲めない。誰が許可するものか。おれらの国の人々を虐殺し全てを奪い去りに来た者達に優しくする頭がおかしい奴などドラゴニアにはいないのだ。とドーラは強く思う。
で、
「じゃ代表で、、2人だけな。俺とユータと、おまえ(魔法使い1)とおまえな(同2)」と魔法使い2人を指名し、
「んじゃ、他の子は、、そうですね、顛末を見させるほうがいいでしょうから山の上にでも」
と、ダンマスは子どもたちとガンダを連れて監視所に戻った。
「あ、おまえら、教会に誘拐されていったって?」ドーラ
「はい、教会に」1
「全員?」
「王家にさらわれた後に教会に送られてきた子もいますけど」
ふうん、、、
「んじゃ、その教会って、この国だけなのか?それとも他の国にもあるのか?同じ組織のが」ドーラ
「んー、なんかある感じでしたけどー」
「あ、私どっかで、他の国のから来るえらいさんがどーのとか言っているの聞いたことある」2
・・・
「よしわかった、とりあえず孤児院行く。そこの院長はいいやつなのか?」
「「・・・・・・・」」
「よしそいつは放置な。子どもたちのみ連れてくる」
「「はい」」
ユータが全員を連れてそこの孤児院の中に転移。
シュン!
すかさずユータが孤児院にバリアをかけ、出入りすら出来なくする。
魔法使い1,2が、子どもたちを集めてくる。邪魔しようとした院長を裏拳1発で吹き飛ばして沈黙させ。
1が、子どもたちの年長にこれで全員か訊くと、そうだという。
「んじゃ、ユータ、おまえとりあえず帰れ。」
「ドーラは?」
「少し聞きたいことあってな、、、子供の前じゃできないことなんで」
「わかった、気をつけてね」
「おう!」
シュン!
さて、、と、ドーラは孤児院の院長に回復魔法をかけた。
また偉そうにし始めるので軽くジャブで鼻を潰し、うずくまって泣き出す院長。
横腹蹴って、「お前も子どもたちにこうしてきたんだろう?いいじゃねーか、、少しくらい返ってきてもよ。それより、おまえんとこの教会って、本山はどこにあるんだ?すぐに答えろ、じゃないとメンドクセーんで頭を握りつぶすぞ」
べらべら答えた。
一応裏取るために、教会に行くドーラ。
馬鹿でかい建物なのですぐわかる。
いちいちなんか言ってくる奴等を軽いワンパンで壁に叩きつけ壁の染みにし、上の階に上がっていく。
最上階の金ぴかな部屋の2坪もありそうなデカイ机に金貨を並べている豪華な服を着た、醜悪な面相の男がいた。
一瞬で近寄り、腹に軽く入れる。うちの子達とふざけるときにやる程度だったのだが、その男は体を折って息が出来ないようで、ひくひくしている。
貧弱極まりない。こういうやつがトップにいるのだ。さぞ汚い手のみでやっているんだろう。
ドーラは机の上の金貨も、部屋の高価そうな装飾品など全て消した。
欲深いやつには堪える手だ。
その男の高価そうな衣服も全て消した。丸裸。
「よし、おまえ、これから訊くことに答えろ。嘘言うと天罰が下る。
この教会の本山はどこの国にある?」
「・・・・この国です」
ボッツ!!男の左腕が燃える。叩きつけても全く火の勢いは衰えない。
ぎゃーぎゃー喚き転げ回る男の頭を蹴飛ばし、静かにさせ、回復。
「もいちどだけ機会をやる。答えろ」
「聖光国です」
よし、楽にしてやる。とドーラはつぶやいた。その男の全身は青い炎に包まれた。
ドーラは王都の上空に高く上がり、
王都全域を炎に包んだ。
抜けがないか見届け、その後聖光国に転移し、国全体を炎に包んだ。
ダンマスに念話を送り、動けなくしていた敵全軍の処理を頼んだ。
ダンマスは、監視所で一言「消えろ」。
眼下の平原にいっぱいに居た軍は一瞬で消えた。
「はぁ、今日はお腹いっぱいですねぇ、、」
ダンマスの?ダンジョンの?栄養になったのかな?と思ったユータ。
もう、かなりこっちに染まっている様子である。
だがしかし、魔法使いの子達は呆然としている。
ユータ、こっちでもかなりアレな方に行ってしまったのか、、、
「さて君達、剣で一人ひとり斬り殺すのと、一瞬にして消すのでは、どっちが残酷かな?」
「・・・剣、の、ほうです、、」でも、なんか違うのか違わないのかよくわからない魔法使いの子どもたち。
「戦争なんてさ、どうせ敵を殺すか敵に殺されるか、どっちかでしか決着つかないようになってんだろ?だったら一種で消して完全勝利のほうが安全でいいじゃん。決まってるだろ?」
と、監視班の班長マキシーが言う。
「さすがドラゴニアの子!わかってますね!何が重要なのか?がちゃんとわかる人間でないと、今の答えは出てきませんね。」
ダンマスは続けて魔法使いの子達に向かって
「貴方方は、あっちの嘘ばかりは溢れる所に居たので、何が重要なのか?すらわからないんです。その基準が無い。こっちのまともな国に入ったら、はやくそれを見つけ、自分のなかにしっかり持てるように成りなさいね」
ドーラが戻ってきたのは夕方になってから。なん箇所か寄り道していたようだ。
ほどなく日が落ち始めると、遥か遠くにあるはずの聖光国の方の空が青白く燃え上がっているのが見える。
「きれーだなー」と監視班の子達。
「ああ、綺麗にしてるんだよ、汚いクズどもを燃やして」ドーラ
「んじゃゴミ償却してるんだ」
「あー、そうだなあ、それだなまさしく!」
元いた国の王都の炎はもう消してある。同じ地域にダンマスのダンジョンあるからね。森伝いにずっと行って燃え移るっても困るしね!
扉を使って邸に戻り、夕食後、子どもたちはそれぞれ2人ずつ、各班に配属することが決まった。
「ふつーのことをやるのがいい。」と、おかしな社会から来たのでリハビリ代わりということだ。子供らしく生活していくのに慣れるのが良い。普通の子どもたちに混じって。
と言っても、ドラゴニアの普通の子達は、学校で武技や魔法もかなりレベル高く教わるので、その魔法使いの子たちより技量は上だ。
後日、それを知ったその10人の折れ具合はひどかったという。
0
あなたにおすすめの小説
どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-
すずめさん
ファンタジー
ある日、友達に誘われ始めたMMORPG…[アルバスクロニクルオンライン]
何の変哲も無くゲームを始めたつもりがしかし!?…
たった一つのスキルのせい?…で起きる波乱万丈な冒険物語。
※本作品はPCで編集・改行がされて居る為、スマホ・タブレットにおける
縦読みでの読書は読み難い点が出て来ると思います…それでも良いと言う方は……
ゆっくりしていってね!!!
※ 現在書き直し慣行中!!!
現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!
おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。
ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。
過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。
ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。
世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。
やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。
至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ダンジョンをある日見つけた結果→世界最強になってしまった
仮実谷 望
ファンタジー
いつも遊び場にしていた山である日ダンジョンを見つけた。とりあえず入ってみるがそこは未知の場所で……モンスターや宝箱などお宝やワクワクが溢れている場所だった。
そんなところで過ごしているといつの間にかステータスが伸びて伸びていつの間にか世界最強になっていた!?
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
ダンジョン学園サブカル同好会の日常
くずもち
ファンタジー
ダンジョンを攻略する人材を育成する学校、竜桜学園に入学した主人公綿貫 鐘太郎(ワタヌキ カネタロウ)はサブカル同好会に所属し、気の合う仲間達とまったりと平和な日常を過ごしていた。しかしそんな心地のいい時間は長くは続かなかった。
まったく貢献度のない同好会が部室を持っているのはどうなのか?と生徒会から同好会解散を打診されたのだ。
しかしそれは困るワタヌキ達は部室と同好会を守るため、ある条件を持ちかけた。
一週間以内に学園のため、学園に貢献できる成果を提出することになったワタヌキは秘策として同好会のメンバーに彼の秘密を打ちあけることにした。
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる